チワワが威嚇する原因は?対処法と威嚇しているときにやってはいけないこと
愛くるしい見た目をしているチワワですが、触ろうとしたときに威嚇されてしまったことはありませんか?チワワは警戒心が強く臆病な性格をしているため、見ず知らずの人が苦手な傾向にあり、たとえ飼い主さんであっても寝てるところを触ったりしてしまうと、吠えられたり唸られてしまうことがあります。本記事では、チワワが威嚇する理由と対処法についてご紹介します。
チワワが威嚇するのはなぜ?
犬が威嚇する理由は、縄張り意識や優位性を示すため、興奮状態、恐怖心からなどさまざまです。特にオスはメスよりも縄張り意識が強いので、自分のテリトリーに人が近づいた場合や来客に対して威嚇することも珍しくありません。また、自分より下だと思っている相手に対しては犬だけでなく飼い主さんであっても威嚇することがあります。その他にも、おやつやお気に入りのおもちゃをとられそうになったとき、身体に痛みがある場合にも唸ったり噛みつこうとする様子が見られます。
チワワの場合、他の犬や見知らぬ人に対して吠えたり唸ったりして威嚇するケースが特に多いですが、それにはチワワの性格が大きく関係しています。好奇心旺盛で、飼い主さんのことが大好きなチワワは、勇敢ではあるものの、警戒心が強い一面も持ち合わせています。
そのため、初対面の犬や人に対しては用心深く、恐怖心から吠えたり唸ったりしてしまうのです。子犬のころにしっかりと社会化をしておかなければ、何に対しても恐怖を感じ威嚇するという行動をとりやすくなるため、新しい物事をぐんぐん吸収できる生後3ヶ月くらいまでの時期に、いろいろな経験をさせてあげましょう。
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社会化ってなに?
社会化期とは、「犬が人間社会で快適に生きていくための素地を養うために適した時期」を指します。この時期にさまざまなものに触れ、たくさんの犬や人と関わったかどうかが、今後の犬の性格や行動に大きな影響を与えます。臆病な性格をしているチワワは特にこの社会化期の経験が大切です。社会化期にやっておくべきことをご紹介します。
日常的に耳にする音に慣れさせよう
一緒に生活するにあたって、チワワは毎日さまざまな音を聞くことになります。そのため、掃除機やドライヤー、洗濯機など、比較的大きな音のする家電の音には慣れておいてもらうことをおすすめします。チワワによっては食器のカチャカチャという音にも反応する子もいるので、愛犬の様子を伺いつつ、いろいろな音を聞かせてあげてください。
車や自転車、救急車のサイレンのほか、電車の音や踏切の音、雷や花火、工事現場の音など、住んでいる場所によっては頻繁に聞く可能性がある音に対しては、動画サイトにアップされているものや、アプリなどを活用して慣れさせてあげると、ストレスを感じにくくなります。
たくさんの犬と触れ合わせよう
子犬期は母犬や兄弟犬たちと過ごし、「これくらいの強さで噛んだら痛い」、「相手が嫌がっているのに遊びに誘うと怒られる」など、犬同士のコミュニケーションの仕方を学んでいきます。しかし、本来であれば犬の社会のルールを知る時期に、母犬や兄弟犬たちと引き離された子犬は、このルールを学ぶことなく人間の家にやってきます。そのため、犬同士のコミュニケーションやマナーを知らず、他の犬に対して怯えてしまったり、攻撃的になってしまうのです。
子犬を迎え入れたら、なるべくたくさんの犬と触れ合う機会を作ってあげましょう。ただし、子犬期は免疫獲得(※)のタイミングもあるので、なかなか他の犬と遊ぶことが難しいケースもあると思います。社会化期を過ぎてもお散歩中に出会った子や、ドッグランなど、さまざまな犬と関わることで少しずつコミュニケーション能力を培うことができるので安心してくださいね。
免疫を獲得できていない段階で、地面を歩いたりドッグランに行くのは感染症などのリスクがあるため避けてください。ワクチン接種が完了し、免疫を獲得するまでは、飼い主さんが抱っこして外の世界に連れて行ってあげましょう。
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さまざまな世代の人に触ってもらおう
子どもや高齢の方、男性、女性など幅広い年齢層の人たちや、帽子をかぶっている人、サングラスをしている人など、異なる外見の人と触れ合う機会を作るのもおすすめです。大人は平気だけど子どもは苦手、男性にだけ吠えるなど、犬によって差があるケースもあります。
いろいろな人がいるんだと認識してもらうことで、お散歩中に人に対して吠えることがなくなるでしょう。触られても吠えずにいられたらご褒美をあげるようにしてください。人に触られることが平気になれば、動物病院やトリミングサロンに行ったときにも落ち着いていられる子に育ちます。
いきなりたくさんの人に触られるのはストレスになるので、少しずつ練習していってくださいね。
身体に触られることに慣れさせよう
犬を飼うにあたっては、グルーミング(※)や歯磨きなどのお手入れが必要になります。ブラッシングは被毛を綺麗に保つためにも、ダニやノミがいないかのチェックとしても欠かせません。成犬になってからだと嫌がる子も多いので、これらのお手入れは物事を受け入れやすい社会化期に練習しておくと、あとあとスムーズにお手入れすることができます。
また、この時期に首輪やハーネス、犬用の靴や洋服にも慣れさせておくと、いざお散歩デビューというときに抵抗感がなくなるのでおすすめです。
※シャンプー、爪切り、耳掃除、足裏の被毛のカット、肛門腺絞りなど
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チワワが威嚇しやすい場面とは
チワワが威嚇するのは警戒心が強い性格も関係していますが、具体的にはどんな場面で威嚇することが多いのでしょうか?
お散歩中
お散歩をしている際、向こうからやってくる犬や歩いている人に手当たり次第に吠えていることはありませんか?これは先述した社会化が大きく関係しています。社会化が十分であれば、自分の住んでいる世界にはいろいろな生き物がいて、たくさんの音で溢れていることを知っているので、目に見えるものすべてに吠えるということはありません。しかし、子犬期の社会化が不足していると、周りのものが怖く感じてしまうので、手当たり次第に吠えてしまうのです。
愛犬と一緒にお散歩を楽しむためにも、少しずつ外の世界に慣れる訓練をしていきましょう。愛犬が吠えても飼い主さんは動じないことがポイントです。吠えるからといって人や他の犬が少ない時間帯にお散歩をしたり、お散歩はせず部屋で運動させるというようにしてしまうと、いつまで経っても外の世界に慣れることができません。
家の外に出ることは気分転換やストレス解消、脳の活性化などさまざまな効果があります。成犬の場合、子犬と比べると時間がかかってしまいますが、愛犬のペースでゆっくり経験を積ませてあげることが大切です。
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来客時
自宅で威嚇吠えをするのは、主にインターホンが鳴った時や来客時です。「自分の縄張りに知らないやつが来た!」と威嚇して吠えます。また、見ず知らずの人がやってきた不安感から、「これ以上、近づくな!」という意味で吠えたり唸ったりすることも。
些細なことにも反応して吠えるので、家の前を誰かが通ったり、車や自転車の音にも反応して吠えることがあります。
せっかく自宅にいるのに、インターホンが鳴ったり、誰かが通るだけで威嚇しなければいけないのは、心が休まらないですよね。そのため、インターホンが鳴っても怖くない、悪いことは起きないと教えてあげる必要があります。
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また、自宅の前を通る車や人に対しても吠える場合は、カーテンで外の景色を見えないようにしたり、別の部屋に移動するのも1つです。
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物をとられると思ったとき
愛犬に威嚇されたらショックなものですが、チワワは家族に対しても唸ったり吠えたりすることがあります。具体的にはおもちゃやフードボウルを片づけようと取り上げたときです。他にも、いきなり抱っこしようとしたり、寝ているところを触ろうとすると驚いて威嚇する場合があります。
おもちゃやフードボウルを離してほしいときは、取り上げるのでなく他のものと交換するところからはじめましょう。また、「ちょうだい」のコマンドをマスターしておくのもおすすめです。自分のおもちゃであれば許容できますが、ドッグランなどで他の子のおもちゃを気に入ってしまい離さないと相手を困らせてしまいます。お散歩中に拾い食いしそうになったときにも役に立つコマンドなので、トレーニングしておきましょう。
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チワワに威嚇行動がみられたときにやってはいけないこと
愛犬が威嚇しているとき、どうにかして落ち着かせてあげたいと思いますよね。しかし、その時の飼い主さんの行動がかえって刺激となってしまうこともあります。威嚇をしているということは、嫌なこと、怖いものがあるということです。そのため、吠えるだけでなく噛みついてしまうことも少なくありません。犬が威嚇しているときにやってはいけないことを知っておきましょう。
触る
「大丈夫だよ」という意味をこめて思わず触ってしまいそうになりますが、威嚇している犬は緊張状態のため、触ろうとすることで攻撃されると思い噛みついてくることも少なくありません。噛まれてしまうと怪我をする恐れもあるので、愛犬が威嚇しているときに触るのはやめましょう。
言うこと聞く
甘やかされて育った犬は、自分の思い通りにしようと飼い主さんに吠えたり唸ったりすることがあります。ここで飼い主さんが愛犬の要求通りに動いてしまうと、威嚇すれば自分の思い通りになると学習して次回も同じように行動するため、要求からくる威嚇には応えないようにしましょう。
叱る
チワワが威嚇するのは恐怖心からというケースが多いので、威嚇行動に対して叱ってしまうと、恐怖心から噛みついたりすることもあります。威嚇行動は好ましいものではありませんが、大きな声で叱ったり叩いてしまうと飼い主さんとの信頼関係を築くのが難しくなります。
また、チワワはとても小さいので、力を加減しているつもりでも、ちょっとの衝撃で怪我をしてしまうことも少なくありません。犬のしつけに「叩く」・「怒鳴る」は逆効果なので絶対にやめましょう。
チワワの特性を理解して関わろう
チワワは警戒心が強く臆病な性格をしているため子犬期の社会化はとても大切です。十分な社会化をすることで恐怖心が理由で威嚇することはなくなるでしょう。
しかし、犬が吠えるのは本能なので、吠えること自体が悪いわけではありません。大切なのは、吠え続けないようにすることです。
また、犬にももちろん個体差があり、1匹で過ごすことが好きな子もいれば、周りの子たちとたくさん遊びたいという子もいます。社会化の目的は、他の犬との関わり方や犬同士のマナーを学ぶことなので、他の犬と関わらず静かに過ごすのが好きな子に社会化が済んだあとも無理に他の犬と交流させ続ける必要はありません。
チワワの特性をよく理解して、威嚇行動をしない子に育ててあげてくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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