ラフコリーについて解説!特徴や性格、しつけ方など
「名犬ラッシー」として一躍ファンを増やしたラフコリーは、世界中で最も有名な犬種のうちの1つです。モフモフとした毛並みが特徴で、つぶらな瞳も魅力ですよね。そんなラフコリーはどんな性格で、どんな飼い方がいいのでしょうか?
今回の記事では、そんなラフコリーの性格や特徴、飼い方や由来などをご紹介します。ラフコリーのことをたくさん知って、もっと好きになってくださいね。
目次
ラフコリーという犬種の歴史
そのゴージャスかつ優雅な見た目のラフコリーは世界各国に愛好家がいます。ここでは、そんなラフコリーの歴史や、ラフコリーの名を世にしらしめた名犬ラッシーについても触れていきます。
名犬ラッシー
イギリスからアメリカに渡ったラフコリーの名を世に知らしめたのが、「名犬ラッシー」です。小説「名犬ラッシー」は、アメリカの作家エリック・ナイトの代表作。筆者の経験に基づき描かれた、少年と愛犬ラッシーの心温まる物語は、映画やドラマ、アニメ化されました。
ラッシーの犬種であるラフコリーはこれを機に注目を集め、世界中でラフコリーのファンが急増したのです。
従順な牧羊犬
従順でありながら羊や山羊の群れをまとめられる牧羊犬を欲する羊飼いにより、コリーの原種たちをさまざまな牧羊犬と交配して誕生したのがラフコリーだとされています。一説によると、のちにボルゾイと交配したことにより、ラフコリーの特徴的な顔立ちが作られたと言われています。
優雅な姿は愛犬家として知られるイギリスのヴィクトリア女王の目に留まり、イギリスでショードッグとしての地位を確立し、人気犬種となりました。
ラフコリーの特徴
細く長いマズルとえりまきのようなふさふさとした白い被毛が、ラフコリーの特徴です。上部3分の1ほどが垂れ下がった耳も特徴のひとつ。特に何もせずに育てると立耳になるため、垂れた耳の形を作るには、子犬の頃に耳にテープを貼るなど耳セットをする必要があります。
ここでは、艶やかなロングコートと知的で上品な佇まいで、多くの人々を魅了するラフコリーの大きさや毛色などを、詳しく見ていきます。
毛色・被毛タイプ・抜け毛について
ラフコリーは、ブラックタン、セーブル、ホワイト、トライカラー、ブルーマールにホワイトのマーキングといった毛色があります。どの毛色でも、首の回りや尻尾の先、足の一部分が白い毛で覆われているのがスタンダードとされています。
ラフコリーは、ストレートでボリュームのあるオーバーコートと、柔らかく密集しているアンダーコートをもつダブルコートの犬種です。換毛期は特にアンダーコートが抜けやすくなるので、お手入れが頻繁に必要です。トップコートは絡まりやすいので、毎日ブラッシングしましょう。
体重・体高・大きさは?
ラフコリーの原産国であるイギリスでは、オスの体高が約61~66cmで体重は27~34kg、メスの体高が約55~61cmで体重は22~29.5kgをスタンダードな体型としています。
アメリカではイギリスよりも大きな体型がスタンダードです。
シェルティとの違い
シェルティの愛称で親しまれるシェットランドシープドッグは、ラフコリーと似ていると言われることの多い犬種ですが、いろいろな違いがあります。
一番大きな違いといえるのが、身体の大きさです。ラフコリーが大型犬に分類されるのに対して、シェルティは小型犬か中型犬に分類されます。
また、顔つきも異なるポイントです。ラフコリーはマズルが長く目が小さめですが、シェルティはマズルが短くクリッとした目をしています。
詳しくはこちら!
ラフコリーの性格
温厚な中に家族への忠誠心を併せ持ったラフコリー。どのような性格の犬なのか、詳しく見ていきましょう。
家族に忠実
牧羊犬としての本能から、飼い主に忠実に接してくれるラフコリー。飼い主と一緒に遊ぶことが大好きで、先住犬や小動物とも仲良く接する優しさも持っています。忠実であるがゆえに、家族の敵と認めた人や動物に激しく吠える場合もあるため、注意してください。
温厚で社交的
礼儀正しく知的な犬種であるラフコリーは、初めて犬を飼う人にぴったりです。家族の一員として、社会的に接することができます。群れをまとめあげる牧羊犬のラフコリーは1匹でいることをあまり好みませんから、長時間1匹で留守番させないようにしましょう。
ラフコリーのしつけの仕方や飼い方
牧羊犬として活躍したラフコリーを育てるのに合った環境や運動量、しつけや日々のケアについてご紹介します。
しつけのポイント
先ほども述べたように、ラフコリーは賢い犬種なので、しつけやすいと言われています。とはいえ、大前提として飼い主がリーダーシップをしっかりとらなければなりません。賢い犬種であるがゆえに、良くないこともすぐに覚えてしまいます。子犬のうちからしっかりとしつけをすることが、ラフコリーを最良のパートナードッグへと導くカギです。
家庭でできるケア
美しい毛並みを保つため、毎日欠かさずにブラッシングをしましょう。特に毛が多く抜ける換毛期には、しっかりとブラッシングする必要があります。耳の後ろや脇の下は柔らかく毛玉ができやすいので、注意しましょう。
お手入れについてはこちらの記事をチェック!
飼育に適した環境
牧羊犬として牧場や野原、山を走り回っていたため、広い庭など時と場合を選ばずに走り回れる環境での飼育が好ましいです。広い場所が用意できない場合は、ドッグランなど思いっきり動ける場所になるべく連れていきましょう。
また、吠えて羊を集める牧羊犬だったためによく吠えるので、大きな音を出しても迷惑がかからない環境で飼育することも重要です。
運動量について
ラフコリーはその優雅な見た目の反面、運動量が必要な犬種です。散歩の時間は、最低でも1日2時間程度取ってください。走ることが大好きで、動作も素早いのでディスクやボールで遊ぶのが良いでしょう。
また、賢さもある犬種なので、頭を使う追跡訓練などの遊びもラフコリーに向いています。運動性の高い使役犬なので、何かすべき仕事を与えながら遊ばせましょう。
ラフコリーの値段や迎え入れる方法
ラフコリーの値段相場は、ペットショップが25万円ほどから、ブリーダーでは15万から45万ほどと幅があり平均29万円ほどとなっています。それではラフコリーをどのように迎え入れば良いのでしょうか?
ラフコリーを迎え入れるには
ペットショップなどで販売されている場合もありますが、実際にその犬を育てた人から直接話を聞ける、ブリーダーから迎え入れるのがおすすめです。ラフコリーを専門にしたブリーダーもいるので、調べてみましょう。
また、やむを得ない事情で手放す人や、犬を保護する動物愛護団体から、里親としてラフコリーを迎え入れることもできます。医療費や団体への支援金などを負担する場合もありますが、ブリーダーよりも安価に迎え入れることが可能です。
ラフコリーの寿命や病気について
平均的な寿命は12〜14歳と言われるラフコリー。長生きの犬種ではありますが、コリー特有の病気などかかりやすい病気もあります。どのようなものがあるのか、詳しく見ていきましょう。
かかりやすい病気
生まれつきの病気である遺伝疾患にかかりやすいとされるラフコリー。迎える際には、遺伝疾患があるか事前に確認しておくと安心でしょう。ラフコリーは以下の病気にかかりやすいとされています。
- 紫外線の影響で鼻の皮膚が炎症を起こす、コリー特有のコリーノーズ(日光皮膚炎)
- 網膜が薄くなり、やがては失明する進行性網膜萎縮症
- メラニン色素欠損によって起こるワールデンブルグ・クライン症候群
- 灰色の毛を持つコリーにのみ起こり、最終的に肺炎を引き起こすグレーコリー症候群(好中球減少症)
- 生まれつき視力がかなり悪いまたは失明状態となる、コリー特有のコリーアイ(コリー眼異常)
- 先天性難聴
ラフコリーは優美な姿と忠実な性格が魅力
風になびくゴージャスなロングコートと優美な佇まいで、数多くの人を魅了してきたラフコリー。見た目だけでなく、飼う主に忠義を尽くす忠実な性格も魅力的です。ストレスを溜めずに運動ができ、飼い主がリーダーシップをしっかりと取ることができる環境で、ラフコリーと一緒に暮らしましょう。
こちらの記事もチェック!
この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!