愛犬の気持ちが分かる?!犬の10のポーズを徹底解説!
見ていて和んでしまうものから警戒させるようなしぐさまで、犬は実にさまざまなポーズを見せてくれます。ポーズは犬の気持ちを反映したボディランゲージでもあるので、今回はそんな犬の代表的な10種類のポーズの意味やその時の気持ちをご紹介します。愛犬の気持ちが分かる飼い主になれるかも…!
犬同士の会話としてのポーズ
言葉が話せない犬は、ポーズをとって自分の気持ちを相手に伝えようとします。そんな犬同士の会話をカーミングシグナルと呼びます。ここでは、主にカーミングシグナルとして犬がおこなうポーズをご紹介します。
- あくびをする
- しっぽを丸める
- 仁王立ちする
- 首をかしげる
- 仰向けになってお腹を見せる
- おなかを見せて寝る
- 伸びをする
- 前足で手招きする
- おしりを床や地面にこすり付けて進む
- 仰向けでゴロゴロと身体を擦りつける
1.あくびをする
眠いときのあくびもありますが、それよりも緊張とストレスを緩和するためのカーミングシグナルとしておこなわれるケースでよく見られます。また、相手に敵意がないことを示す意味もあります。ユニークな例としては、飼い主の真似をして愛犬もあくびをしたり、逆に飼い主が愛犬につられてあくびをしたり…ということもありますね。
2.しっぽを丸める
しっぽを丸めるというのは、巻き尾タイプの犬がしっぽを高く上げて丸めるのではなく、下げて丸めるというポーズです。相手に対したとき、耳が倒れ、しっぽがさがり、時には股間に巻き込まれているならば、その犬は恐怖と防御の状態です。まだそれほど強く感じていないときは、身体の側面を見せ、目線をそらして敵意がないことをアピールします。
3.仁王立ちする
仁王立ちと聞くと二足立ちをイメージしがちですが、犬の場合は、首やしっぽを高く上げ、胸を張って四本の足で大きく立ち、微動だにしないポーズを指します。耳は立てて前を向き、鼻をひくつかせることが多く、警戒しながらの情報収集で、見晴しのよい高台などでよく見られますが、街中で他の犬に出会ったときにも見られます。このとき背中の毛が逆立ったり、相手の目をじっと見ているようなら、攻撃モードに入りはじめているので、すぐにその場を離れましょう。なお、眉間にしわを寄せ、唇を引き上げて歯を見せ、低い声で唸るようなら、それは完全に攻撃モードなので気をつけましょう。
飼い主に対して気持ちを伝える犬のポーズ
犬は、さまざまなポーズをとって自分の気持ちを飼い主に伝えようとします。犬がとるポーズにどのような意味があるのかが分かっていれば、今の犬の気持ちをすばやく理解してあげることができます。
4.首をかしげる
犬はときどき首を左右にかしげます。キョトンとした表情にも見えますし、ハテナマークが頭の上に浮かんでいるように感じることもあります。このポーズをとる理由は、気になる音や聞いたことがない音、飼い主の言葉などを聞き取ろうとしているから。犬の可聴音域は人より広く、遠くの音も聞き取ることが可能です。首をかしげることで耳の角度や位置を調整して集中し、気になる音や言葉をより正確に把握するためなのです。ただし、例外として、首をかしげると飼い主が喜ぶことを学習した場合、喜ぶ顔が見たくてくせになっているケースもいます。
5.仰向けになってお腹を見せる
犬のかわいいポーズは?と聞かれたら、ゴロンと仰向けになって、おなかを見せるポーズを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。あのあられもない姿は人の気持ちを和ませてくれます。このポーズは、ごめんなさいや参りましたなどの服従を意味しています。
6.おなかを見せて寝る
仰向けになってお腹を見せるポーズの延長線にあるのがおなかを見せて寝るポーズ。お腹を見せながら、最も無防備な状態で寝るというのは、相手に対して安心と信頼を寄せ、さらに環境としてもリラックスできる状態でなければ、決して見せないポーズです。まさに至福の時を過ごしていると言っていいでしょう。
7.伸びをする
人のように犬も寝起きや同じ体勢が続いたときなどに、萎縮した身体を伸ばすために伸びをします。前脚を出してお尻としっぽを上げ、思いきり伸びている愛犬のポーズは、こちらにもその気持ちよさがわかるだけに、和ませてくれるポーズです。また、カーミング・シグナルとしておこなうこともあります。
8.前足で手招きする
まねき猫のように前足で手招きするようなポーズで、これもかわいいポーズのひとつです。よく見かけるのは甘えていたり、おやつをもらったりしているときに、“もっともっと”と要求するとき。前足は不満の表現で使われる場合があると言われているので、当然の行動と言えます。ヤキモチを妬いたときなどにも見られ、その場合はもっとこちらに注目してという意思表示のポーズなのです。
服従の気持ち、争いたくないや仲良くしたいなどの回避の気持ち、お腹を触ってや撫でてなどの甘え気持ちのあらわれです。
本能からする犬のポーズ
野生として犬が暮らしていた頃の名残がポーズになって現れることがあります。代表的なポーズが次の2つです。
9.おしりを床や地面にこすり付けて進む
犬はおしりを床や地面などに擦りつけながら進むことがあります。これはおしり周りに違和感があるときに見せるポーズで、スクーティングと呼ばれています。原因はさまざまですが、代表的なのは肛門腺が満タンのときなので、このポーズが見られたら肛門搾りをする必要があります。また、肛門およびその周囲の炎症やかぶれ、腫れやできもの、アレルギーや寄生虫など、その他にも原因が考えられるため、あまり頻繁にするようなら動物病院へ連れていくとよいでしょう。
10.仰向けでゴロゴロと身体を擦りつける
犬は遊んでいるときや散歩中に、突然ゴロゴロと床や地面、あるいはオモチャ、時には腐った魚などに身体を擦りつける行動を見せます。これは基本的に本能に基づいた行動で、決して身体がかゆいわけではありません。犬は匂いによって多くの情報を入手します。自分の匂いを付けることは、自分の存在を知らしめることであり、逆に身体に強い匂いが付いている場合はそれを取り、他の匂いでカモフラージュするためです。おもちゃなどへのゴロゴロは前者、地面や腐った魚へのゴロゴロは後者の例になります。特に後者は野生時の本能の名残と言われており、付けた強い匂いで自分の匂いを消し、獲物に近づくという習性によるものです。
なお、人には嫌な腐敗臭であっても、犬は嫌いではありません。魚だけでなく他動物の死骸や、排泄物などにも身体を擦りつける犬もいるので覚えておきましょう。
ポーズで愛犬の気持ちを理解してあげよう
ご紹介したように犬のポーズにはそれぞれに意味があります。犬は話すことができないので、愛犬のことをより深く理解するために、今回ご紹介した代表的な“ポーズ”=ボディランゲージを覚えておくとよいでしょう。愛犬からのメッセージを理解し、より充実した愛犬との生活をお過ごしください。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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