初心者でも飼いやすい中型犬が知りたい!それぞれの特徴と中級者向けの犬種も紹介します
犬を飼い始めようと考えている中で、最も悩むのが犬種選びですよね。日本では限られた住宅事情から小型犬が人気ですが、中型犬にも人気の犬種が数多く存在します。そこで今回は、初心者でも飼いやすい中型犬をまとめてご紹介していきます。中型犬の特徴や飼育する上で注意すべき点についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
中型犬の特徴について
日本で血統書の発行や純粋犬種の犬籍登録、ドッグショーの開催などを行うジャパンケネルクラブ(JKC)では、小型犬や中型犬といったサイズの基準を設けていません。しかし、一般的に「中型犬」と呼ばれるのは、体重が10〜25kgまでの犬種のことを指します。
サイズは小型犬と大型犬の間という位置づけではありますが、中型犬の中には小型犬に分類されることもある犬種もいれば、大型犬に分類されることもある犬種もおり、犬種によって大きさに差が見られるのが特徴です。
中型犬は小型犬や大型犬によく見られるサイズ特有の病気はなく、比較的身体が丈夫だとされています。
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初心者でも飼いやすい人気の中型犬を紹介!
ここでは、初心者でも飼いやすい中型犬を紹介していきます。犬種ごとになぜ飼いやすいのかについても解説していきますので、ぜひ犬種選びの参考にしてみてください。
【1】シェットランド・シープドッグ
- 原産国:イギリス
- 体高:33cm~41cm
- 体重:約10kg
ふわふわの飾り毛が特徴のシェットランド・シープドッグ。一見すると身体が大きく見えますが、比較的体重は軽く、サイズも小さい犬種です。
賢く穏やかな性格で、飼い主さんのことが大好きなので飼いやすいと言われています。ただし、牧羊犬として活躍していたルーツを持つことから吠え癖がつきやすいので、しっかりしつけることが大切です。
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【2】日本スピッツ
- 原産国:日本
- 体高:30~38cm
- 体重:5~10kg
真っ白な美しい被毛が特徴の、日本スピッツ。ルーツははっきりとは分かっていないものの、ジャーマンスピッツを小型化した説と、大型犬であるサモエドを小型化した説の2つが有力だと考えられています。
人気のあまり乱繁殖やしつけ不足で無駄吠えの多い犬となり、一時は見かけることがほとんどなくなるまでに人気が低迷してしまいますが、愛好家たちの努力により無駄吠えの少ない穏やかな性格を持つ犬種と生まれ変わりました。物覚えがよく飼い主さんに対して従順なのでしつけやすいと言われています。
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【3】ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- 原産国:イギリス
- 体高:25.5~30.5cm
- 体重:10kg~13.5kg
短足胴長の見た目が特徴の、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク。その見た目の可愛らしさから、日本でも人気の高い犬種です。
牧羊犬として活躍していたため賢く、しつけは比較的スムーズに進むと言われています。明るくフレンドリーな性格をしているので初めて会う犬や人とも仲良くできるのもコーギーの良いところです。しかし、吠え癖や噛み癖がつきやすい一面もあるため、子犬のころからしっかりとしつけましょう。
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【4】ボストンテリア
- 原産国:アメリカ
- 体高:38〜43cm
- 体重:4.5~11kg
※サイズに幅があるため、JKCでは大きさによってライト(6.8kg未満)、ミディアム(6.8~9.1kg未満)、ヘビー(9.1~11.4kg)の3サイズに分けられています。
スクエアな顔の輪郭と鼻ぺちゃの特徴を併せ持つボストンテリアは、一見怖い見た目をしていますが、「小さなアメリカの紳士」と称されるほど穏やかな性格の持ち主で、人気の高い犬種です。
小さな子どもはもちろん、フレンドリーなのでほかの犬や人に対しても臆することなく接することができます。パグやフレンチブルドッグと同様、無駄吠えが少ない傾向にあり、集合住宅に住んでいる方にもおすすめされることが多い犬種です。
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【5】アメリカン・コッカー・スパニエル
- 原産国:アメリカ
- 体高:36~38cm
- 体重:12~13kg
エレガントな雰囲気の長い被毛が特徴の、アメリカン・コッカー・スパニエル。ディズニーが制作した映画「わんわん物語」の主人公として起用されたことでも話題になった犬種です。
明るく穏やかな性格をしており、飼い主さんに対して従順なので、とても飼いやすい犬種だといえます。物覚えも早く吠えることは少ないため、初心者でもしつけがしやすいでしょう。 たれ耳で皮膚が脂っぽくなりやすい子が多く、皮膚トラブルにつながる場合もあるため、毎日のブラッシングやこまめなシャンプーなどのお家・サロンでのケアは必須です。
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中級者向けの中型犬も
小型犬と大型犬のいいとこどりの大きさである中型犬は人気の犬種も多く、飼っている人も少なくありませんが、中には中級者向けの犬種も存在します。
【1】柴犬
日本を代表する犬といっても過言ではない柴犬は、小型犬にも中型犬にも分類されることがある犬種ですが、ここでは中型犬として扱います。
賢く飼い主さんに対して忠実である一方で警戒心がとても強く、見知らぬ人や犬に対して吠えることも珍しくありません。子犬期にしっかりと社会化ができていないと何事に対しても激しく吠えかかるため、「家の前を通ったり、散歩中にすれ違っただけなのにものすごく吠えられた」という経験がある方も多いのではないでしょうか。
また、狩猟犬・番犬としてのルーツを持つ柴犬は噛み癖が付きやすい犬種だとも言われています。頑固な性格も相まって、自分が気に食わないことや嫌なことをされたときには意思表示のために唸ったり噛もうとすることも。
身体が丈夫なので比較的長生きしてくれるのは嬉しいことですが、高齢になると認知症にかかりやすくなるほか、皮膚トラブルを発症しやすいこと、ダブルコートなので普段から抜け毛が多いこと、身体を触られることが苦手な子が多いので日々のブラッシングやシャンプー、歯磨きなどのお手入れに苦戦する可能性があることなども懸念点であり、犬を飼ったことがない人にはやや難易度が高いと言えます。
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【2】フレンチ・ブルドッグ
ブルドッグを小型にしたようなサイズ感が特徴のフレンチ・ブルドッグは、小型犬に近いサイズ感であることや無駄吠えが少ないことから、室内犬としても人気があります。他の中型犬に比べて必要な運動量も少ないので、まとまった時間がとれないという方にもおすすめです。
しかし、短頭種と呼ばれるマズルの長さが頭蓋の長さよりも短いという身体構造上、慢性的に呼吸器トラブルを抱えやすかったり、身体から熱を逃しにくいことで熱中症になりやすいので、日頃から興奮させないように工夫したり空調管理を24時間365日徹底して行わなければいけないなどの注意点がいくつもあります。
また、特徴的な顔のしわには汚れがたまりやすく、放置するとニオイや皮膚トラブルの原因になるのでこまめに拭き取ってあげなければいけません。被毛の毛足は短いですが、抜け毛はとても多いので、抜け毛に悩まされることも多いでしょう。
体臭が強いため、犬独特のニオイが苦手な人は空気清浄機を活用したり、こまめに愛犬をシャンプーする、換気をする、布類は定期的に洗濯をするなどの対策が必要になります。
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中型犬を飼う前に理解しておくこと
犬を飼うということはどのサイズであっても大変なことがありますが、中型犬を飼育する上での注意点を知っておきましょう。
エサ代がかかる
中型犬は多くのエネルギーを消費するため、エサの量も小型犬と比較すると必然的に多くなります。犬種によっては大型犬と同じくらいのエサの量を必要とする場合もあるため、多少エサ代がかかるということを理解しておいてください。
運動量が必要
中型犬は多くの運動量を必要とする犬種が多いです。厳密な運動量、お散歩時間は犬種や個体差を加味して決めていく必要がありますが、一般的には1日で合計1時間以上が目安となります。運動不足はストレスの原因となるだけでなく、肥満や問題行動を引き起こす原因にもなるため、1日の中で確実に運動できる時間を確保するようにしましょう。
一人暮らしや共働きで運動する時間を十分に作ってあげられない場合は、中型犬の飼育はおすすめできません。
広い飼育環境が必要
中型犬は小型犬に比べて身体が大きい分、広い飼育環境が必要になります。1Kや1DKといった家にお住まいの方や、物が多くて足の踏み場が少ない部屋にお住まいの方には、中型犬の飼育はおすすめできません。
家庭に合った犬種を選ぶことが大切
中型犬は平均寿命が比較的長く、長い時間を共に過ごすことができます。良きパートナーとして十数年一緒に暮らすうえでは、自分のライフスタイルや性格に合った犬種を選ぶことが大切です。
見た目だけで選ぶのではなく、今の住環境やお散歩に充てる時間があるのか、といった様々な項目を考慮した上で犬種を選んでください。
家庭の状況に適した犬種を選ぶことで、自分にとっても犬にとってもストレスの無い生活を送れるようになるでしょう。
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この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。