愛犬にチンゲン菜を与えても大丈夫?食べさせるときの注意点や栄養素について解説!
中国の野菜としてもおなじみのチンゲン菜は、手頃な価格で年間を通じて入手できる緑黄色野菜です。シャキシャキとした食感とみずみずしい青さが特徴のチンゲン菜は、アブラナ科の野菜の中でも栄養価が高く、基本的には犬が食べても大丈夫な野菜です。今回は、チンゲン菜の栄養素、食べさせる時の注意点からおすすめのレシピをご紹介します。
犬にチンゲン菜を与えても大丈夫!
中国から輸入された野菜の一つであるチンゲン菜は実は白菜の仲間。国内で普及する過程で農林水産省によって、青い軸のものをチンゲン菜、白い軸のものを白菜と呼び名が定められました。
煮くずれしない栄養価の高い野菜として、中華料理以外にもさまざまな料理に使われているチンゲン菜は、他の緑黄色野菜と同じように、犬が食べても大丈夫な野菜の一つです。
チンゲン菜の栄養素・成分を紹介
年間を通じてリーズナブルに入手できるチンゲン菜には、犬にも嬉しい栄養素が豊富に詰まっています。
栄養素・成分【1】ビタミンC
他の緑黄色野菜と同じようにチンゲン菜にもビタミンCが豊富に含まれています。犬の体内で生成できるビタミンCですが、ストレスや加齢、病気などで失われやすいため、食材から摂取することがおすすめです。
また、βカロチンと一緒に摂取することで、さらに抗酸化作用が期待できるとされています。
栄養素・成分【2】βカロチン
青菜と呼ばれることもあるチンゲン菜には、100g中2600μgとピーマンの6倍ものβカロチンが含まれています。
βカロチンは、犬の体内でビタミンAに変換されプロビタミンAとして働きます。抗酸化作用が高いことが特徴で、粘膜や皮膚の健康維持をサポートする栄養素として知られています。
栄養素・成分【3】カルシウム
犬にとって欠かせない栄養素であるカルシウムもチンゲン菜には豊富に含まれています。カルシウムは、健康な骨や歯を生成するのに欠かせない栄養素です。特に、成長期の子犬やシニアはしっかりと摂取しておきたい栄養素と言えます。
栄養素・成分【4】カリウム
カリウムは、ナトリウムの排泄に役立つ栄養素で、細胞が正常に働くために必要なミネラルです。また、神経の伝達やエネルギー代謝にも関わるので、犬にとって大切な栄養素と言えます。
特に、腎臓機能が低下している犬の場合は、カリウムの不足から低カリウム血症を発症する可能性があるため、食事から摂取することが推奨されています。
栄養素・成分【5】葉酸
葉酸は、造血や細胞の産生に関わるビタミンで、造血のビタミンとも呼ばれている栄養素。薬膳では、血の巡りを良くする野菜としてチンゲン菜を積極的に使用しています。
犬にチンゲン菜を与えるときの注意点について
栄養価、価格ともに緑黄色野菜の中ではコストパフォーマンスに優れたチンゲン菜ですが、犬に与える時には以下の点に注意しましょう。
注意点【1】生では与えない
葉物野菜は、犬が消化を苦手とする食材です。チンゲン菜は生食には向かない野菜ですが、与える際にはしっかりと茹でて、食べやすい大きさに切ることがおすすめです。
注意点【2】辛味成分が含まれている
チンゲン菜に限らず、アブラナ科の野菜には辛味成分であるイソチオシアネートが含まれています。イソチオシアネートは、抗炎症作用や抗酸化作用が高い成分ですが、大量に摂取することで胃腸を刺激する可能性があるため注意が必要です。
また、ゴイトロゲンと呼ばれる辛味成分は、甲状腺に悪影響を及ぼす可能性があるため、甲状腺機能に問題がある場合は摂取を控えましょう。
愛犬のためのチンゲン菜を使ったおすすめレシピをご紹介!
季節や天候に左右されず安定供給されるチンゲン菜は犬ご飯の強い味方。チンゲン菜に含まれる栄養をしっかり摂取できるように調理することがおすすめです。
レシピ【1】チンゲン菜とキノコの卵炒め
チンゲン菜に含まれているβカロチンは、油と一緒に摂取することで吸収率がアップします。また、たんぱく質と一緒に食べることで、βカロチンやカルシウムの吸収率もアップ。チンゲン菜だけを与えるのではなく、いろいろな食材と上手に組み合わせることがおすすめです。
<材料>
- チンゲン菜 1株
- キノコ(しめじ、舞茸など) 半パック
- 卵 1個
- ごま油
<作り方>
- チンゲン菜は、根元と葉に切り分け、食べやすい大きさにしておく。
- キノコは石づきを落とし、ほぐしておく。
- 卵はときほぐしておく。
- フライパンに水(分量外)を入れ沸騰したら塩をひとつまみ入れて、根の部分をさっと茹でる。柔らかくなったら、水で洗っておく。
- フライパンにごま油を熱し、チンゲン菜を入れしんなりするまで炒める。
- チンゲン菜がしんなりしたら、キノコを入れ火が通るまで炒める。
- チンゲン菜とキノコがしんなりしたら、溶き卵を加えて全体を炒め合わせる。
レシピ【2】チンゲン菜のお浸し
トッピングに最適なおひたしは、時短でささっと作れるお助けレシピです。しょうゆをかけて味付けを変えれば、飼い主さんも一緒に食べられますよ。
<材料>
- チンゲン菜 1株
- ニンジン(お好みの野菜) 1/4本
- 昆布水 半カップ
- 鰹節 適量
- ごま油 少量
<作り方>
- チンゲン菜は、根元と葉に切り分ける。
- ニンジンは、薄い短冊切りにしてさらに食べやすい大きさに切る。
- 鍋に昆布水を入れ、煮立ったら根元分、ニンジンを入れてゆでる。
- ニンジンが柔らかくなったら、葉の部分も入れさっと煮る。
- ひと煮立ちしたら火を止め、少量のごま油を回し入れ冷ます。
- 鰹節を全体にまぶして完成。
犬にチンゲン菜を与えても大丈夫!
天候不良などで葉物野菜が値上がりする時でも、安定した価格で供給がされているチンゲン菜。中華料理の食材として輸入されたチンゲン菜ですが、現在は国内で生産されているおなじみの野菜です。
最近では、ミニチンゲン菜も栽培され、さらに使いやすくなりました。栄養価が高い上にリーズナブルなチンゲン菜をぜひ犬ご飯のメニューに加えてみてください。
<参考文献>
こちらの記事もチェック
この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
食べてもOK(野菜類)に関する記事
食べもの
あさりは犬が食べてもいい食材?含まれる栄養素と与える際の注意点とは
愛犬の健康管理をするうえで、犬に与えてもいい食材は気になるところですよね。今回は貝の中でも手に...
2023年1月25日
食べもの
犬に豆苗を食べさせても平気?与える際の注意点と栄養素まとめ
シャキシャキとした食感が楽しい豆苗は、栄養素をバランスよく含んだ緑黄色野菜のひとつです。そんな...
2023年4月13日
食べもの
人参は犬に食べさせても大丈夫!栄養素や目安量、簡単レシピも紹介
βカロチンが豊富な緑黄色野菜の代表格でもある根菜の人参は、人だけではなく犬の健康にも役立つ有効...
2023年6月23日
食べもの
犬にメロンをあげてもいい?与える際の注意点と簡単なレシピも紹介
みずみずしく甘いメロンは栄養がたっぷりで、犬に食べさせても問題ない果物ですが、与え方や量には注...
2023年4月26日
食べもの
スナップエンドウは犬も食べられる?気になる栄養素と与える際に気をつけること
4月から5月にかけて旬を迎え、美味しくなるスナップエンドウ。自然の甘みとみずみずしい歯ごたえが...
2023年3月31日