柴犬の性格や特徴について~柴犬を飼う時のポイントとは~
皆さんは、日本犬と聞くとどの犬種を思い浮かべますでしょうか。数ある日本犬の中でも一番に思い浮かぶのは、やはり柴犬なのではないでしょうか。柴犬は日本だけでなく世界中で愛されているワンちゃんです。そんな柴犬ですが、どのような性格をしていて、実際に飼う時にはどのような点に気を付けたらいいのでしょうか。本記事では柴犬の性格や特徴、そして迎える時のポイントなどをご紹介していきます。柴犬を飼い始めた方や、これから柴犬を迎える方は是非参考にしてみてください。
柴犬の歴史
まずは柴犬の歴史について簡単に解説していきます。
柴犬のルーツ
柴犬は、縄文時代以前に南方から来たワンちゃんだと言われており、縄文時代からは主に山岳地域に生息し、小動物などを狩る狩猟犬として活躍していました。
また、柴犬にはさまざま種類がありますが、現在の柴犬のルーツは縄文犬であると言われています。
縄文遺跡からの発掘によって柴犬は、縄文時代の人々と暮らしを共にしてきたということを証明することができ、例えば狩猟のための鋭い歯や大きな体格、長い手足や胴体などが分かります。
柴犬の種類はいくつかあるとご紹介しましたが、それらについて詳しく書かれてある記事があるので、気になる方は是非参考にしてみてください。
柴犬の種類に関する記事はこちら
柴犬の名前の由来
秋田犬や甲斐犬などの日本犬は、名前に土地が含まれていますが、柴犬だけは土地の名前が付いていません。
柴犬の名前の由来に関してはさまざまな諸説があり、一般的には下記3つが由来として有力なのではないかと言われています。
- 「小さなもの」という意味を表す古語の「シバ」から取っている
- 雑木である「柴」の間をくぐり抜けながら狩猟をしていたため
- 枯れた柴のような赤い色の被毛をしていたため
柴犬は天然記念物?
ご存じでない方も多いかと思いますが、柴犬は1936年(昭和11年)に日本の天然記念物に指定されています。
柴犬は明治維新の文明開化以後、海外から洋犬が日本に持ち込まれるようになったことをきっかけに、柴犬と外来犬との交配によって柴犬の純血種の数が激減しているのです。
しかし、一度は絶滅の危機に陥ってしまったものの、柴犬の純血を守る運動がなされたために現在まで柴犬が受け継がれているのです。
今や毎日のように見かける柴犬ですが、天然記念物に認定されるほど希少であることが分かります。
柴犬の特徴
柴犬は日本犬を代表する最もポピュラーなワンちゃんなので、ぱっと見で柴犬だと見分けがつくかと思いますが、ここでは柴犬の特徴について大まかに解説していきます。
大きさ
まずは柴犬の体格や体重など、全体的な大きさについて解説していきます。個体差はありますが、一般的な柴犬の大きさは下記の通りになっています。
体高
- オス:約38〜41cm
- メス:約35〜38cm
体重
- オス:約9〜11kg
- メス:約7〜9kg
柴犬は、スッキリとしたバランスのとれた体格をしており、元来狩猟犬として活躍していた名残から、頑丈な骨格と発達した筋肉が特徴的です。
また、特にオスの場合、胸部がメスよりも発達しており、前足もすらりと真っすぐ伸びています。
平均寿命
次に平均寿命ですが、柴犬の一般的な平均寿命は12〜15歳前後と言われています。
柴犬の歴史でもご紹介した通り、元来小動物を狩る習性があり、狩猟犬として生きていたため、他の犬種と比べても比較的長生きしやすい犬種と言われており、15歳以上生きることもあります。
しかし、この平均寿命は身体的・精神的に健康な状態であることが大前提です。
被毛・毛色
次に柴犬の被毛とその色について解説していきます。
一般的に柴犬の被毛は、太くてしっかりとした毛と、細くて柔らかい毛の二重からなる「ダブルコート」という構造になっています。
ダブルコートの特徴としては、換毛期に毛が抜けやすい、であったり温や保湿をしてくれるなどの役割を果たしています。
一方毛色は、全部で4色あると言われています。
4つの中でも最もスタンダードな「赤柴」、スタイリッシュでかっこいい「黒柴」、フワフワ清潔感のある「白柴」、赤黒白を混ぜた珍しい「胡麻柴」が柴犬の毛色です。
街中で見かける毛色の多くがキツネのような茶色ベースの赤柴かと思いますが、最近では赤柴以外の毛色も人気になってきています。
柴犬の性格
柴犬にはさまざまな特徴があることが分かりました。しかし、特徴だけでは柴犬がどのようなワンちゃんなのかは分かりませんよね。ここでは、柴犬の性格をいくつかご紹介していきます。柴犬がどのような性格をしているのか知りたい方は必読です。
飼い主に忠実
柴犬の歴史でも述べた通り、柴犬は元来狩猟犬として活躍していた背景があるため、主な性格としては飼い主に忠実であることが挙げられます。
皆さんも、柴犬に対して「真面目」や「誠実」といったイメージがあるのではないでしょうか。
柴犬は縄文時代以降、人間と共に暮らしながら狩猟を行っていたため、飼い主の命令やしつけをすんなり聞くことが多いと言われています。
飼い主に対して忠実なこともあり、数ある犬種の中でも比較的しつけを行いやすいでしょう。もちろん中にはやんちゃな子もいますが、柴犬のほとんどは飼い主に忠実と言われています。
無駄吠えが少ない
ワンちゃんを飼っている方であれば一度は、愛犬が無駄吠えをしたことがあるかと思います。
無駄吠えとは、飼い主が困ったり隣人から苦情が出るほど、ワンちゃんが必要以上に吠えてしまうことを言います。
柴犬は他の犬種と比べても無駄吠えが少ないと言われているので、そういった点に関しては飼いやすいでしょう。
柴犬は元来、室外で飼われており、番犬としても役割も果たしていたため警戒心が強く、外敵に対して強く吠えていました。しかし今では室内で飼われることが多いため、無駄吠えをする子は減ってきています。
無駄吠えは飼い主のストレスの原因となったり、近所迷惑になることも少なくないので気を付けたいですよね。
意外とドライ
飼い主に忠実と聞くと、「人間に対して心を開きやすい?」「人懐っこい?」と思うかもしれませんが、柴犬はそうではないのです。
一般的に、柴犬は飼い主に対して心を許していたとしても、飼い主以外の人間に対しては距離を置いたり懐かないなんてこともあります。もちろん一時的な接触の際に、尻尾を振って愛想を振りまくことはあっても、それが続くとは限りません。
柴犬は警戒心の強い犬種のため、そう簡単には人には懐きません。また、飼い主であっても一定の距離をとる「柴距離」というものがあります。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
飼い主に対して忠実な性格をしているかと思いきや、一定の距離を取られる、それが柴犬なのです。いかにドライでツンデレな性格をしているかが分かります。
柴犬を飼う時のポイント
柴犬の特徴や性格について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。せっかく柴犬を飼うのならば、性格や特徴を理解した上で飼いたいですよね。ここでは、柴犬を飼うにあたって気を付けるべきポイントをご紹介していきます。これから柴犬を迎える方は是非参考にしてみてください。
ポイント①散歩は毎日行ってあげる
ワンちゃんを飼う際、散歩の頻度を懸念される方も多いかと思います。
一般的に、柴犬は一日にそこそこの運動量を必要とするため、毎日最低30分の散歩を1回は行ってあげる必要があります。
柴犬の歴史でもご紹介した通り、柴犬は山岳地帯で狩りをしていた犬種なので、小柄ですがスタミナがあります。
柴犬に限らず、運動不足はワンちゃんにとって身体的・精神的なストレスになってしまいます。
ストレスを抱えてしまうと、言うことを聞かなくなって反抗的になったり、しつけがスムーズにいかなくなってしまうことがあります。
健康的な身体を維持してあげるためにも、柴犬に対しては運動はサボらず向き合ってあげましょう。
ポイント②日頃のブラッシングはマスト
柴犬の特徴でもご紹介しましたが、柴犬はダブルコートという毛が抜けやすい被毛の構造をしているため、換毛期には抜け毛がピークを迎えます。
そのため、日頃からブラッシングなどを行い、常に抜け毛対策を行う必要があります。
ブラッシングをサボってしまったり、抜け毛を放置してしまうと臭いや皮膚病を引き起こす可能性があるため、家庭でのブラッシングや定期的なサロンでのケアを徹底しましょう。
ポイント③子犬の頃からさまざまな環境に慣れさせる
柴犬を子犬として迎えた場合、さまざまな環境に慣れさせるトレーニングを行いましょう。
ご存じの通り、柴犬は警戒心が強く、たとえ飼い主であっても一定尾距離を保つ傾向があるので、子犬の頃から飼い主以外の人やワンちゃん、動物などと触れ合う機会をつくってあげ、ワンちゃんの社会化を促してあげましょう。
しかし、柴犬は過度な接触や関わりは苦手な子が多いので、時には放置してあげたり、適度な距離を保つことを意識しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、柴犬の性格や特徴、飼う時のポイントなどを柴犬の歴史を踏まえた上で解説しました。
今やあちらこちらで見かける人気の柴犬ですが、過去には絶滅の危機があったことをご存じでなかった方も多いのではないでしょうか。
いかに大事に守られてきたのかが分かります。
柴犬を飼っている方は、うまくしつけを行うためにも、ご紹介した柴犬の特徴や性格を参考にしてみてください。
また、これからワンちゃんを迎える方も是非柴犬を検討してみてください。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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