犬にそら豆をあげても大丈夫?与えるときに気をつけたほうがいいこと
私たちの身近な食材であり、独特の香りでファンも多い「そら豆」は、犬も食べることができることをご存知でしたか?最近では、愛犬の健康を考え、手作り食やトッピングごはん等をする飼い主さんが増えたことで、野菜を中心とする食材にも注目が集まっています。そこで、今回は犬も食べることができる食材【そら豆】の栄養価・与え方・与える場合の注意点などを詳しくご説明します。
犬はそら豆を食べても大丈夫!
愛犬に対しても与え方に注意すれば「そら豆」を食べさせることができます。普段何気なく食べているそら豆ですが、どんな成分が含まれているのでしょうか?まずは基本情報から見ていきましょう。
そら豆の基本情報
そら豆は、さやが天に向かって実る姿形から「そら豆(空豆)」と呼ばれるようになりました。ときに「天豆」と書かれたり、実となる可食部分がさやに包まれ、まゆの形に似ていることから「蚕豆」と書かれることもあります。
紀元前5000年頃のスイスの遺跡から種子が発見され、長い歴史を持つ「そら豆」ですが、日本最古の農書である『農業全書』においても古くから人々に親しまれ、重宝されていた様子が記載されています。江戸時代以降は、米の代用に炊いたり、みその原料にされる等、かなり重要な穀物として利用されてきました。ちなみに、豆板醤という中華料理に欠かせない調味料の主原料は「そら豆」となっています。
最近では一粒の大きさが3cm程度のそら豆が主流となっており、食べ方は『塩ゆで』が一般的です。
そら豆(ゆで)に含まれる成分
(可食部100g当たり)
※そら豆1粒当たりは4~5g程度ですので、およそ20粒以上に含まれる成分となります。
・エネルギー:112Kcal
・水分:71.3g
・たんぱく質:10.5g
・脂質:0.2g
・炭水化物:16.9g
・カリウム:390mg
・カルシウム:22mg
・マグネシウム:38mg
・リン:230mg
・食物繊維:4.0g
カルシウム・リン
そら豆には、骨や歯を丈夫にするカルシウムは、神経や筋肉の健康維持をサポートする役割も担っています。また、カルシウムとともに骨の健康維持をサポートしてくれるリンは、欠乏すると骨折や骨の成長に悪影響が出てしまう一方、過剰摂取すると結石の生成や腎機能の負担にかかることもあります。
カリウム
ミネラルのひとつであるカリウムは、細胞内の浸透圧の維持・細胞の活性を維持する役割をしていることから、体内になる不要なカリウムを体外へ排出してくれる栄養素です。
一方、体内のカリウムが欠乏すると低カリウム血症に、過剰摂取すると高カリウム血症になることから、腎機能が低下している犬や、血液検査でカリウム値が高値にある犬は摂取量に気を付ける必要があります。
犬にそら豆を食べさせる際に注意したい2つのこと
犬もそら豆を食べることができるということが分かりました。しかし、そもそも私たちが食べる食材を犬に与えるのですから、与える際には注意するべきこともあります。
そら豆は、大豆アレルギーの代替として使用されることもあることから、アレルギーの発症が少ない食材でもあります。しかし、必ずアレルギーが起きないというわけではないため、与えた際に嘔吐・下痢・皮膚のかゆみ・目の充血・顔の腫れなどが見られた場合は、与えることを中止し、すぐに獣医師に相談しましょう。
そら豆の与え方
必ず加熱処理をしたものを与えましょう。生であったり、火が十分に通っていないものは、消化不良の原因となります。さやの部分も栄養は豊富で食べることはできますが、硬いことも多いため、茹でたり砕いたりしてきちんと犬が飲みこめる状態にしてから与えるようにしてください。また、犬にそら豆を与える際は、味付けなどは一切せずに与えましょう。
そら豆を与える量や大きさ
そら豆は、そのままの大きさだと犬にとっては大きく、せっかくしっかり茹でても丸呑みしてしまうことで消化不良を起こす原因にもなります。そのため、こまかく刻んだりペースト状にするなどして工夫をしましょう。 また、与える量に関してですが、初めて与える場合は1粒から始め、徐々に量を増やすようにしましょう。
犬のためのそら豆アレンジ方法
茹でて細かく刻んだそら豆をそのまま与えたり、フードの上にトッピングするのも良いですが、せっかくなら少し手の込んだアレンジをしてみてはいかがでしょうか?ここでは、特別な日に食べさせたいそら豆を使用した薬膳まんじゅうのレシピをご紹介します。
材料
・そらまめ:6個
・山芋:50g(側を剥く)
・クコの実:4個
・はちみつ:小1/2
作り方
- クコの実を水に浸し戻し、皮を剥いた山芋をすりおろしておきます。
- お湯を沸かし、柔らかくなるまでそら豆を茹でます。
- 茹でたそら豆の皮を取って、すりすぶします。
- 山芋・そら豆・はちみつを混ぜ合わせます。
- それぞれ適量な大きさに分け、クコの実を飾り付けたら完成!
手作りご飯にトライ?愛犬とそら豆を楽しもう!
そら豆は与え方に注意さえすれば、愛犬と一緒に楽しむことができる食材であることが分かりました。ただし、持病がある子や、健康面で心配な場合は、無理に与えようとせず、獣医師に相談してから与えるようにすることをおすすめします。栄養価も高いそら豆は、健康的な食材です。適切な量を守り、愛犬に食べ与えるようにしましょう。
この記事のライター
まる
幼少期に黒ラブ・チワワと過ごしたことがきっかけで犬が大好きになりました!実家を離れ、いまは犬のいない生活なので、家族として迎えるなら…と想像を膨らませながら過ごしています。私のようにこれから犬を飼う方にも分かりやすい情報を発信していけたらと思っています!
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