犬をせっけんで洗うメリット!シャンプーとの違いは?おすすめの犬用せっけんも紹介
デリケートな犬の皮膚は、犬用シャンプーを使用していても皮膚トラブルを起こしてしまうことがあります。そこで最近注目されているのが、犬用せっけんです。
犬用せっけんと犬用シャンプーにはどんな違いがあるのでしょうか?今回は犬用せっけんを使うメリットとおすすめのせっけんをご紹介します。ぜひ、この記事を参考にして愛犬をせっけんで洗ってあげてください。
犬用せっけんとシャンプーの違いは「界面活性剤」
シャンプーすると犬が痒がったり、シャンプーしたばかりなのにフケが目立って、なんとなく犬特有の匂いがしたり。実はその原因は、普段使っている犬用シャンプーにあるのかもしれません。犬用せっけんとシャンプーの成分には、どのような違いがあるのでしょうか。
皮脂汚れを落とす成分が界面活性剤
界面活性剤という言葉を耳にしたことがあると思います。犬用シャンプーに限らず、人間用のシャンプーや食器用洗剤、洗濯用洗剤など現在市販されている洗剤の多くにこの界面活性剤が配合されています。
シャンプーに使用される界面活性剤は、頭皮の皮脂汚れに吸着し、洗い流すために必要不可欠な成分です。油分である皮脂汚れと洗い流す水分を混ぜ合わせるために使用されています。極端なことを言えば、界面活性剤が配合されていないと皮脂汚れを落とすことができないのです。
シャンプーの大部分を占める合成界面活性剤
シャンプーに使用されている界面活性剤の多くは、石油系の合成界面活性剤です。どんな性質の水でもしっかり泡立ち、洗浄性が高く汚れをしっかり落とせます。
せっけんに使われるのは天然界面活性剤
一方、せっけんはすべてが天然由来の成分から作られています。パーム油や米ぬか油などの天然油脂や脂肪酸など、天然素材を掛け合わせた界面活性剤を使用しているのが特徴です。
犬用せっけんとシャンプー、犬に優しいのは?
最近では、安価なものから高価なものまでさまざまな種類の犬用シャンプーが店頭に並んでいます。
気をつけなくてはいけないのが、犬用シャンプーは成分表示が義務付けられていないため、原材料に何が使われているのかはっきりとわからないことです。人間用のシャンプーが化粧品に分類されているのに対し、犬用シャンプーは雑品として分類されているためです。
犬用シャンプーが皮膚トラブルの原因になることも
犬の皮膚は、人間のおよそ1/3の厚さしかなく、たいへん薄くデリケートです。そんな皮膚に使用する犬用シャンプーには、人間用のように安全性や品質管理の基準が設けられていません。そのため、香りの良さや価格だけで選んでしまうと、洗浄成分が強すぎたり、香り成分で皮膚トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
また、皮膚を保護する役割のある皮脂を過剰に洗い流してしまい、かえって皮脂成分が過剰に分泌されフケや臭いを発生させることもあります。
「犬用せっけんなら必ず安心」ではない
では、市販の犬用せっけんは犬の皮膚にやさしいといえるのでしょうか。
無添加のせっけんであれば、犬の皮膚に優しく環境にも優しい点が大きな魅力です。しかし市販品の中には、原材料の一部に化学成分を使用しているものもあるため注意が必要です。購入時には、商品説明や注意書きをよく読んで、安心できるものを選ぶようにしましょう。
せっけんは手作りもできる
最近、犬の健康にこだわる飼い主の間で、手作りせっけんが静かなブームとなっています。
せっけんを手作りする場合、市販品に多く用いられている製法とは異なり、熱を加えずに時間かけて作るコールドプロセスと呼ばれる製法が用いられます。コールドプロセス製法は、油脂に含まれているビタミンやポリフェノールなどの成分が壊れにくいことが特徴です。
また、作る人が好みの原料を使用できる点も大きな魅力です。苛性ソーダ、オイル、精製水があれば、比較的気軽に手作りできるので、興味のある方はぜひ試してみてくださいね。
おすすめの犬用せっけん
犬用せっけんは、手作りすることも可能ですが、ハーブやアロマなどを使用した製品が数多く販売されています。市販されている無添加せっけんは犬の皮膚に優しいのはもちろん、洗い上がりも満足できるはず。シャンプー剤での皮膚トラブルに悩んでいる場合は、ぜひ犬用せっけんを試してみてください。
ニュージーランドの希少成分を配合した犬用せっけん
フリーズドライのドッグフードを製造しているニュージーランドブランドK9がリリースする無添加のせっけんです。ニュージーランドの先住民族が薬代わりに使用してきた、天然の抗菌、抗炎症成分などを持つマヌカの木から抽出したマヌカオイルと、高い抗真菌性を持つ植物カヌカを配合して作られています。
また、ノミ・ダニが嫌う薬剤の木として知られるニームとリラックス効果のあるレモンマートルを配合しており、爽やかな香りが特徴です。泡だれしにくく洗いやすいせっけんは、1個でシャンプー450ml分に相当します。
- 商品名:K9/マヌカ・ウォッシュバー
世界に1台しかない機械で作る犬用せっけん
アトピー性皮膚炎に悩む方が開発した犬用せっけんは、植物性のせっけん素地に塩、小豆、米ぬか、はちみつ、椿粉、コラーゲンを配合した完全無添加。1度に4個しか作れてないという世界唯一の機械で真空加圧製法で作られるせっけんは、生クリームのようなもっちりとした泡が特徴です。
水分を吸収しにくい性質のため、お風呂場で溶けることなく最後のひとかけらまで使えるのもこの製法ならでは。薬事法による製造販売許可を得ているため、安心して使用できます。
- 商品名:太陽の塩せっけんキュート
犬用せっけんで洗うときのポイント
泡立ちやすさや洗浄力に特化したシャンプーとは異なり、犬用せっけんで犬を洗うには、少しコツが必要です。以下の2つのポイントを意識してみてくださいね。
- よく泡立てる
- よくすすぐ
【1】よく泡立てる
犬の被毛には、油分が多く含まれているため、せっけんをつける前にしっかりと皮膚まで濡らしておかないと、せっけんが泡立ちません。特にダブルコートや長毛の犬は、丁寧に濡らしましょう。
また、汚れがひどい時はせっけんが泡立ちにくいため、下洗いと仕上げ洗いの2度洗いがおすすめです。洗うときには、犬の体に直接せっけんをあて円を描くようにこすり付けたり、泡立てネットを使うなどして、たっぷりの泡を作ることがポイントです。
【2】よくすすぐ
シャンプー剤と違い、リンスやコンディショナーは必要ないため、せっけんをよく洗い流すことが大切です。せっけんは泡切れが良いことが特徴ですが、すすぎが足りないと皮膚トラブルの元となってしまいます。
洗い流した後はキシキシ感がありますが、これは無添加せっけん特有のもの。翌日になれば被毛が持つ本来のツヤやフワフワ感が戻ってきます。
愛犬にぴったりなせっけんを見つけよう!
原材料や製法にこだわった犬用せっけんを選べば、犬の皮膚にも環境にも優しく、愛犬を清潔に保ってあげることができます。また、興味のある方は、愛犬にピッタリの手作りせっけんを作ってみるのもよいでしょう。
せっけんでの洗い方のコツを覚えて、愛犬と快適な毎日を過ごしてくださいね。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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