ウルフドッグはどんな性格?特徴や得意な遊びとしつけ方まで
オオカミのような外見と野性味あふれる立ち振る舞いで、いかにも独立心が強そうなイメージのウルフドッグ。名前だけは聞いたことがある、という方も多いのではないでしょうか?欧米で根強い人気がある犬種ですが、日本ではかなりレアな存在です。
そこで今回は、少し謎めいた存在である「ウルフドッグ」の性格的な特徴や、得意なこと、苦手なこと、適した飼育環境などを見ていきましょう。
目次
ウルフドッグってどんな性格なの?
ウルフドッグとは、オオカミにシベリアンハスキーやジャーマンシェパードなどの犬種を掛け合わせた犬、もしくはその交配を元にして作出された犬のことです。オオカミのワイルドな見た目を残しながらも、人間とも暮らしていける性格を目指して交配された比較的新しい犬種です。
外見はかなりクールですが、その性格は一体どんな感じなのでしょうか。
ウルフドッグのルーツ
オオカミも犬も、もともとは家族で集団生活をしながら暮らし、集団の中では厳しい上下関係を築く動物です。ウルフドッグは、「犬は人間に飼いならされることによって、本来の能力が発揮できていないのではないか?」と考えた愛好家によって作出されました。
ワーキングドッグとしての能力は未知数ですが、独特な雰囲気を持ち野性味あふれる風貌は愛好家たちから根強い人気があります。
日本では、JKC(ジャパンケネルクラブ)においてサールロース・ウルフドッグとチェコスロバキアン・ウルフドッグの2種が公認されており、ウルフドッグ専門のブリーダーも存在します。
ウルフドッグが得意なこと
犬種グループでは「牧羊犬・牧畜犬」に属しますが、ワーキングドッグとしてではなく、コンパニオンドッグとしての資質が高いことが特徴です。オオカミの血統が25%ほどに抑えられたチェコスロバキアン・ウルフドッグの場合、飼い主に従順で家族愛にあふれた行動を見せてくれます。
一方で、家族以外に対する警戒心は強めで、番犬としての能力が高いと言えます。きちんとしつけをして信頼関係を築けば、最良のパートナーとなることでしょう。
ウルフドッグが苦手なこと
独立心や警戒心が強いウルフドッグは、しつけやトレーニングが難しい犬種と言えます。
強いリーダーに対して従順な性格を持つオオカミの気質を少なからず受け継いでいるので、飼い主のリーダーシップが求められます。そういった意味では、初心者向けの犬種とは言えず、安易に迎え入れるのは慎むべきでしょう。
ウルフドッグのしつけ方
ウルフドッグと暮らすために、しつけやトレーニングは必要不可欠です。子犬の頃から信頼関係を築くことが重要です。
性格を踏まえたしつけのコツ
ウルフドッグは、主人と認めた人に対しては従順で聞き分けが良い性格をしています。しかし、主人だと認めるまでには時間を要し、まずもって根気よく向き合う必要があります。
しつけ全般で言えることとして、リーダーの毅然とした態度を取ることが大切です。特に、曖昧な態度や怖がるような姿勢はNG行為です。
指示したり向き合うときには飼い主の方を見るよう促し、しっかりアイコンタクトを取ることも重要です。
ウルフドッグにおすすめの遊び方
ウルフドッグは体が大きく、非常にエネルギッシュで行動的です。そんな特性を活かした遊びでストレスを発散させてあげましょう。
アクティブな性格を生かした棒遊びやボール遊びがおすすめ
ウルフドッグが本気を出すと、大人の人間を簡単に押し倒すことができます。あまり興奮させすぎない遊び方を覚えさせるようにしましょう。
おすすめは、木の棒やボールなどを放り投げて持って来させる「もってこい」。木の棒は噛んでも削りにくい樫やケヤキなど。ボールも破裂しにくい素材のものを選ぶとよいでしょう。
しっかりしつけが入っていても、ドッグランなどはあまりおすすめしません。
ウルフドッグにおすすめのスポーツ
アクティブで身体能力が高く、頭もいいウルフドッグはスポーツも得意分野です。どのようなスポーツがおすすめなのでしょうか。
持久力がモノを言う【ドッグマラソン】
飼い主と愛犬が一緒にマラソンをする競技です。ウルフドッグは行動的な一方で持久力もあり、走り続けるのが得意です。
飼い主の体力の有無の方が問われるレースかも知れません。
障害物もなんのその!【アジリティ】【エクストリーム】
飼い主(ハンドラー)とペアになって、いくつかの障害が設定されたコースで正確さとタイムを競い合う競技です。
犬との絆の深さが問われるスポーツで、身体能力と知性を兼ね備えたウルフドッグにはぴったりなスポーツでしょう。
ウルフドッグに合う生活環境って?
ウルフドッグに合った生活環境はどういったものでしょうか?
多頭飼育も視野に入れてみる
オオカミの血統が入ったウルフドッグは、やはり一般的な犬に比べて群れ意識が強いと言えるでしょう。そのため多頭飼育によるライフバランスを考えることも方法の一つです。
愛好家の多い欧米では、複数のウルフドッグと暮らしている家庭も多いですし、飼い主さんをより群れのリーダーとして認めやすい利点もあります。
しかし住環境に制限がある日本では、なかなかそこまで至らないのが実情です。
生活スタイルに合ったスペースを確保すること
ウルフドッグは性質上、生活スタイルや行動に見合った広いスペースを確保することが望ましいでしょう。
自由に動き回れる空間や、ジャンプしても乗り越えられない柵や塀などを設置しなければなりません。
一緒に暮らすにはなかなかハードルが高いウルフドッグ
今の日本の現状では、様々な制限があって、決してウルフドッグと暮らしやすいという環境ではありません。
また単に「かっこいい」「ワイルドさが良い」だけの理由で迎え入れることもリスクが高いと言えるでしょう。それらの条件をクリアできるのであれば新しい家族になれるかも知れませんが、非常にハードルが高い犬種と言えます。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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