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犬が誤飲・誤食したときの症状と対処法!応急処置や予防策も紹介

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犬はおもちゃや衣服、焼き鳥の串、チョコレートなど、私たちの想像がつかないものを食べてしまいます。

「飲み込んでしまったけれどウンチと一緒に出てくるだろう」と楽観的に考えてはいけません。

食べてしまったものによっては身体の中で詰まってしまったり、危険な害を及ぼしてしまったりするものもあるからです。

ここでは愛犬が誤飲や誤食をしてしまったときに起こる症状と対処法を紹介します。

動物病院での治療内容や誤飲・誤食を防ぐ方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

犬が誤飲・誤食したときの症状と対処法!応急処置や予防策も紹介
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目次

  1. 犬が誤飲・誤食したときの症状と対処法
  2. 犬が誤飲・誤食したときの応急処置方法はある?
  3. 犬の誤飲・誤食で心配な病気
  4. 動物病院での治療内容と費用
  5. 犬の誤飲・誤食を防ぐ方法
  6. まとめ

犬が誤飲・誤食したときの症状と対処法

犬が誤飲・誤食したときの症状と対処法
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犬が誤飲や誤食をしてしまったときは、飲み込んでしまった異物や異物がある場所によって、さまざまな症状が起こります。

危険度別の症状に合わせて対処法を紹介するので、万一の際の参考にしてください。

危険度の高いもの

危険度の高い症状としては以下のものがあります。

  • 呼吸が荒い
  • 異常な咳
  • 激しい嘔吐
  • 血便
  • ぐったりしている

上記の症状が見られる場合、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

見るからに普段と比較して呼吸が速い、身体全体を使って一生懸命息をしているなどの努力姓呼吸が見られる場合、異物が呼吸器を塞ぎかけている可能性があります。

激しく頻繁に出る咳は異物が喉を刺激している状態で、何度も嘔吐する場合は胃や腸などの消化管で閉塞が起きている危険性も考えられる症状です。

血便が見られる際は消化管の粘膜を傷つけていることや、誤飲した薬物成分が害を及ぼしている場合もあり、さらに力なくぐったりしている場合、早急な処置が必要になります。

危険度の低いもの

危険度の低い症状としては以下のものがあります。

  • よだれ
  • 落ち着かない
  • 震える
  • 食欲不振
  • 便秘
  • 下痢

愛犬がなんとなく落ち着かなかったり震えたりするなど、飼い主さんがよく観察しなければ判断できない程度の症状は危険度が低いといえます。

すぐにどうこうなるものではありませんが、放っておくと前述した危険度の高い症状へと移行していく場合も考えられます。

愛犬が普段と違う行動や仕草をしていたら迷わず動物病院へ連れて行きましょう。

連れて行く際はいつから症状が出始めたのか、なにか飲んでしまった可能性はないか、下痢の場合は回数や色など状態を伝えられるよう観察しておくことも大切です。

動物病院の検査で危険度が低いと判断されれば経過観察の場合もありますが、症状が続く場合は更なる検査や処置に進むかの判断が求められます。

犬が誤飲・誤食したときの応急処置方法はある?

犬が誤飲・誤食したときの応急処置方法はある?

上記の症状が出た場合、飼い主さんが自宅でできる応急処置はほとんどありません。

経過観察せず、一刻も早く動物病院に連れて行くことが求められます。

ネット上では愛犬が誤飲や誤食をしてしまったときは逆さにしたり、消毒薬を飲ませたりして吐かせようとする情報もありますが、自己判断で行うと大変危険です。

すぐに動物病院に連れていけない場合は、獣医師と電話で連絡を取りつつ指示を仰ぎましょう。

また、口の中をのぞき込んで例え異物が見えたとしても、引っ張らないようにしてください。

飲んだ異物によっては引っ張ることで粘膜を傷つけてしまう可能性もあるためです。

いつ頃なにを飲んだのか、どんな症状があるのか確認し、呼吸が苦しそうな場合は喉を上げて呼吸がしやすいように気道を確保しつつ動物病院へ連れて行きましょう。

犬の誤飲・誤食で心配な病気

犬の誤飲・誤食で心配な病気
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犬の誤飲や誤食で心配な病気としては消化管の閉塞です。

  • 食道の閉塞
  • 胃の閉塞
  • 腸の閉塞

順番に紹介します。

食道の閉塞

食道は異物を飲み込んでから最初に通る消化管で、喉から胃の手前までの部分を指します。

食道閉塞を起こす異物として考えられるのは、ジャーキーや骨などの体格に合わないサイズのおやつや、果物の種や欠片など、胃の入り口を通れない硬いものです。

異物を飲んでから食道閉塞の症状を起こすまでの時間は比較的早く、咳や嘔吐、呼吸不全、食欲不振などの症状が見られます。

更に釣り針や焼き鳥の串、鳥の骨など鋭く尖った物が食道を傷つけ、穴を空けてしまうと重篤な呼吸不全が起こってしまうため早急な対処が必要です。

胃の閉塞

胃は食べたものを貯めて少しずつ腸に送る役割をもつ、食道と腸を繋いでいる袋状の消化管です。

食道を通過した異物がぬいぐるみやボールなど、中から直接的な刺激を与えないようなものだった場合、無症状で何ヶ月も胃内に留まる可能性もあります。

愛犬の体調はそこまで悪くないけれど、ときどき食欲不振や震え、ゲップが出るなどの症状が数ヶ月続いたため、レントゲンを撮ってみたら異物が発見されたケースもあるのです。

しかし、異物が安全ピンなどの尖ったものだった場合、中から粘膜を傷つけてしまったり穴を空けてしまったりする原因となる場合もあります。

また、胃の出口である幽門に異物が引っかかってしまうと、胃に栓をしている状態となり、激しい嘔吐や胃拡張によるショック症状、敗血症などを引き起こしてしまう可能性もあるため注意が必要です。

腸の閉塞

腸は小腸と大腸に区分され、胃から運ばれてきた食べ物を消化吸収しながら体外へと出す消化管です。

大腸まで異物が運ばれれば便として排出される可能性が高いため経過観察で済む場合もありますが、小腸は比較的狭い消化管のため、異物が詰まり腸の閉塞を起こしてしまうことがあります。

閉塞した場合の症状としては嘔吐、血液の流れを止めたことで起こる腸管壊死、腸内に細菌の毒素が入り込んでしまうショック状態などです。

また、ヒモ状の異物が腸に絡んで詰まってしまうと損害の場所も大きくなり非常に危険なため、早急な治療が求められます。

動物病院での治療内容と費用

動物病院での治療内容と費用

愛犬が誤飲や誤食をした場合、飲んだものや症状によってさまざまな治療が考えられます。

ここからは誤飲や誤食を起こした際の動物病院での治療内容と費用について解説します。

ただし、動物病院は獣医師が診療費を自由に決められる自由診療制をとっているため、治療費の幅は非常に広いです。

以下で紹介する治療内容と費用についてはあくまで一般的な例と考え、参考にしてください。

治療内容

誤飲や誤食での動物病院の治療内容としては、以下のものが考えられます。

  • レントゲン検査
  • エコー検査
  • バリウム検査
  • 血液検査
  • 催吐剤
  • 内視鏡
  • 開腹手術

愛犬が飲んでしまった異物や出ている症状によって対処法や治療法は異なりますが、一般的には異物が体内のどこにあるかの確認として、レントゲン検査やエコー検査を行います。

その後、異物が便から出る可能性があれば経過観察を行いますが、飲んだ異物が尖っておらず安全性が高く、飲んでから2~3時間以内とあまり時間が経っていなければ催吐剤を使用して吐かせる場合もあります。

ただし催吐剤の使用は胃内が荒れる可能性があるうえ、犬によっては吐けない、吐いても異物が出てこない場合もあるため、100%確実な方法とはいえません。

また、異物によって消化管が閉塞を起こしていないかの確認にバリウム検査が行われます。

検査の結果で閉塞が認められれば、獣医師の判断と飼い主さんの許可のもと、内視鏡や試験開腹で異物の除去が行われます。

内視鏡も開腹手術もどちらも全身麻酔下で行うため、全身状態を把握するための血液検査も必要です。

さらに内視鏡は設備として保有していない動物病院も多いため、閉塞が見られる場合即手術となる病院もあります。

費用

日本獣医師会が公表した平成27年度「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査」の調査結果によると、診療料金としては以下の費用が考えられます。

項目

費用

初診料

1,000~2,000円

入院費

2,000~5,000円

レントゲン検査

3,000~5,000円

エコー検査

2,000~3,000円

バリウム検査

3,000~5,000円

血液検査

3,000~5,000円

内視鏡

10,000~12,500円

開腹手術(胃切開)

30,000~40,000円

ただし、前述したように動物病院の診療費は大変幅広く、愛犬の体格や症状によって異なります。

不安な飼い主さんは診察を受け次の処置へと進む際、費用の確認もしておくと安心でしょう。

犬の誤飲・誤食を防ぐ方法

犬の誤飲・誤食を防ぐ方法
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最後に、犬の誤飲や誤食を防ぐ方法として以下の方法を紹介します。

  • 危険なものは犬が届かない場所に置く
  • 「これは食べないだろう」と油断しない
  • 拾い食いをしない、くわえているものを離すといったしつけをする

それぞれを詳しく解説します。

危険なものは犬が届かない場所に置く

前提として、犬の手や口が届く場所に危険なものを置かないように飼い主さんが気をつけることが大切です。

ジャンプ力の高い犬種もいますし、上手に椅子や棚を使って高い場所へ登ってしまう子もいます。

絶対に届かないと自信をもっていえる場所や、犬が開けられない頑丈な容れ物を用意するなどの対策をおこないましょう。

またおもちゃに関しても、飼い主さんが見ていられないときは出しっぱなしにしないことが大切です。

ゴミ箱も倒してしまったときのために、蓋付きのものを用意しておくと安心できます。

「これは食べないだろう」と油断しない

人間にとってなんてことないものでも、犬にとって魅力的に映るものは数多く存在します。

実際に動物病院に誤飲疑いで駆け込む犬のなかには、ソフトボールや飼い主さんの趣味のゴルフグローブ、お風呂の栓、食品サンプルなど人間にとって信じられないものを食べてしまう子もいます。

まさかこれは食べないだろうという考えは捨てましょう。

レントゲンでなにか詰まっていると診断されても異物について推測が働かず、お腹を切ってみてはじめてこんなものを飲んでしまったのかと驚く場合もあります。

これは食べないだろうと思わず、すべての物に対して油断は禁物です。

拾い食いをしない、くわえているものを離すといったしつけをする

犬が拾い食いをしそうになったとしても、飼い主さんの制止で留まるよう、拾い食いをしないしつけやくわえたものをすぐに離すしつけをしておくことが大切です。

普段から「チョウダイ」「オフ」などのしつけをしておくと、異物をくわえてしまった場合でも冷静に対処できます。

注意していただきたいのが、飼い主さんが大騒ぎしたりくわえているものを無理矢理離そうと引っ張ったりすることです。

飼い主さんが大騒ぎすると犬は構ってもらえていると思って、ますます拾い食いを行ってしまいますし、引っ張ることで遊んでもらえていると勘違いしてしまいます。

また、興奮した犬に噛まれて飼い主さん自身がケガをしてしまう恐れもあるため、拾い食いやなにかくわえている愛犬を発見したら、冷静にチョウダイと伝えて離してくれるしつけをしておきましょう。

まとめ

まとめ
Pexels

犬は食べ物でないものを飲み込んでしまう誤飲や誤食を起こした場合、食道や胃、腸などの消化管の閉塞がみられる場合があります。

呼吸不全や異常な咳、血便、ぐったりしているといった症状は特に危険性が高いので、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

愛犬の誤飲や誤食を防ぐ方法として、犬の届く場所に危険なものをおかない、油断しない、くわえても離すしつけをすることが挙げられます。

もちろん対策をしたとしても誤飲や誤食は起こる可能性があります。

愛犬が突然体調不良を起こした際に「もしかしたらなにか食べてしまったのかも」と考えられるよう症状を知り、身の周りでなにかなくなったものがないか観察しておくことも大切です。

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nana

この記事のライター

nana

泳ぎも走りも得意な運動神経抜群のゴールデンレトリバーと暮らしています!今は愛犬とタンデムサーフィンの練習中。いつまでもアクティブに楽しく過ごせるような情報を発信していきます。

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