トイプードルの出産について|出産費用や、出産までに飼い主さんが準備するべきことは
メスのトイプードルを初めて飼った時に出産を希望される飼い主さんは愛犬の出産に関わる全てのことが初めてでどうしたら良いのか不安ですよね。今回は気になるトイプードルの出産にかかる費用や出産までに準備すべきこと、出産までの流れなど詳しく解説したいと思います!
目次
トイプードルの妊娠~出産までにかかる費用は?
トイプードルの出産には色々な費用がかかります。出産までにどのくらいのお金が必要になるのか事前に知ってしっかり準備しておきましょう。
妊娠検査費用
通常は出産までに2回検査を受けます。
●妊娠確認(1回目)
最初の1回目の検査は交配後30日〜35日頃に行います。胎児の心臓が動いているかの確認で超音波検査をします。こちらが約5,000円かかります。
●母子確認(2回目)
2回目は交配後45日以降に検査を行います。胎児の大きさや母犬の骨盤の状態確認、頭数や胎児が元気かどうかの確認で、超音波検査とレントゲン検査を組み合わせます。こちらも約5,000円かかります。
自宅分娩で出産させる場合でも、安全に出産が出来るように検査は必ず行いましょう。
出産介助費用
こちらは動物病院で獣医さんに出産の依頼をした場合にかかる費用です。出産3日~4日前から預けるので、事前入院代と出産の取り上げにかかる費用がかかります。
費用は入院の日数によっても差がでますが、約5万~8万円です。
初めての出産で心配や不明がある場合は自宅分娩ではなく動物病院やブリーダーさんにお願いしたほうが安全です。
難産になった場合の手術費用
異常分娩で陣痛微弱や帝王切開などの医療処置や手術が必要となった場合は高額な費用がかかります。金額にすると約3万円~20万円程度です。
トイプードルは体が小さく、難産になる可能性があります。帝王切開などで手術となった場合は費用が高くなりますので事前に準備しておきましょう。
その他の費用
検査や出産以外でかかる費用は以下になります。
●交配料
交配相手をペットショップやブリーダーに依頼する場合、交配犬所有者に支払う交配手数料です。交配料金は定価がないので、血統や犬種、交配者の方によって大きく違います。平均的にトイプードルの場合は3万円〜5万円前後が多いようです。
交配料は妊娠できなかった場合や死産となった場合でも支払う必要がありますが、次回の発情期(約6か月後)の際に無料または低価格で再交配してもらえることが多いです。再交配を受け付けない方もいますので、認識の相違がないよう必ず信頼できる交配相手かどうか直接自分で見てから交配をお願いしましょう。
●出産準備用品
自宅出産をする際に必要な物から出産後必要なものなどが以下になります。
・電子体温計
・新聞紙
・秤
・清潔なタオル
・糸・消毒したはさみ
・子犬用哺乳瓶
・子犬用粉ミルク
・洗面器
全て買い揃えた場合は5千円~2万円程度になります。それぞれ何に使うかは後ほど説明いたします。 無い物は事前に購入しておきましょう。
妊娠から出産までの期間や流れを知ろう
費用が分かったところで、妊娠から出産までの流れも理解しておくと、妊娠・出産の際に慌てなくてすむと思いますので解説していきたいと思います!
妊娠から出産までの期間
妊娠期間は母犬の体調や体格、年齢、胎仔(たいし)の数によって違ってきますが交配日からおよそ58~65日程で出産となります。胎仔数が多ければ妊娠期間が長くなり、逆に少ない場合には妊娠期間が短くなる傾向にあります。
妊娠10日〜20日目:ご飯の好みの変化や、吐きがみられることがあります。人間でいう「つわり」のような症状です。
妊娠30日〜40日目:乳腺が張りはじめ、食欲や体重の増加がみられます。ご飯の量もこの時期から徐々に増やしていきます。30日~35日あたりでエコー検査をおこないます。
妊娠50日目前後:おなかの張りが分かり、胎動も分かるようになります。45日以降にレントゲン検査をおこないます。
出産予定日1~2週間前:出産が近づいてきたこの頃から母犬の体温を測るのと産室を確保しておきましょう。
出産2、3日前:静かで落ち着けるところを探したり、床を掻くような巣作り行動を始めます。
出産当日:トイプードルは1回の出産で平均2~4頭の赤ちゃんを産みます。出産時間は約3~4時間で、中には出産に半日ほどかかる子もいます。体温が低下、食欲も低下し落ち着きがなくなります。
陣痛~出産までの流れ
陣痛の症状として落ち着きがなくなり、パンティングをしたり震えたりします。中には吐く子もいます。
次に破水し透明な液体が出ます。胎児が産道へ降りて、赤ちゃんは羊膜に包まれた状態で産まれてきます。羊膜は母犬が直接舐めて破り、へその緒を噛み切ります。
その後母犬が赤ちゃんの全身を舌で舐め、この刺激で赤ちゃんは呼吸をし始め、産声を上げます。
出産前の事前準備や心構えは
出産の期間や流れが分かった所で次は飼い主さんが何を事前に準備しておけば良いかですよね。トイプードルは小型犬のため難産になる場合があります。愛犬の出産時、慌てないようにしっかり事前準備と心構えをしておきましょう。
ここでは事前に準備すべきことを解説したいと思います。
事前に準備しておく物
・電子体温計:母犬の体温を測ります。出産予定日1週間前くらいから測りはじめます。
・新聞紙:出産箱の下に敷き、汚れたらすぐ取り替えるようにします。
・はかり:産まれてくる赤ちゃんの体重を測ります。
・清潔なタオル:乾いた清潔なタオルを複数枚用意しておきましょう。生まれた赤ちゃんを拭いたり、体温を上げたりするために使います。
・糸+消毒したはさみ:へその緒を切る際に使用します。通常へその緒は母犬がかみ切るのですがそれができないときに使用します。
・子犬用哺乳瓶+子犬用粉ミルク:初乳が出なかった際に使用します。
・洗面器:産湯を入れるために使います。お湯の温度は少しぬるいかなくらいがよいです。
産室を作る
巣作り行動に向けた場所の確保です。犬は出産に向けて遮蔽された空間を本能的に求めるようになります。なるべく静かな落ち着いた場所がよいでしょう。母犬の体の 1.5〜 2 倍の産室を段ボールやサークルなどで作ってあげます。出産時落ち着けるように出産予定日の1〜2週間くらい前には用意して早めの時期から慣らしてあげましょう。
事前に毛をカットしておく
犬の妊娠の安定期は着床後1か月です。この時期からであればシャンプーやカットが可能なので出産予定日の10日くらい前くらいにトリミングにいきましょう。トイプードルは長毛で毛がくるくるしているため、出産時に陰部の毛が羊水や血液で汚れてしまわないように短くカットします。
しっぽの周辺やお尻の飾り毛や、子犬が産まれたら赤ちゃんが乳首を見つけやすいように、乳房周辺の毛も短く綺麗に処理しとくとよいでしょう。
体温チェックをする
犬の体温を出産予定日1週間くらいから1日2~3回測りましょう。犬は分娩の6~18時間前になると、体温が普段の基底値から2~3℃低下(小型犬は35℃くらい)になります。体温が下がってから24〜48時間で出産となるケースがほとんどですので、出産予定日近くで体温を測ることで出産のタイミングがわかります。※中には体温が下がらない子もいます。
事前に獣医師に相談をしておく
トイプードルは難産が多い傾向にあるので、事前に必ず動物病院に相談の上、出産予定日の数日前から獣医師と連携して出産に挑むと安心です。
難産を避けるため帝王切開での出産もありますので事前に獣医師に相談しましょう。
出産時飼い主の手は必要?補助が必要な時はどんな時?
犬の出産は基本母犬のみで行います。出産中は見守ることが飼い主さんの役目ですが、出産時補助が必要となるケースがあります。
母犬が赤ちゃんの羊膜を破らない
母犬が羊膜を破らない時は、飼い主さんが子犬を母犬の口元に近づけて羊膜を舐めるよう促します。それでも舐めない場合は乾いた清潔なタオルでやさしく羊膜をとってあげる必要があります。
母犬がへその緒を噛み切らない
母犬がへその緒を噛み切らない時は飼い主さんが代わりにへその緒を切り取る必要があります。母犬側のへその緒の根元から2㎝くらいのところを糸で縛り、そこから少し手前を消毒したハサミで切ります。
母犬が赤ちゃんの鼻先を舐めない
生まれたばかりの赤ちゃんの口や鼻には羊水が詰まっています。通常は母犬が赤ちゃんの鼻先を舐めて羊水を取るのですが、しない場合補助が必要です。
羊水を出してあげないと赤ちゃんが呼吸ができないので、飼い主さんが直接口で吸って出してあげます。羊水が取れたら産声を上げるので、産声が聞こえるまで吸ってあげてください。
こんな時は動物病院へ連絡を!
出産中以下のような症状が見られたら動物病院へ連絡してください。異常分娩の可能性があります。また、事前に動物病院へどの段階で連絡をするか決めておくのもよいでしょう。
- 緑色や黒色のオリモノが出てきた
- 破水してから2時間経っても1頭目が産まれない
- 陰部から胎胞がみえても2時間たっても生まれない
- 1頭目から2時間以上経っても次の子が見えてこない
- 陰部からの出血が多い
- 母犬がぐったりたり、けいれんをおこしたり、嘔吐したりするなど様子がおかしい
- 妊娠65日目になっても分娩に入らない場合
トイプードルの出産は事前準備をしっかりと!
今回はトイプードルの出産費用や出産の流れ、飼い主さんが出産までにすべき事前準備や注意点をご紹介しました!愛犬の出産は飼い主さんにとっても大切なイベントですよね。トイプードルは小型犬で難産の傾向が高いです。自然分娩ができれば一番良いですが、事前に自然分娩が可能か獣医師に相談・指示を受けましょう。
また、犬の出産も費用がかかります。帝王切開など手術での出産となった場合には金額も高くなりますので、早めに出産費用についていくら位必要なのか事前に把握して愛犬が安心して出産できる環境を作ってあげましょう。
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この記事のライター
ずーこ
動物全般が大好きで現在は猫を飼ってます!犬もだいすきなのでpetanでは犬に関する様々な情報を発信していきたいと思います!!
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