犬の社会化期の必要性や時期は?すべきことや気をつけることを解説

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犬を飼い始めたばかりの人や子犬を迎える家庭で知っておきたいのが、犬の社会化期です。

社会化期は犬にとって重要な時期で、犬の元々の性格よりももっと基盤になるものといえるでしょう。

今回は社会化期とは何か、社会化期にすべきことや気をつけるべきことを解説します。

犬の社会化期の必要性や時期は?すべきことや気をつけることを解説

目次

  1. 社会化期とは
  2. 社会化期にすべきこと
  3. 社会化期に気をつけるべきこと
  4. ブリーダーにお願いする方法もある
  5. まとめ

社会化期とは

ピンシャーの子犬

まずは社会化期について以下の内容を解説します。 

  • 社会化とは
  • なぜ社会化が必要なのか
  • 社会化に最適な時期は
  • 社会化せずに成犬になってしまったら

順番に見ていきましょう。

社会化とは

社会化とは、犬が社会で過ごすための力を養うことです。

社会化という言葉自体は人間の赤ちゃんにも使われる言葉であるため、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

社会化と言葉に出すと難しく考えがちですが、要は愛犬が人間社会でストレスなく過ごすために、早いうちから刺激に慣れさせることだと考えてください。

具体的にはこの後に紹介していきますが、社会化をしなければ初めて見るものや人、犬、大きな音などに、強い恐怖心や警戒心を抱いてしまいます。

恐怖心や警戒心が強く現われる前である社会化期に上記のような刺激に慣らし、社会性を身につけることが大切です。

もちろん社会化期を逃したとしても刺激に慣らすことは可能ですが、時間と根気が必要になる場合があります。

上手に社会化できるよう、飼い主さんは知識をつけておきましょう。

ただし難しく考える必要はありません。

犬と飼い主さんが一緒に楽しむことで、社会化は成功します。

なぜ社会化が必要なのか

社会化は、犬の幸福度を上げて満足いく犬生を過ごさせるために必要です。

昔のように犬がただ狩猟の目的として飼われていたり、番犬の扱いをされていたりするのであれば、見知らぬ人や刺激に対して警戒心を抱いていても問題はありません。

しかし、現代において犬の存在は「家族」です。

室内飼いは当たり前となり、一緒に過ごす時間が増え、お出かけや旅行、カフェなど飼い主さんと愛犬が一緒に楽しめる空間が数多く存在しています。

大好きな飼い主さんとさまざまな場所に出かけることは、犬にとって幸せでしょう。

ただし出かけた先の音やにおいの一つひとつに恐怖心や警戒心を抱いてしまうと、飼い主さんと一緒にいたとしても心から楽しめるものではなくなってしまいます。

飼い主さんと幸せな時間を過ごすため、社会化はとても重要です。

最適な時期を逃さず、適切な方法で社会化を行いましょう。

社会化に大切な時期とは

社会化期に最適な時期は生後3〜13週程度、月齢でいうと生後2〜3ヶ月です。

短くて驚かれた方もいるのではないでしょうか。

現在は動物愛護法が改正され、生後2ヶ月を過ぎなければ子犬を販売することはできません。

販売が開始されたばかりの子犬を迎えた場合でも、すぐに社会化を始める必要があります。

ただしこの時期はワクチンプログラムが終わっていないため、ほかの犬との触れ合いによる感染症には注意しましょう。

ワクチンがすべて終わるまで一切外に出そうとしない飼い主さんもいますが、それでは社会化になりません。

2回目のワクチンが終わったあたりから、抱っこやカートに乗せて外に出かけてみてください。

初年度のワクチンプログラムがすべて終わり2週間程度が経って免疫がしっかり付くと土を踏んで散歩に出かけ、ほかの犬との触れ合いが可能となります。

社会化せず成犬になってしまったら

社会化せずに成犬になってしまうと、外界の刺激に耐えられずにストレスを感じてしまう場合があります。

普段自分が暮らす家の中から一歩も出ようとしなかったり、慣れた飼い主さんや家族が離れてしまうと分離不安になってしまったりする可能性も否定できません。

散歩に連れて行けたとしても、ほかの犬を見ただけで動かなくなってしまう場合や、攻撃的になってしまう場合も考えられます。

ただし社会化がうまくできずに成犬になったとしても、そこから社会化していくことは十分可能です。

社会化期の子犬よりも根気がいり時間がかかることを念頭におく必要はありますが、飼い主さんは焦らず犬とじっくり向き合い、徐々に刺激に慣らしていきましょう。

社会化期にすべきこと

飼い主と子犬

社会化期にすべきことは、以下の4つです。

  • 生活環境に慣れさせる
  • さまざまな人に触れてもらう
  • 散歩道に慣れさせる
  • 犬同士で遊ばせる

順番に見ていきましょう。

生活環境に慣れさせる

社会化期に以下のような生活環境に慣れさせることで、日々の暮らしをストレスなく楽しめます。 

  • 家の前を走る車や自転車
  • 来客時のインターホン
  • 救急車やパトカーのサイレン
  • 家電の作動音
  • キッチンの作業音
  • 首輪やハーネス・ケア用品など

上記は私たち人間にとって当たり前の音ではありますが、家に迎えたばかりの子犬にとってはすべて慣れないものばかりです。

しかし生活していくうえで家の前を走る車や自転車に怯え、インターホンやサイレンに驚き、掃除機やドライヤーなどの家電を警戒し、コンロや電子レンジ、湯沸かし器、包丁で野菜を切る音に恐怖心を抱いてしまえば、愛犬は一日中穏やかに過ごすことができなくなってしまいます。

首輪やハーネスの不快感にも慣れ、ブラシなどのケアにも慣れさせてあげることも大切です。

犬が驚き、警戒心を抱き始めたら傍に行き、優しく撫でてあげてください。

可能なら抱っこして落ち着かせながら近づき、においを嗅がせてあげましょう。

音の正体がわかったり、平気だと感じることができたりすれば、犬は徐々に刺激に慣れていきます。

社会化期はスポンジの様に脳が何でも吸収する期間であるため、ぜひ色々な刺激に触れさせてくださいね。

さまざまな人に触れてもらう

飼い主さんだけでなく以下のようにさまざまな人に触れてもらうことで人に慣れ、噛んだりむやみに吠えたりすることがなくなります。

  • 男性や女性・子供・高齢者
  • 眼鏡を掛けた人
  • 帽子を被った人
  • 制服や仕事着など普段と違う服装をした人

犬にとって飼い主さんだけが安心できる人間だと思ってしまうと、他人に強い警戒心を抱いてしまいます。

性別や年齢の異なる人だけでなく、眼鏡や帽子を身につけた人や普段と違った格好をした人など、多くの人に触ってもらうとよいでしょう。

散歩の際にご褒美を用意しておき、撫でたらご褒美をあげてもらうこともおすすめです。

人に触れられることが平気になれば、動物病院での診察や健康診断、ワクチンの際もスムーズに受けられることも予想できます。

いきなり多くの人に囲まれ触れられるとストレスとなってしまう場合があるため、子犬の負担にならない程度に徐々に慣らしていきましょう。

散歩道に慣れさせる

ワクチンプログラムが終わっていなくても、抱っこやカートなどに乗せて実際に予定している散歩コースに出てみましょう。

  • 傍を通る車やバイク
  • 線路や踏切
  • すれ違う人
  • 人混み
  • 散歩中のほかの犬

上記の刺激に慣れさせておくと、散歩中に怯えることが少なくなります。

恐怖のあまり動けなくなってしまったり、飼い主さんを振り切って逃げようとしたりする危険も防げるでしょう。

徐々に慣れ始めたら、動画サイトなどを利用して、工事や花火、雷などの特別な音を体験させてみるのもおすすめです。

最後のワクチンが終わる前でも少しだけ地面に下ろし、においを嗅がせることも社会化にはいいことですが、ほかの犬の排泄物がないかしっかりチェックしてください。

犬同士で遊ばせる

犬同士で遊ばせることで散歩中に通りかかったほかの犬に対して過剰に反応し、怯えたり攻撃的になったりしないようになります。

  • 犬を飼っている友達や知り合い
  • 散歩中によく会う犬
  • 動物病院のパピークラス

飼い主さんの友達や知り合いに犬を飼っている人がいれば、一緒に遊ばせてみてはいかがでしょうか。

散歩中によく会う犬に話しかけ、挨拶させてもらうのもよいでしょう。

犬の散歩の時間帯が違いほかの犬と会わない場合、動物病院などで行われているパピークラスの参加もおすすめです。

パピークラスが近所の動物病院で行われている場合であれば、同じく近くに住む人が来ている可能性があります。

上手くいけば飼い主さん同士も友達になり、パピークラス以外でも犬同士触れ合える機会が作れるのではないでしょうか。

社会化期に気をつけるべきこと

安静にしている犬

社会化期にすべきことについて見ていきましたが、気をつけるべきことは以下の3点です。

  • 犬の体調
  • 人の気分・体調
  • 強すぎる刺激

順番に見ていきましょう。

犬の体調

さまざまな刺激に触れさせる前に、犬の体調の確認は必ずしておきましょう。

具体的には以下のポイントを観察してください。

  • 元気はあるか
  • 食欲はあるか
  • 嘔吐はないか
  • 排泄の様子は普段と変わりないか

愛犬の体調が悪ければ社会化の刺激に耐えられず、ストレスとなってしまう場合があります。

元気や食欲、嘔吐や排泄の状況を確認し、少しでも普段と違うところがあれば刺激は与えず休ませるなど、臨機応変に行いましょう。

飼い主さんが傍にいて安心するようであれば優しく撫でて労わり、ひとりの方が落ち着く場合はゆっくり休ませて回復を待ってください。

人の気分・体調

社会化期にさまざまな刺激を与える際、飼い主さんの気分や体調にも気をつけなければなりません。 

  • 社会化をするための刺激が上手に与えられていないのではないか
  • いつまでも刺激に慣れてくれなくて、この先大丈夫なのだろうか

上記のような人間の焦りや不安、緊張などの気分の変化は愛犬にも伝わります。

日によって気分や体調が変わるのは当然ですが、社会化は飼い主さんと犬が一緒に楽しむことが重要です。

気分が乗らない状態で出かけると思わぬハプニングにあう場合もあるため、家の中で過ごす日があっても大丈夫だと理解しておきましょう。

強すぎる刺激

いきなり犬に強すぎる刺激を与えないように気をつけましょう。

いくら社会化が犬の人間社会に馴染むための力を養うことであり、社会化期が吸収しやすい状態だといっても、慣らしもせず強すぎる刺激を与えてしまうとトラウマとなってしまう可能性があります。

ストレスを感じると、社会化もうまくいきません。

まずは小さな刺激から始め、徐々に強くするなど愛犬に合わせた強さでおこなってください。

ブリーダーにお願いする方法もある

ブリーダーと飼い主

社会化期は犬のとって重要な時期であるため、飼い主さんによってはプレッシャーに感じてしまうこともあるでしょう。

以下のように不安な方はブリーダーやドッグスクール、動物病院などに出向いてプロに相談してみましょう。

確実にしつけなどをさせたい場合

社会化期が上手く進まない場合でも焦る必要はありませんが、確実にしつけをさせたい場合、プロに相談するとよいでしょう。

特に来客が多い家は生活音も多いぶん犬にとっての刺激が強いため、早く慣らしてあげることでストレスを最小限に抑えられます。

プロに相談して愛犬の性格や生活環境に合ったアドバイスをしてもらうことで、与えて慣れさせるべき刺激がはっきりとわかります。

飼い主さんの不安や疑問も取り除かれるため、ぜひ相談してみてくださいね。

忙しくて十分に時間がない場合

飼い主さんが忙しく十分に時間がない場合、プロに相談するとよいでしょう。

社会化期は前述したとおり、犬や人の体調や気分がいいときでなければ行えませんし、徐々に刺激を強めていく過程から思った以上に時間が掛かることもあります。

もちろんプロに相談したからといってすべて任せられるわけではなく、アドバイスを元に飼い主さんが行わなければいけません。

しかし時間のないなかでの進み具合を見てもらったり、効率的な方法をアドバイスしてもらったりすることは自信につながります。

社会化の重要性はわかっているけれど忙しい方は、一度相談してみてください。

まとめ

飼い主とラブラドールレトリバー

今回は犬の社会化期について必要性や時期、すべきことや気をつける方法を解説しました。

社会化は犬が私たち人間社会で幸せに暮らしていくために必要です。

注意点に気をつけて、なるべく色々な刺激に慣らしてあげましょう。

不安な方や忙しくて時間がとれない方も、プロのアドバイスを聞くことで効率よく進められる場合があります。

子犬を飼い始めたら、社会化期に必要な過ごし方を参考にして進めてみてくださいね。

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