犬のお留守番が心配なかたへ!しつけのポイントや練習方法をご紹介
共働きや一人暮らしで犬を飼っていると、「長い時間一人にしても大丈夫かな…」と不安になる飼い主さんも多いですよね。
また、犬だけを残して外出するのが心配で、犬を飼うのを断念してしまう方も少なくないでしょう。
しかし、しつけをしてゆっくりお留守番に慣れさせていけば、犬は長時間でも一人で過ごせるようになります。
今回は、犬が問題なく留守番できるようになるために、お留守番のさせ方や、快適な環境づくり、しつけの際のポイントについてご紹介します。
目次
お留守番ができるようになる時期とベストなお留守番時間
犬はもともと群れで生活する動物なので、一人で過ごすことがあまり得意ではありません。
しかし、飼い主さんが愛犬としっかりコミュニケーションをとり、お留守番対策をすれば、犬はお留守番ができるようになります。
犬はいつからお留守番をできるようになるのか、時期や時間などを確認しておきましょう。
個体差があるため、断言はできない
犬がお留守番できるようになる時期は、犬の性格や年齢などによって変わります。
そのため、「〇ヶ月からお留守番がスタートできます!」と断言することはできません。
子犬から飼う場合は、ゆっくり時間をかけてお留守番ができるようにしつける必要があります。
安心してお留守番ができる環境を整えてあげることも大切なので、愛犬の性格や年齢に合わせてしつけていきましょう。
排泄や食事の頻度を目安にするとよい
お留守番時間は、排泄や食事の頻度が目安のひとつとなります。
子犬の場合は膀胱が小さいため、排泄の間隔が短いです。
「子犬の月齢+1」という計算式で、大体の排泄目安を確認してください。
例えば生後3ヶ月の場合は約4時間に一度、5ヶ月の場合は約6時間に一度の頻度で1日に数回排泄をします。
また、子犬の時期は朝・昼・夜と食事をあげる必要もあります。
そのため、排泄と食事の頻度を考えると長時間のお留守番は難しいでしょう。
生後半年以上の子犬や成犬の場合は、食事や排泄の頻度が低くなるので長い時間のお留守番が可能になります。
しかし、飼育されてきた環境や性格によってもお留守番ができる時間が変わってくるため、愛犬に合わせてお留守番時間を決めましょう。
お留守番の練習方法
お留守番は、練習して少しずつ慣れさせていくことが大切です。
いきなり長時間お留守番させるのではなく、以下のことに一つずつ時間をかけて慣れさせていくようにしましょう。
ケージやサークルに慣れさせる
まずは、犬のハウスとなるケージやサークルに慣れさせることがお留守番練習の第一歩です。
ケージやサークル内に好きなオヤツやおもちゃを置いて、「この場所にいると楽しいことがある」と思わせてあげましょう。
ハウスでお留守番ができるようになれば、イタズラやケガの心配も少なくなります。
飼い主がいなくなっても、必ず戻ってくることを覚えさせる
「飼い主が必ず戻ってくる」ということを覚えさせてあげると、犬は不安にならずにお留守番ができるようになるでしょう。
いきなりのお留守番で長い時間飼い主が戻ってこないと、犬は「大好きな飼い主がこのまま帰ってこないかもしれない」と不安になってしまいます。
犬をケージに入れたまま違う部屋に行き、数分したら犬のいる部屋に戻るという練習からスタートさせると、犬は「飼い主がいなくなっても必ず戻ってくる」と覚えやすいです。
少しずつ視界から消える時間を増やす
最初は1分ほどの短い時間だけ、犬の視界から姿を消してみましょう。
慣れてきたら犬の視界から消える時間を10分、20分と少しずつ長くしてみてください。
途中で犬が吠えたり鳴いたりしても戻ってはいけません。
「吠えれば飼い主が戻ってくる」と理解すると、吠え癖がつく可能性があります。
クンクン鳴いているとかわいそうに思えますが、グッとこらえましょう。
決めた時間をクリアできたら、オヤツをあげたり遊んであげたりして褒めるようにしてください。
お留守番中の問題行動
飼い主さんと離れて寂しいという気持ちから、犬がお留守番中に吠える・破壊するなどの問題行動を起こす場合があります。
近隣トラブルになる可能性もあるので、これから紹介する問題行動には注意が必要です。
無駄吠え
飼い主さんの姿が見えなくなったことで不安になると、クンクン鳴く、遠吠えをするなど、無駄吠えをしてしまいます。
出かけているときの無駄吠えは、気づかない場合が多いです。
しかし、近隣トラブルの原因にもなるため注意が必要となります。
破壊
お留守番中に、ペットシーツや自分のベッド、家具などを噛んでボロボロにするという破壊行動をしてしまうこともあります。
ストレスや不安が原因の場合もありますが、興味がある・歯がかゆいといったパターンもあるため、注意深く観察しましょう。
粗相
テレビの裏やソファーの上など、いつもとは違う場所で粗相をしてしまうこともあります。
いつもはきちんとトイレで排泄ができる場合は、飼い主さんの気を引くために粗相をしてしまっているのかもしれません。
その他
ほかにも、嘔吐や下痢、食欲不振、自分の足を噛んで自傷行動をするなどの行動がみられる場合もあります。
犬にストレスを与えないための環境づくり
犬がお留守番中に不安になったりストレスを抱えたりしないように、快適な環境づくりが大切です。
飼い主さんができる工夫には以下のようなものがあります。
室温を調整する
愛犬にお留守番してもらうときは、夏は熱中症にならないように注意する、冬は防寒対策をするなど、室温調整をしてから出かけましょう。
エアコンの風や窓からの直射日光が当たらないように、ケージを設置する場所も工夫しましょう。
また、ストーブは火事の危険性があるので、お留守番時にはエアコンを使うことをおすすめします。
おもちゃを用意する
犬が寂しがらないように、お気に入りのおもちゃや知育トイなどを用意してあげましょう。
間違えて飲み込んでしまう可能性もあるので、小さすぎるおもちゃはNGです。
おもちゃで愛犬の寂しさを紛らわせてあげましょう。
外が見えないようにする
ケージはできるだけ外の様子が見えない場所に設置しましょう。
犬のいる場所から人が見えると、愛犬は「家を守らないと!」と、警戒心を強めてしまいます。
そのため、お留守番中は常に気が張った状態になり休めません。
また、窓辺は直射日光で熱中症になりやすかったり、冬は冷気で身体が冷えやすかったりするのでケージを設置するのは避けるようにしてください。
快適に過ごせる場所を用意する
お留守番をさせるときは、快適に過ごせる場所を作ってあげましょう。
例えばケージやサークルには、ベッドやお気に入りの毛布などを用意してください。
また、好きなときに水が飲めるようにしておく、トイレシートを用意するなどの準備も必要です。
ペットシーツを破いてしまう子の場合は、メッシュタイプのトイレトレーにするとよいでしょう。
快適に過ごせる場所を用意することで、愛犬も気持ちよくお留守番してくれます。
テレビやラジオを流しておく
テレビやラジオの音を流すことも有効です。
飼い主さんがいつも過ごしているときと同じような環境にしてあげることで、お留守番時の犬の不安を軽減できるからです。
外からの騒音をかき消す効果もあるので、臆病な子や物音に敏感な子にも有効でしょう。
しかし、普段はテレビやラジオをあまりつけない家庭だと、慣れない音に犬がストレスを感じる可能性もあります。
外出中でも、愛犬が普段と同じ環境でお留守番できるようにしてあげましょう。
上手なお留守番のためのしつけのポイント
お留守番が上手にできるようになるためにはコツがあります。
これから紹介する4つのポイントを意識して、愛犬にしつけをしてみてくださいね。
外出前後に遊ぶ
外出する前に遊んであげたり、散歩に行って犬の体力をつかったりすることで、お留守番中にハウスでしっかり休めます。
また、家に帰ってきて愛犬が落ち着いてから思いっきり遊んであげると、お留守番時のストレス発散にもなるでしょう。
外出前後に愛犬とコミュニケーションをしっかりとることで信頼関係も生まれ、お留守番が上手にできるようになります。
出かける直前は過度なスキンシップを避ける
出かける直前に、話しかけたりスキンシップをとりすぎたりしないようにしましょう。
今までたくさん構ってもらえていたのに、飼い主さんが出かけてしまい急に一人になると、犬はとても寂しくなってしまいます。
犬の寂しい気持ちを増幅させる可能性があるので、お留守番の5分前からは必要以上にスキンシップをとらないようにしましょう。
いつもと同じ様子で出かける
出かけるときは「さりげなく」外出しましょう。
大げさに「行ってくるね!」と声をかけると、犬は「置いていかれる…」と急に不安になってしまいます。
いつもと同じ様子で出かけることで、犬の感情が高ぶることなく落ち着いてお留守番ができるようになるでしょう。
帰宅後は落ち着いて声をかける
飼い主さんが家に帰ってきたら、愛犬は嬉しさから大喜びするはずです。
そのときに、同じように高いテンションで愛犬に声をかけることは控えましょう。
「飼い主さんが帰ってくると嬉しい!」と思う反面、「お留守番のときは寂しい」という気持ちを抱えやすくなってしまいます。
帰宅後は愛犬の興奮が収まってから、落ち着いたトーンでお留守番ができたことを褒めるようにしましょう。
犬の留守番サービス
「愛犬のお留守番時間が不安…」と思ったときは、プロや知人に預けることも一つの手です。
どんな留守番サービスがあるのか、ご紹介します。
ペットシッターサービス
自宅に訪問し、飼い主さんに代わってご飯やトイレなど、愛犬のお世話をしてくれるサービスです。
ペットホテルが苦手な子や、愛犬に環境の変化でストレスを与えたくないという方におすすめです。
犬の保育園・幼稚園
犬の保育園や幼稚園では、日中仕事をしているときに預けられるだけではなく、ドッグトレーナーのような専門家からしつけのサポートも受けられます。
ほかの犬や人とたくさん関わることで、社会性を身に着けたり犬同士のコミュニケーションを学んだりすることも可能です。
ペットホテル
ペットホテルは、時間ごとの利用や長期間の宿泊も可能な施設です。
そのため、急な出張が入ったときも安心して利用できます。
動物病院やペットショップ、サロンなどに併設されている場合が多いです。
友人・隣人
友人や隣人がペットのお世話に理解がある場合は、お世話を頼むのもおすすめです。
愛犬に面識がある人だと、預ける際のストレスも軽減できます。
預けるときは、フードやトイレ用品など、必要なものをしっかり準備することを忘れないようにしてください。
また、友人や隣人にお世話を任せるときは、ペット不可の場所ではないか、トラブルの元になるものはないかなど、預ける前にしっかり確認しておきましょう。
まとめ
一人暮らしや共働きでも、しっかりしつければ犬はお留守番ができるようになります。
子犬や一人の環境に慣れていない成犬の場合は、時間をかけて少しずつお留守番の練習をしていきましょう。
また、周りに頼る人がいない場合は、プロの手を借りることもできます。
お留守番をさせるときは、愛犬が快適に過ごせる環境づくりを意識してくださいね。
この記事のライター
nana
泳ぎも走りも得意な運動神経抜群のゴールデンレトリバーと暮らしています!今は愛犬とタンデムサーフィンの練習中。いつまでもアクティブに楽しく過ごせるような情報を発信していきます。
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