banner

banner

【獣医師監修】犬が散歩中に草を食べる理由とその際に注意しておきたいこと

お気に入りに追加

散歩中に愛犬が道端や公園の草を食べているのを見かけることはありませんか?犬が草を食べることは、よくある行動のひとつです。しっかりご飯をあげているのにどうして草を食べるのか疑問に思ってしまうかもしれませんが、犬が草を食べるのは本能や習性のひとつであり、自然な行動とも言えます。

今回は犬が草を食べる理由と、その時に注意しておきたいことについて詳しくご紹介します。

【獣医師監修】犬が散歩中に草を食べる理由とその際に注意しておきたいこと
【実施中】Makuakeで<Petan編集部企画>抗菌防臭ペットベッド応援購入プロジェクトを開始しました!

あわせて読みたい

【実施中】Makuakeで<Petan編集部企画>抗菌防臭ペットベッド応援購入プロジェクトを開始しました!

目次

  1. 犬は草を食べても問題ないのか?
  2. 犬が草を食べる理由
  3. 犬が草を食べてしまう場合の注意点
  4. 草を食べたあとに以下の症状が見られたら要注意
  5. 食べても大丈夫な草を知っておきましょう
  6. 草を食べる行動は体調不良のサインかも

犬は草を食べても問題ないのか?

犬 草 花

犬が口にしても問題のない草だとしても、除草剤などが付着している可能性があるので、野草を食べさせることはあまりおすすめできません。また、寄生虫に感染した他の犬の排泄物が付着した草を口にしてしまうと感染のリスクもあります。

散歩中の愛犬の様子をよく観察しておき、草を食べそうになったらリードを短く引いたり、草むらに近付けないようにしましょう。

犬が草を食べる理由

犬 草 食べる

犬は草を美味しいと思って食べているわけではありません。なぜ犬が草を食べるのか、その理由についてご紹介します。

ビタミンやミネラル、繊維質など栄養を補給している

ビタミンやミネラル、繊維質などの栄養を補給するために草を食べたがるという説があります。ミネラルが不足していると、土や砂、石を舐めたり、食べたがるようになることもあります。

なお、道端に落ちている小石や木の枝などを食べてしまって消化管の通過障害を起こした場合には、内視鏡手術や開腹手術が必要になります。草のほかにも危険な異物を食べないように注意して見ておきましょう。

胸やけやお腹の不調を解消するため

犬が草を食べて吐く理由として考えられるのは、胃腸の調子が思わしくない時です。草を食べて胃の中の物を吐くことで、胃のムカムカをスッキリさせていると言われています。犬が本能的に草を食べて嘔吐した後は胃がスッキリするので、無意識に自分で治そうとしているのかもしれませんね。

また、消化器系の病気や内部寄生虫などの病気によってお腹の不調や違和感を感じている可能性もあるので、病気の疑いがあれば念のため病院で必要な検査を受けることをおすすめします。

犬が草を食べてしまう場合の注意点

草

犬が散歩中に草を食べるときは、次のようなことに注意しましょう。

食べられない草を知る

犬が食べられない植物を知っておくことも大切です。主に球根のある植物は要注意で、キンポウゲ科やユリ科、ヒガンバナ科、キョウチクトウ科、トリカブトは犬にとって強い毒性を持つことで知られています。

ユリ

お墓や仏壇にお供えすることも多いユリは、球根、花、茎、葉など全草に毒性があります。ユリそのものだけでなく、ユリを生けた水にも有毒成分が溶け出しているので、誤飲すると中毒になる危険性があります。

チューリップ

ガーデニングで楽しまれることが多いチューリップですが、チューリップはユリ科の植物ですので、ユリと同様の注意が必要です。犬が食べると下痢や嘔吐を引き起こします。

すずらん

すずらんは見た目が可愛らしい花ですが、命に関わる毒性の強い植物です。重症の場合は命を落とすこともあります。

あじさい

あじさいには花、つぼみ、葉、茎、根などにアミグダリンという毒性のある成分が含まれています。食べると呼吸が早くなったり、ふらつきや痙攣、麻痺などの症状が見られます。

ヒガンバナ

ヒガンバナを背景に愛犬の写真を撮る飼い主さんも多いようですが、毒性の強い植物です。特に茎と根に注意が必要です。

植物に対するアレルギー

草そのものを食べなかったとしても、草が放出するで花粉などレアルギーを起こすことがあります。植物に対するアレルギーを引き起こした場合、身体を痒がる、くしゃみ、鼻水などの症状が見られます。

毎年同じ季節に発症するようであれば、植物に対するアレルギーの疑いがあります。疑わしい場合には、散歩コースを変更したり、アレルギーを調べるための血液検査を受けることをおすすめします。

除草剤に気をつける

除草剤のかかった草を犬が食べてしまうと、中毒症状によって命を落としてしまう事例はたくさんあります。色やニオイでは分かりにくく、どこに散布されているかが分からないため注意が必要です。

不自然に草が枯れているような場所には犬を近づけないようにするなど、飼い主さんが注意しておかなければなりません。

ウイルス、寄生虫などの感染症

不特定多数の犬が集まる公園やドッグラン、お散歩コースに生えている草は、ウイルスや寄生虫に感染した犬の排泄物に汚染されていることがあります。その草のにおいを嗅いだり、舐めたり、食べてしまうと病気に感染してしまう危険性があります。

定期的なワクチン接種や駆虫薬の投与で、病気を予防することも大切です。

ストレス

ストレスが溜まると草を食べる犬もいると考えられています。犬は日常の変化にも敏感で、とてもデリケートな動物です。犬にストレスがかかるような出来事が続いていないでしょうか?

以下のような場合はストレスを感じているので、対処してあげると自然と食べなくなることが多いようです。

  • 飼い主さんに構ってもらえない
  • ひとりで留守番している時間が長い
  • 運動不足になっている
  • 雷の音、地震などが苦手で怖がる
  • 生活環境に変化があった

草を食べたあとに以下の症状が見られたら要注意

犬 草 食べる

犬が草を食べたあとは、愛犬の様子に異常が現れないか観察しましょう。麻痺、下痢、痙攣などの中毒症状がみられたときや、吐き続けるとき、吐いた物の中に血液が混じっているときなどは注意が必要です。

早めに病院で診察してもらうようにしましょう。

食べても大丈夫な草を知っておきましょう

カモミール 花

日頃から犬にあえて草を与える必要はありませんが、どうしても食べたがるときのために、犬が食べてしまっても安全な草について知っておきましょう。

犬が食べてもいい植物

犬が食べてもいい植物には、カモミールローズマリータイムクマザサえん麦などがあります。

自宅でガーデニングを楽しむなら、食べても安全な植物を選びましょう。食べさせたい場合は、その子の体質や体調によってはお腹の調子を崩すことも考えられるため、まずは少量から与えるようにしましょう。

なお、これらの植物であっても、散歩コースなどに生えているものなどは除草剤や感染症の可能性があることを忘れないようにしましょう。

自家栽培キットを活用する

自家栽培キットを活用すれば、除草剤の心配がなく安全です。

「グリーンラボ 犬と猫が好きな草の栽培用セット」はポット、タネ、栽培用土がセットになった栽培キットで、タネが撒かれているため、水を与えるだけで簡単に栽培できます。

  • グリーンラボ 犬と猫が好きな草の栽培用セット
Amazonで見る

草を食べる行動は体調不良のサインかも

犬 花 草原

今回は「犬が草を食べること」についてご紹介しました。犬は、胃の調子が悪い時やストレスから草を食べることがほとんどですので、普段から胃腸の調子が思わしくない場合、ドッグフードに使われている動物油脂が原因になっていることもあるようです。

そういった行動が見られた場合には、愛犬の食生活を見直したり、消化器症状を引き起こす病気が隠れていないか、病院を受診してチェックしてもらうと良いでしょう。

こちらの記事もチェック

【獣医師監修】空腹が原因?犬が草を食べて吐く理由と対処法

あわせて読みたい

【獣医師監修】空腹が原因?犬が草を食べて吐く理由と対処法

犬が草を食べて吐くのは珍しいことではありませんが、草を食べて、さらにお腹がキュルキュルと鳴っていたり、痛そうな様子があれば、飼い主さんとしては胃腸の調子が良くないのかもしれないと心配になりますよね。ここでは、犬が草を食べて吐くときの原因と対処法を解説していきます。

【獣医師監修】病気が潜んでいる可能性も。犬の耳の中が黒くなる原因と対処法を解説

あわせて読みたい

【獣医師監修】病気が潜んでいる可能性も。犬の耳の中が黒くなる原因と対処法を解説

愛犬の耳の中がなんだか黒くなってきた、黒い粒や斑点のようなものが見られる、ということはありませんか?それと同時に、犬が耳を気にして痒そうにしていたり、いつもと違う仕草をしていたら、病気のサインかもしれません。今回は、犬の耳が黒くなる原因や併発する症状などから考えられる病気と対処法についてご紹介します。

banner

choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

【実施中】Makuakeで<Petan編集部企画>抗菌防臭ペットベッド応援購入プロジェクトを開始しました!

あわせて読みたい

【実施中】Makuakeで<Petan編集部企画>抗菌防臭ペットベッド応援購入プロジェクトを開始しました!

獣医師監修に関する記事

【獣医師監修】大型犬に多い股関節形成不全症について知っておこう|原因・症状・診断方法から治療方法まで

健康管理/病気

【獣医師監修】大型犬に多い股関節形成不全症について知っておこう|原因・症状・診断方法から治療方法まで

「股関節形成不全」という病気をご存じですか?大型犬が多く発症し、遺伝的な原因と環境的な原因があ...

2023年12月4日

【獣医師監修】犬の貧血について|免疫介在性溶血性貧血(IMHA)の症状・原因と治療法を解説します

健康管理/病気

【獣医師監修】犬の貧血について|免疫介在性溶血性貧血(IMHA)の症状・原因と治療法を解説します

人間と同じように、犬も貧血になることがあります。犬の貧血の原因はさまざまで、治療により回復する...

2023年11月29日

【獣医師監修】犬のしゃっくりの原因とは。自宅でできる対処法を紹介

健康管理/病気

【獣医師監修】犬のしゃっくりの原因とは。自宅でできる対処法を紹介

みなさんは愛犬がしゃっくりをしているのを聞いたことがありますか?私たち人間はなにかの拍子にしゃ...

2023年10月26日

【獣医師監修】犬の胃潰瘍について。初期症状は?発症の原因や治療法についても解説

健康管理/病気

【獣医師監修】犬の胃潰瘍について。初期症状は?発症の原因や治療法についても解説

犬も胃炎や胃潰瘍になることをご存知ですか? 人間の場合、胃潰瘍と聞くとヘリコバクター・ピロリ...

2023年10月20日

【獣医師監修】犬は子宮蓄膿症を発症しやすい?原因を知って予防に努めましょう

健康管理/病気

【獣医師監修】犬は子宮蓄膿症を発症しやすい?原因を知って予防に努めましょう

皆さんは「子宮蓄膿症」という病気をご存知でしょうか? 子宮蓄膿症は、避妊手術を受けていない中...

2023年10月16日

もっと見る

関連するキーワード

カテゴリー

人気記事ランキング

Petan独自調査

獣医師監修記事

おすすめ記事

人気のキーワード