犬の異常なおならは病気のサインかも?臭いや回数が増えたら要注意!
犬は、人間のようにおならを意識的に出したり止めたりすることはしませんが、人間と同じようにおならをします。犬がおならをするとおかしくも可愛らしいものですが、おならの匂いが異様に臭かったり、普段よりも回数が増えた場合には注意が必要です。今回は、犬のおならのメカニズムや、おならに異常があるときに心配される病気、対策について紹介していきます。
犬のおならのメカニズム
おならとは、小腸や大腸のなかで発生した余分なガスが、肛門から排出されたものを指します。腸内でガスが発生する原因としては、外から空気を取り込むことがあげられます。ここでは、おならが生じるメカニズムを紹介します。
外の空気をたくさん飲み込む
空気をたくさん飲み込むとガスとして腸内に溜まり、おならの原因になります。
空気を大量に飲み込んでしまう原因として、ドックフードの早食いがあげられます。ガツガツと猛スピードで食べ物を口に入れるときに空気も一緒に沢山飲み込んでしまうのです。
また、フレンチブルドッグやパグなどのマズルが短く鼻がつぶれている短頭種や、肥満ぎみの子はおならをしやすいようです。
犬のおならへの対策は?
特に健康に問題がなく、ほかの要因でおならの回数が多かったり、臭いのであれば自宅でも行える対策があります。ここでは、自宅でもできる対策をご紹介します。
食事の与え方を見直す
ドックフードなどの食事を食べるスピードが早い犬は、食べ物と一緒に大量の空気をのみこんでしまい、腸内にガスが溜まっておならの原因になります。
早食いを防ぐために、回数を分けて少しずつ与えたり、突起がついて食べづらい構造のフード皿(早食い防止用)を活用してみましょう。
また、運動後は呼吸が激しくなるため、その状態の犬に食事を与えてしまうと食事と一緒に空気を飲み込みやすくなります。落ちつている状態で食事を与えるようにしましょう。運動直前の食事も、身体への負担になるので避けましょう。
食事の変更
食事内容が原因で、おならが増えている可能性もあります。消化がしにくいものを与えすぎると、消化できないまま大腸に到達してしまいます。悪玉菌は未消化物を好むためガスが増えてしまうのです。
人間がさつまいもを食べるとおならがでやすくなるように、食物繊維が豊富なものを与えるとおならが増えるため、食物繊維を減らしたり、乳製品を食べさせないなどの対策が行えます。
フードを変更する場合は、すぐに変えるのではなく徐々に新しいフードの割合を増やしながら一週間以上かけてゆっくり行いましょう。
犬のおならに異常があるとき心配な病気
げっぷやおならの回数が増えたり、大きな音の鳴るおならをしている場合は、胃腸にガスが溜まっており、なにか異常が見られる可能性があります。特におならが異様に臭くなった場合は、注意が必要です。犬のおならに異常が見られたときに心配な病気を紹介していきます。
炎症性腸疾患
胃・小腸・大腸の粘膜が慢性的な炎症を起こす疾患です。なぜ発生するのか原因ははっきりと特定されていない病気ですが、食事、腸内細菌や免疫系の異常などが考えられます。特に2~6歳の犬に起こりやすいと言われていますが、年齢や性別にかかわらずに発病します。
炎症性腸疾患を発症するとおならの臭いがきつくなったり、食欲不振、嘔吐、下痢などの軟便の症状があげられます。
慢性・急性胃炎
胃の粘膜が炎症を起こすことで起こる胃炎には、急性胃炎と慢性胃炎があり、慢性胃炎の方がおならが出やすくなることが多いようです。
慢性胃炎の主な症状として嘔吐や吐き気などが繰り返し起き、食欲不振や下痢が見られることもあります。原因はストレスから誤飲、腫瘍や感染症など様々です。
腸内腫瘍(大腸がん・直腸がん)
大腸や直腸などの腸内に腫瘍があると悪臭が漂うおならがでたり、回数が増えることがあります。腫瘍があることで便の通りが悪くなり、ガスが発生するためおならの回数が増えるようです。
犬のおならに異常を感じたら病院へ
犬がおならをすること自体は、とても自然なことです。しかし、おならの匂いがいつもと違ったり回数が増えていたりと、異常を感じたら動物病院ですぐに相談するようにしましょう。また、ストレスもおならが増えたり、臭くなる原因にもなるため、愛犬の体力を日頃から発散させてストレスフリーの生活が送れる環境づくりを心がけましょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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