子犬のトリミングはいつからOK?サロンに行けるようになる時期の目安と自宅でのお手入れ方法
豊かな被毛を持つ犬を迎えるにあたっては、シャンプーやブラッシングといったお手入れが少なからず必要になります。特に被毛が伸び続ける犬種であれば、定期的にトリミングサロンでカットしてもらわなければいけません。しかし、子犬は一体いつからトリミングが可能になるのか分からないという飼い主さんもいるのではないでしょうか?そこで今回は、子犬がトリミングできるようになる時期や、行けない間の自宅でのお手入れ方法についてご紹介します。
目次
「トリミング」と「グルーミング」について
みなさんは「トリミング」と「グルーミング」の違いをご存知ですか?まずはじめに、それぞれの意味について説明します。
トリミング
「トリミング」とは、被毛をカットして毛の長さを綺麗に整えることを指します。ペットショップのガラス窓の向こうで、被毛をカットされていたり、ドライヤーをかけられているわんちゃんを見かけたことのある人も多いのではないでしょうか?最近ではトリミングが必要ない犬種でも、被毛の長さを活かしてさまざまなカットスタイルを楽しんでいる飼い主さんも多いですよね。犬のトリミングには、見た目を良くするだけではなく、以下のようなメリットがあります。
■トリミングのメリット①健康維持
被毛を定期的にカットすることで日々のお手入れがしやすくなりますし、身体を清潔に保ちやすくなるため、ノミ・ダニの予防に繋がります。
被毛の長い子は毛が絡まりやすかったり、もつれやすいので、切らずにそのままにしておくと毛玉や皮膚病の原因になりかねません。
特にお尻周りは汚れがつきやすいので、短めにカットしてもらうと衛生的です。また、皮膚の異常も見つけやすくなります。
■トリミングのメリット②怪我の予防
肉球には滑り止めの役割がありますが、足の裏の被毛をカットせずそのままにしておくと次第に肉球が覆われてしまい本来の役目を果たせなくなってしまいます。そうすると滑って怪我をしてしまったり、お散歩時や排泄時に汚れがついて不衛生な状態になり、炎症を起こしてしまう恐れもあるので、足裏の被毛のカットも欠かせないお手入れの1つです。
また、顔周りの被毛が長い子は、毛が眼球に入って涙やけや眼病の原因にもなります。怪我や病気を予防するためにもトリミングはとても大切なのです。
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トリミングは全ての犬に必要なわけではありません。被毛が伸び続けるトイプードルやマルチーズ、ヨークシャーテリアなどの犬種はトリミングが必須ですが、被毛の短い柴犬やフレンチブルドッグ、コーギーなどはカットしなくても問題ない犬種になります。
しかし、「トリミングは不要でも、抜け毛がとても多いため毎日のブラッシングが欠かせない」という犬種も多く、トリミング犬種=お手入れが大変というわけでもないのです。
グルーミングについて
グルーミングとは、ブラッシングやシャンプー、耳掃除、爪切り、肛門腺絞りなどの全体的なケアのことを指します。トリミングとは異なり、グルーミングはすべての犬に必要なお手入れです。
トリミングサロンでは被毛のカットに加え、これらのお手入れも含まれていることがほとんどです。犬種によってはカットが不要の子もいるので、トリミングサロンによってはシャンプーのみのコースなどが用意されていることもあります。
子犬のトリミングはいつから可能なの?
迎えた子がトリミングが必要な犬種である場合、定期的にトリミングサロンに連れて行ってあげなければいけません。子犬はいつからサロンデビューが可能なのでしょうか?
ワクチン接種が完了してから
子犬がトリミングサロンでトリミングしてもらえるようになるのは、ワクチンプログラムが完了して免疫がついた頃、だいたい生後3〜4ヶ月経ってからサロンデビューできると言われています。
トリミングサロンにはいろんなワンちゃんがやってきます。そのため、免疫力の弱い子犬はワクチン接種が完了して十分に免疫がついてからでないと病気に感染してしまう恐れがあり、危険なのです。子犬もOKとしているサロンもまれにありますが、基本的にはワクチン接種が済むまでは受け入れをしていないトリミングサロンがほとんどです。
ただし、免疫がついたとしても子犬は体力がないので、長時間じっとしていることは負担になります。飼い主さん以外の人に身体を触られることや大きなドライヤーの音なども少なからずストレスになるので、無理やり進めるとトラウマにもなりかねません。そのため、トリミングをする場合には子犬の体調や様子を見ながら進めることになります。
■トリミングサロンに行く前の主な注意点
- 連れて行っても大丈夫かサロンに確認しましたか?
- ワクチン接種後は1週間ほど開けましょう
- 前日にシャンプーするのは避けてください
- ノミ・ダニの予防はできていますか?
- トリミング前は消化不良を防ぐためにご飯は少な目orあげないようにしましょう
- トリミング前に排泄は済ませておきましょう
- 狂犬病予防接種証明書、混合ワクチン接種証明書は持ちましたか?
- 希望のカットスタイルがある場合は写真を見せられるようにしましょう
- 体調が優れないときは日程を変更してください
ワクチン接種について
子犬には初乳を通して母犬からもらった免疫がありますが、生後2~3ヶ月経つにしたがってだんだんと失われていきます。そのため、この時期にワクチン接種をすることが狂犬病やさまざまな感染症から子犬を守るためにとても大切なのです。
狂犬病という病気は致死率が高く、人間にも移るので注意しなければいけません。感染してしまうとほぼ100%死に至る恐ろしい病気のため、狂犬病のワクチンは1年に1回のワクチン接種が義務付けられています。
また、混合ワクチンは複数の感染症に対する予防効果を発揮します。混合ワクチンを何回か接種するのは、「母犬からもらった免疫(移行抗体)がどのくらいの期間体内に残るかは個体差がある」ことが理由です。数ヶ月で消失してしまう子もいれば、半年ほど残っている子もいると言われており、免疫が残っている段階でワクチン接種をしても効かないので、複数回に渡って接種することでワクチンがちゃんと効いているのか判断するのです。
混合ワクチンは任意ではあるものの、多くのドッグランやトリミングサロンでは、ワクチン接種証明書の提示が求められることがほとんどなので、施設を利用する際には狂犬病・ワクチン接種証明書を忘れずに持参してください。
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トリミングサロンに行けない間のお手入れについて
免疫がつくまではお散歩やトリミングは控えなければいけませんが、自宅で生活していても汚れてしまうことがありますよね。自宅でシャンプーしたいという場合でも、生後3~4ヶ月が経ち、ワクチン接種が済んだ状態が望ましいです。そのため、子犬の汚れが気になるときは濡れたタオルなどで優しく拭き取ってあげましょう。それでも落ちないという場合のみ、部分的に洗ってあげるようにしてください。濡れたままになってしまうと風邪を引いてしまうので注意してくださいね。
特に被毛の長い子の場合は、ご飯のあとの口周りや排泄後のお尻周りは汚れがつきやすいので、衛生的に保つためにもこまめに拭いてあげることをおすすめします。ただし、毎回拭いてしまうのはやりすぎです。皮膚が荒れしまうので適度にお手入れしてあげましょう。
トリミングサロンデビューする前にやっておくべきこと
子犬には新しいことを特に受け入れやすい社会化期というものがあり、この時期にさまざまな経験をしておくことで、今後人間社会で快適に生きていきやすくなります。
被毛のブラッシングをはじめ、歯磨きやシャンプーなどのお手入れは飼い主さんが自宅で行う必要があります。毎日のお手入れタイムが飼い主さんにとっても愛犬にとっても苦痛にならないよう、なるべく早いうちから身体に触られることに慣れさせておきましょう。そうすることでブラッシングや爪切り耳掃除などのお手入れの際にも、暴れずにいてくれるようになります。
また、水に濡れる感覚や、シャワーやドライヤーなどの生活音を少しずつ聞かせることで、自宅でのお手入れはもちろん、トリミングサロンでのお手入れの際にも恐怖心を感じにくくなります。
もちろん社会化期を過ぎても少しずつ訓練することで慣れていってくれるようになるものですが、時間と根気が要るので、なるべく早い時期からいろいろな経験をさせてあげましょう。
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子犬のトリミングデビューは様子を見ながら
お迎えした子犬がトリミング犬種であれば、早くこのスタイルにしたい!という思いもあるかもしれません。しかし、子犬は免疫力が弱く、些細なことでも体調を崩しやすいです。免疫を獲得した後でも、長時間のトリミングやグルーミングは身体への負担もかかりますし、ストレスも感じます。無理強いはせず、子犬の体調と相談しながら進めるようにしてくださいね。
トリミングサロンデビューをする前には、足元が水に濡れる感覚や、シャワー・ドライヤーの音、爪や耳をはじめ身体のいろいろなところに触られる練習を自宅で少しずつしておくと、サロンでも落ち着いていられるかもしれません。
好奇心が強い社会化期は物事を柔軟に吸収してくれるため、さまざまな経験をさせるチャンスです!今後の自宅でのお手入れをスムーズに行うためにも、ゆっくり練習していきましょう。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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