犬の「バイカラー」という毛色について|代表犬種や毛色パターンを紹介します
「バイカラー(bicolor)」とは被毛の色が2色のパターンです。ただし、2色であれば何でもバイカラーというわけではなく、そのパターンが犬種クラブによって規定されています。今回はバイカラーについて、その意味やバイカラーの毛色を持つ代表犬種についてご紹介していきます。
バイカラーってどんな毛色?
バイカラー(bicolor)は、英語で“2色”という意味です。ちなみに、トライカラー(tricolor)は3色のことを指します。動物の毛色の表現としてもこの言葉が使われていますが、実は犬よりも猫の方が一般的に使われている言葉なのです。
犬の場合、2色の毛色のパターンのことをバイカラーと呼びます。どんな色の組み合わせでも2色のことをバイカラーと呼ぶときから色やパターンがある程度規定されている場合まで、バイカラーはさまざまな場面で使われています。ここでは、ある程度規定されたバイカラーについて解説します。
バイカラーが純血種の条件とされている犬種とは
結論から言うと、バイカラーが純血種として認められる条件という犬種はありません。あくまで、バイカラーでも認められるという扱いです。
日本で純粋犬種の血統書を発行している団体JKC(ジャパンケネルクラブ)のHPで、バイカラーと入れて検索してみると、「イングリッシュ・コッカー・スパニエル」と「スパニッシュ・ウォーター・ドッグ」がヒットしますが、いずれの犬種においてもバイカラーが純血種の条件にはなっていません。
またアメリカの同様の団体であるAKC(アメリカンケネルクラブ)においても、バイカラーでも可とされているのです。
主流は白ベースで2色の毛色のパターン
どんな毛色でも本来は2色であればバイカラーですが、最近では白がベースとなる2色の毛色のことをバイカラーと呼ぶケースが多くなっています。特にケンネルクラブによって色のパターンや柄が決められているわけではありませんが、同じバイカラーでもその呼び方はさまざまです。
例えば、ダルメシアンのように白ベースに黒い班点が入っている場合は「スポット」、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのバイカラーは「ブレンハイム」、基調色が黒で茶褐色が入ったものを「ブラック&タン」と呼ぶなど、バイカラーの呼び方も細分化されてきているのが現状です。
そのためバイカラーは固有名詞というよりも、一般名詞的な毛色パターンの表現と捉えた方がいいのかもしれません。
バイカラーの毛色を持つ代表犬種をご紹介
たとえ純血種の条件でなくても、また明確に定義されていなくても、バイカラーがトレードマークであったり、ポピュラーとなっている犬種は多く存在します。ここでは、主流である白をベースとしたバイカラーの犬種をご紹介します。
ボーダー・コリー
イギリス原産の牧羊犬の中で最も作業能力が高いとされる犬種がボーダー・コリーです。鋭敏で注意深く、責任感が強い中型犬で、訓練性にも優れています。その高い運動能力と聡明さに加え、魅力的なアーモンドアイがトレードマークで、家庭犬として日本でも人気があります。ロングコートで白黒のバイカラーが一般的ですが、レッド、セーブル、ブルーなどさまざまな毛色とパターンがあります。
キャバリア・キングチャールズ・スパニエル
明るくて友好的、攻撃性も神経質な傾向も少なく、小型の家庭犬として日本でも高い人気を誇るイギリス原産の犬種です。ホワイトのベースにチェスナット(栗色)の班が分布しているブレンハイムと呼ばれる鮮やかなバイカラーが特徴です。
ジャック・ラッセル・テリア
ジョン・ラッセル牧師により1800年代にイングランドで誕生したジャック・ラッセル・テリア。テリア系らしく活発で機敏で、大胆かつ沈着冷静なので作業犬として適した能力を備えています。特に、穴に入り込むことを得意としている犬種です。性格は友好的ですが、テリア気質も備えていることが特徴です。毛色は白がベースで、黒またはタンのバイカラーです。
ボストン・テリア
ボストン・テリアはその名の通りアメリカ・ボストン原産で、アメリカ原産としては三番目に古い犬種です。快活で活動的な性質で、人には優しく、理解力、決断力、耐久力を備えています。コンパクトな体格で、つぶれたような頭部と尻尾が短いブサカワ犬種として人気があります。色は白がベースのバイカラーで、シール(明るい時は赤みを帯びた黒)またはブラックの組み合わせが好ましいとされています。なお、ブリンドルはバイカラーとして認められていません。
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
その名の通りスプリングの効いた飛び出しで獲物を追うことを得意とする鳥猟犬がイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルです。イギリス原産で、スポーティングドッグとしても古い歴史を持つ犬種として知られています。明るく友好的な性格で、運動能力に優れていることが特徴です。レバー&ホワイト、ブラック&ホワイトのバイカラーがトレードマークとなっている犬種でもあります。
白ベースのバイカラーは人気の犬種が多い!
バイカラーの意味を最近主流となっている白をベースとしたものに限定すると、身近でポピュラーな犬種が多いことに気がつきます。バイカラーは2頭と同じパターンがないことが大きな特徴です。世界にうちの子だけ、そんな愛らしさもバイカラーの持つ魅力です。また、白とその他の色の組み合わせのバイカラーは、ぬいぐるみのようにチャーミングに見えることも人気の秘密かもしれません。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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