犬に芸を覚えさせたい!教える際のポイントや注意点などをご紹介
愛犬が芸を覚えたら、とても可愛いし、自慢になりますよね。
芸を覚えさせることは、愛犬との大切なコミュニケーション時間にもなるんです。
今回は、教えやすい初級編からハイレベルな上級編に分けて犬の芸を解説します。
注意点や教える際のポイントについても紹介しますので、犬に芸を覚えさせたい飼い主さんはぜひチェックしてみてくださいね。
芸を覚えさせる前に基本的なしつけ5つを習得
これから紹介する5つのしつけは、初級編から上級編で登場する芸の基本の形となります。
まずはこの5つを習得させてくださいね。
おすわり
「おすわり」は腰を落としお尻をつけて座らせるしつけの一つで、急な飛び出しを抑えたり、興奮を抑えたりする役割があります。
教えるときはおやつを用意し、犬の視線を「おやつを持った手」に向けさせます。
手を少しずつ、犬の顔より高い位置に動かしていきましょう。
顔が上に上がると、自然と腰が下がりおすわりの体勢になっていきます。
上手に座れたときは、褒めておやつをあげてください。
この一連の流れができるようになったら、おすわりの直前に「おすわり」と声がけをし、「おすわり」という言葉を覚えさせましょう。
座らない場合は、腰を少し押してあげると上手に座ってくれますよ。
伏せ
お腹を地面につけて待機した状態を「伏せ」といいます。
愛犬との主従関係を築くうえでも大切なしつけのため、最初のうちに覚えさせてくださいね。
おすわりの体勢から、伏せの習得をスタートさせましょう。
おやつを手に持ち、鼻の先から少しずつ床に近づけていきます。
このとき、犬の腰が上がらないように、注意してください。
「伏せの体勢になったら褒めておやつをあげる」を繰り返して覚えさせていきましょう。
おいで
「おいで」は、愛犬にそばにきてほしいときに使うしつけの一つです。
おいでを覚えさせることで、思わぬ事故やほかの犬との喧嘩を防げますよ。
まずは、おすわりをさせて、ほんの少しだけ犬から離れてください。
少し離れたら「おいで」と声をかけて、愛犬が近づいてきたらおやつをあげましょう。
「呼ばれたら良いことがある!」と犬が覚えることが大切です。
待て
その場でじっとしておいてほしいときに、「待て」を使用します。
待てを覚えると、ほかの犬とのトラブルが防げたり、脱走を防いだりと愛犬の身を守ることにつながります。
待ては、おすわりや伏せを習得させた後に覚えさせるとしつけやすいです。
おすわりや伏せをさせて、待てと声をかけてあげましょう。
少しの時間でも待てができたら、ご褒美をあげてください。
少しずつ待ての時間を延ばしていくことで、上手にできるようになりますよ。
お手・おかわり
「お手」や「おかわり」は、必ずしも覚えさせる必要はありません。
しかし、愛犬とのスキンシップにもなるため、覚えさせてみてくださいね。
まずは、おすわりをさせて、犬の前足を飼い主さんの手のひらに乗せてみましょう。
上手く乗せられたら、褒めておやつをあげてください。
「おての指示と同時に飼い主さんの手のひらに足を乗せる」を繰り返していきます。
指示を出して自分から足をあげたり、手のひらに足を乗せたりするようになったらたくさん褒めてあげてくださいね。
犬の芸【初級】
先ほど紹介した基本的な5つのしつけがマスターできたら、これから紹介する初級編の芸を覚えさせてみましょう。
ハイタッチ
こちらをスタートさせる前に、お手をクリアしておく必要があります。
お手ができるようになったら、少しずつ飼い主さんの手の高さを上げてみてください。
手の高さを上げるときは、手のひらの向きにも注意しましょう。
高さを上げてもタッチができるようになったら、「ハイタッチ」という指示を出していきます。
「成功したらおやつをあげる」を繰り返すことで、ハイタッチができるようになっていきますよ。
ゴロン
ゴロンを習得するためには、伏せを難なくこなせるかが重要なポイントです。
伏せの体勢から、おやつを持った手を少しずつ犬の背後のほうに移動させ、体が転がるように導きます。
転がらない場合は、少しだけ手でサポートしてみましょう。
「うまく転がれたら褒める」を繰り返すことで、段々とできるようになっていきます。
回れ
おやつを犬の鼻先に持っていき、「回れ」の掛け声とともに大きく円を描くようにおやつで誘導させましょう。
一周回れたら、おやつをあげてください。
難なく回れるようになったら、回れと掛け声をかけながら指で犬を誘導してみましょう。
指示通りに回れたらおやつをあげて褒めてくださいね。
キス
頬を指さしたときに犬がキスをしてくれたら、とっても可愛いですよね。
キスを覚えさせるときは、犬の視線を人差し指と親指でつまんでいるおやつに向けさせましょう。
おやつをつまんだ手を頬に近づけて犬の顔と同じ高さに持っていくと、犬はおやつを食べようと頬に近づいてくるはずです。
犬が頬に触れたら褒めてあげましょう。
繰り返し練習することで、犬は頬に触れるといいことがあると覚えていきます。
犬の芸【中級】
初級編がマスターできたら、中級編に挑戦してみましょう。
できると少しかっこいい芸を紹介します。
ジャンプ
「ジャンプ」と言いながら、飼い主さんの足を跨ぐようにおやつで誘導させてみましょう。
上手に足の上をジャンプできたら、褒めることを忘れないようにしてください。
低いジャンプができるようになったら、少しずつ高さを上げていきましょう。
持って来い
「持って来い」はボールを使い、遊びながら覚えさせられます。
愛犬がボールに興味を持っている場合は、ボールを口に咥えた瞬間に、「持って来い!」と指示を出してみましょう。
最初は、ボールを飼い主さんの元に持って来なくても、指示を出した後にボールに興味を示せばOKです。
ボールを咥えたりボールに向かって行けたりしたら、褒めてあげましょう。
訓練するときは、短い距離からスタートさせてくださいね。
バーン
指で拳銃のポーズを作り、「バーン」と言葉を発すると銃で打たれたフリをしてくれる可愛い芸です。
バーンを覚えさせるときは、犬を伏せの状態にして、おやつを鼻先から体の後ろのほうへとゆっくり移動させます。
ゴロンと同じように転がれたら、「バーン」と言葉を発しながらおやつをあげましょう。
繰り返すことで、「バーン」=「転がる」=「おやつ」と学習します。
転がれるようになったら、指で拳銃の形を作りバーンと言ってみてください。
最初のうちは、拳銃の手とは逆の手で転がれるようにサポートしてあげるのも良いですよ。
スラローム
アジリティの競技でもありますが、飼い主さんの足の間を交互に歩くことをスラロームといいます。
まずは、飼い主さんの右側におすわりの状態で待たせてみましょう。
飼い主さんは、犬がいるほうと逆側の足を前に出し、足の間をくぐるようにおやつで犬を誘導させます。
逆足も同様に1歩前に足を出して、おやつで誘導しましょう。
足の間を歩けるようになったら、おやつではなく人差し指を使って訓練していってくださいね。
バイバイ
「バイバイ」と言うと、手を振るような仕草をする芸です。
ハイタッチができるワンちゃんには、ぜひ覚えさせてみましょう。
「ハイタッチ」の指示を出し、少しずつ足を手から離してみてください。
離れた状態で犬へ「ハイタッチ」の掛け声を出し、少しでも足を動かせたら褒めてあげましょう。
離れた状態でも足があげられるようになったら、「バイバイ」の指示を出してください。
何回か繰り返すことで、バイバイの言葉を理解していくはずです。
犬の芸【上級】
ここからは、ハイレベルな芸をご紹介します。
ケガをする可能性もあるため、無理をしないことが大切です。
輪くぐり
腕で輪っかを作ったり、フラフープを使用したりして輪くぐりに挑戦してみましょう。
おやつで犬を誘導しながら、輪の中をくぐらせます。
上手くくぐれたら、おやつをあげて褒めましょう。
フラフープに警戒するときは、おやつやフードをフラフープの中央に置いて、警戒を解くことが大切です。
お辞儀
後ろ足は伸ばしたまま、前足を曲げてお辞儀のような体勢をとる芸です。
教えるときは、おやつを鼻先から胸下あたりにゆっくり移動させます。
このとき、通常の伏せの状態になりやすいため、犬のおなかの下に腕を通してあげるとお尻が下がりにくくなりますよ。
「お辞儀」「バウ」などの指示を出しながら練習し、少しでも前足の肘が地面に近づけられるようになったら褒めてあげてください。
ムーンウォーク
ムーンウォークを覚えると、後ろ向きで進む可愛い動きをしてくれます。
練習場所は犬がターンできないようなところがおすすめですが、大きな音や怖いことが起きると、犬がトラウマになってしまうため注意が必要です。
ケンケン
片方の前足をあげたまま跳ねるように歩くという難易度が高い芸です。
後ろ足にかなり負担がかかる技のため、関節周りに不安があるワンちゃんや老犬、子犬には向かないでしょう。
ダンス
後ろ向きに歩いたり、飼い主さんの足にピッタリくっついたりと、音楽に合わせてダンスをする芸もあります。
ダンスは、座る・飼い主さんの横に立つといった、基本的なしつけが主です。
足腰に負担がかかりやすいため、無理しないようにしてくださいね。
逆立ち
サーカスのように、逆立ちを覚えさせることもできます。
まずは壁側に本を重ねて段を作り、犬の後ろ足をその段に乗せるところからスタートします。
慣れてきたら、後ろ足を乗せる段を少しずつ高くしていってください。
非常に難しい技のため、無理はさせないようにしましょう。
おやすみ
「おやすみ」と掛け声をかけると、毛布にくるまって寝ようとする可愛い芸です。
この芸は、毛布を咥えることからスタートさせる必要があります。
とても難易度が高いため、覚えるには時間がかかることを理解しておきましょう。
犬に芸を教えるときのポイント・注意点
芸を教える際には、ポイントや注意点を意識しておきましょう。
訓練中のケガを防ぐためにも、ぜひ確認してくださいね。
無理やりしない
無理やり座らせたり、体を無理に押し付けたりしてはいけません。
無理な行動は、ストレスの原因にもなります。
芸を覚えさせるときは、少しずつ進めていくことが大切です。
飽きる前にやめる
犬の集中力は10分~15分と、とても短いです。
長時間続けてしまうと、覚えが悪くなったりストレスになったりします。
そのため、長時間行うのではなく、飽きる前に辞めることが大切なポイントです。
指示は聞き取りやすい言葉で伝える
犬に指示を出すときは、聞き取りやすい言葉を意識しましょう。
長い言葉で指示を出しても、犬には伝わりにくいです。
短く犬に伝わりやすい言葉をチョイスして、教えてあげてくださいね。
いきなり難易度の高い芸を試さない
おすわりや伏せができない状態で、いきなり上級編に挑戦してはいけません。
時間がかかるうえに、難しい芸は危険も伴います。
芸を覚えさせるときは、先ほど紹介した基本のしつけをマスターしてからいろいろなことに挑戦してみましょう。
適切なときにご褒美をあげる
褒めるときは、しっかりタイミングを見極めてください。
芸をやってから1分後に褒めても、犬はなぜ褒められているのか理解ができません。
「できたらすぐ褒める」を意識しておこなってみましょう。
また、褒めるときはいつもよりも高い声で言うことを意識すると、犬は褒められていると理解しやすいですよ。
まとめ
初級編や中級編に突入する前に、冒頭に紹介した5つの基本的なしつけの習得からスタートさせましょう。
飼い主さんと一緒に楽しみながら覚えさせると、愛犬にとっても楽しいコミュニケーション時間になりますよ。
記事内で紹介したポイントや注意点を意識しながら、少しずつ進めていってくださいね。
この記事のライター
42ba
動物が大好きで、小さいころから犬や猫などいろいろな子たちと暮らしてきました。犬好きの皆さんのタメになるような情報をお届けできたらと思います。
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