犬の足が震えるのは病気のサイン?原因を知って正しく対処しよう
皆さんは、愛犬の足がプルプル震えているのを見たことはありませんか?怖がっているのか、寒いのか、はたまた何かの病気なのか、原因が気になりますよね。今回は、犬の足が震えるときの原因や注意すべき症状についてご紹介します。
犬の足が震える原因と併発する症状
犬の足が震える原因には、老化、筋肉量の低下、寒さや恐怖心などが考えられます。原因ごとに併発する症状も変わるため、あわせてご紹介します。
老化
まず、老化によって起こる震えは、足の筋肉量が減少し体重を支えることができないため起こります。
老化が原因で起こる症状は震え以外に、白内障、心疾患、腎疾患、消化器疾患など様々な症状が見られます。老化でよく見られる病気は白内障で目の水晶体が白く濁ります。
眼科疾患は飼い主も気付きやすい疾患ですが、腎臓や心臓などの臓器は徐々に弱っていくことが多く、症状が出る頃には手遅れということもあります。シニア期に入ったら1年に1度、健康診断を行い病気の早期発見に繋げましょう。
筋力の低下
運動量の減少により筋力が低下して自重を支えることが困難になり、足が震えることがあります。犬は自分の体重を筋肉で支えていますが、運動不足が原因で全身の筋肉量が減少してしまいます。必要な量の運動をさせていないことも原因の一つです。
大型犬や牧羊犬などの犬種は1日にかなりの運動量を必要とします。自分の愛犬がどれだけの運動量を必要とするかわからない場合は、まず30分程度散歩してみて犬が疲れているようであれば切り上げ、まだ元気そうであればもう少し長めに連れ出すといったように調節してみましょう。
また、骨折やヘルニアなどにより、長期間の運動制限などの治療を行っていた場合、成犬でも筋肉量が低下し足が震えることがあります。筋力が低下すると、立ち上がったり歩いたり排泄をすることが困難になってしまいます。
寒さ
寒さを感じている場合、体温を上げるために震えていることもあります。特に子犬や老犬は体温調節が苦手なので寒さにより体調を崩してしまうことも。こまめに愛犬の様子を気にかけてあげましょう。犬は人より低い位置で生活しており、寒がっていることに気がつきにくいので注意が必要です。
恐怖心やストレス
犬にとって恐怖に感じる音や環境の変化によるストレスが原因になることもあります。暴風雨で窓がガタガタと揺れる音や、雷、工事、花火などの大きい音が苦手な子、動物病院が怖い子などは恐怖心やストレスを感じて足が震えてしまいます。ストレスは体調を崩したり、病気のもとになってしまうこともあります。
その他にも、運動のしすぎで疲れから足が震えていることもあります。犬の身体に負担がかかっているので、時間を決めたり無理な運動をさせないように制限しましょう。
神経症状
何らかの神経疾患により震えが起きている場合は、足の震え以外に、歩行異常、麻痺などの症状が見られるようになります。痛覚の麻痺により足に怪我をしていてもなんの反応を示さないこともあります。
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犬の足が震えているのは病気の可能性もある?
上記の理由以外で足が震えている場合、病気ということも考えられます。
椎間板ヘルニア
ヘルニアは神経が圧迫されることにより痛みを伴う病気です。重度だと麻痺により排泄が困難になったり粗相をしてしまうこともあります。投薬での回復が見込めない場合は、手術を行うこともあります。
てんかん
脳神経細胞に興奮が起こり、痙攣や意識障害を起こす病気です。痙攣発作のほかに、よだれがでたりふらつきなども見られることがあります。意識障害を併発することもありますが、通常は数分で落ち着き、いつも通りに過ごします。
低血糖症
血液中の糖分濃度が低下することで引き起こされる病気です。血糖値が下がると、ぼーっとしたり震えたりします。子犬が低血糖症に陥ると、最悪の場合死に至ることもあるので注意が必要です。砂糖水で血糖値をあげることもできるので、あらかじめ作り方を知っておくとよいかもしれません。
突発性振戦病
歩行時は問題ないものの、立ち止まったときに足が震える病気です。原因は特定されていません。治療法は確立されておらず、柴犬に多く見られます。
脳腫瘍
脳内に腫瘍ができる病気です。高齢になるにつれ発症確率が高くなります。発作を起こすだけでなく、腫瘍ができた場所によって同じところをぐるぐるまわる、視覚障害を起こす、性格が変わるなどさまざまな症状が発現します。
犬の足が震えているときの対処法
犬の足が震えてしまうときは原因に合わせて対策しましょう。
老化
加齢による足の震えは、無理に運動させて筋力アップを図るというよりも、サプリメントといった栄養補助食品の活用を検討してみるのも1つの手です。プールでのリハビリなども有効ではありますが、まずはかかりつけの獣医師に相談し、愛犬の体の状態を診て判断してもらいましょう。
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筋力の低下
筋肉量の減少が原因で足が震えてしまうのであれば、リハビリを行うことで良くなることが多いです。急に運動量を増やすと身体に負荷がかかってしまったり、怪我をしてしまうこともあるので、はじめは軽い運動を少しずつ取り入れるようにしましょう。
足が震えているからと言って、散歩の時間をなくしたり運動を控えてしまうと筋力の低下に拍車をかけることになるので、できるだけ運動の機会を設けるようにしましょう。
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寒さ
寒さが原因の場合は、室温を調節したり毛布をかけるなどの対策をしましょう。洋服を着ることにあまり抵抗がないようであれば、お散歩時だけでなく、室内でも洋服を着せてあげるのも1つです。犬用ヒーターや湯たんぽの活用もおすすめです。
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恐怖心やストレス
恐怖心やストレスが原因の場合は、不安や恐怖のもとを取り除いてあげるようにしてください。大きい音が苦手であれば、別の部屋にケージを移動したり、布をかけてあげるだけでも落ち着くこともあります。病院の場合は連れて行かないという訳にもいかないので、おやつをうまく活用して、「頑張ったらいいことがある」「病院は嫌なことをされる場所じゃない」という認識をしてもらいましょう。
神経症状
神経疾患は原因を突き止め、治療を開始する必要があります。足が震える以外に跛行、歩行に異常、嘔吐・下痢、排尿障害などが見られる場合、もしくは少しでも様子がおかしいと感じる場合は出来るだけ早く動物病院を受診しましょう。
犬の足がプルプルと震えるときはしっかりと観察する
ここでは犬の足が震えるときの原因や症状についてご紹介しました。足は犬にとってとても大事な部位です。まずは原因を突き止めましょう。原因がわかれば、対策を取ることで足の震えを軽減させることができます。そのために犬の行動や足の様子などを観察し、必要があれば動物病院を受診しましょう。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!