子犬のトイレトレーニングについて|ケージから出すと失敗してしまうのはなぜ?理由としつけ方のポイント
犬のトイレトレーニングにはさまざまな悩みがつきものです。その中の1つに「ケージの外に出すとトイレを失敗してしまう」というのがあります。ケージの中ではきちんとできるのになぜだろうと悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか?本記事では、ケージから出すと子犬がトイレを失敗してしまう理由や予防方法、しつけのポイントについてご紹介します。
ケージの外で粗相をしてしまうのはなぜ?
トイレトレーニングは、犬を迎えた飼い主さんが必ず行うしつけの1つです。ブリーダーさんからお迎えする場合、ある程度のしつけを済ませておいてくれることもありますが、環境が変わることでうまく出来なくなってしまう子も少なくありません。そのため、1から教えてあげるつもりでしつけることが大切です。
しかし、せっかくケージの中ではトイレが成功するようになったのに、外に出した途端、粗相をするようになってしまったという経験はありませんか?それには理由があるのです。1つずつ見ていきましょう。
トイレまで間に合わない
ケージの中であればトイレまでの距離が遠くないので間に合わないということはほとんどありません。しかし、広い部屋に出してしまうと、尿意を感じてトイレに戻るまでに間に合わず排泄してしまうというケースは少なくありません。
子犬は排泄のコントロールがまだ上手にできないので、トイレの場所は分かっているけれど、たどりつくまで我慢できず排泄してしまうのです。
トイレシートと似た感触の場所がある
犬はトイレシートの感触を足の裏で覚えているため、似たような感触がするふかふかの場所をトイレだと勘違いしてしまうことがあります。
カーペットや毛布など柔らかい感触がする場所で排泄するという場合、トイレシートと間違えているかもしれません。
遊びに夢中になって排泄してしまう
子犬は排泄の間隔が短いため、ケージの外に出て夢中になって遊んでいると排泄が間に合わず粗相してしまうことがあります。
また、ケージの外に出て遊べることが嬉しくて興奮のあまり漏らしてしまうケースもあります。
「トイレ」を認識していない
今まではケージ内の限られたスペースに寝床とトイレしかなかったため、「寝床ではない場所で排泄していた」だけであって、子犬が「トイレ」だと認識していなかった可能性もあります。
ケージの外に出たことで寝床ではない場所が広くなり、自分の好きな場所で排泄しているのかもしれません。
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子犬の粗相、対処方法はある?
「トイレトレーニングをしてきちんと覚えられたと思ったのに、ケージの外に出したら失敗してしまった」となると悲しくなりますよね。でも大丈夫。少し工夫すればケージの外にいてもちゃんとトイレシートの上で排泄できるようになります。
行動範囲は徐々に広げよう
ケージの外に出す際にいきなり部屋全体を歩けるようにしてしまうと、行動範囲が広くなりすぎてトイレに間に合わず失敗してしまう可能性が高いです。そのため、ケージの外をさらにぐるっとサークルで囲むようにして空間を仕切ってみてください。
トイレシートからはみ出してしまっているのであれば、大きめのタイプを用意したり、何枚も敷き詰めるようにして失敗する経験を減らします。成犬になるにつれ排泄の間隔はあいてくるので、少しずつ行動できる範囲を広げてあげましょう。
また、空間を仕切ることで移動できる範囲が広くなりすぎず、「寝床」と「トイレ」と「それ以外のスペース」という概念が生まれます。ケージから出してからがトイレトレーニングの本番だと思うようにして、改めてトイレの場所を教えてあげましょう。
はじめのうちは飼い主さんが誘導しよう
行動できる範囲が広がったことでトイレシートを見失っている可能性もあります。はじめのうちは排泄のサインが見られるたびに飼い主さんが誘導してあげるとよいでしょう。
ケージ内にいるときに排泄していた場所をトイレシートだと認識していない場合、排泄のサインが見受けられたらトイレシートまで連れて行ってあげることを繰り返し、「ここがトイレ」と教えてあげる必要があります。
ふかふかな感触のものはどけておこう
ケージの外にカーペットや毛布などがある場合は、子犬の行動範囲から除けると粗相してしまうことが減るかもしれません。トイレシートに似ている感触のものは子犬が上を歩けないように工夫するか、あらかじめ移動しておくのがおすすめです。
時間を決めて遊ばせよう
排泄させてから外に出しているという飼い主さんも多いかもしれませんが、子犬のうちは排泄の間隔が短いので、ご褒美で外に出してあげると夢中になって遊んでしまい、次の排泄までにトイレに戻れなくなってしまうことがあります。ご飯の後や運動した後などは特に排泄しやすいタイミングになるので、15分経ったら1度ケージに戻すなど時間を決めて遊ばせるようにしましょう。
ストレスや不安感が原因かも
室内のさまざまな場所で排泄する場合は、マーキング行動をしているかもしれません。排泄は1回でまとまった量が出ますが、極わずかな量であちこちに排泄しているという場合にはマーキングからくるものを疑ってください。通常、マーキングは縄張り意識や異性へのアピールなどの意味がありますが、室内でマーキングするという場合、ストレスや不安感が原因となっている可能性があります。愛犬がストレスを感じていないか、生活環境を見直したり、体調をよく観察するようにしましょう。
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わざと失敗している可能性も?
ケージ内ではきちんと出来ていたのに、外に出した途端うまく出来なくなったという場合、わざと失敗しているケースも考えられます。
子犬がトイレを失敗した際に声を出して反応してしまったことはありませんか?飼い主さんとしては落胆や叱っているつもりだとしても、子犬は構ってもらえたと勘違いしている可能性があります。「トイレをすると飼い主さんに注目してもらえる!」と思ってしまうと、適切な場所ではなくいろいろな場所で排泄するようになってしまうため注意しなければいけません。
子犬がトイレシート以外の場所で排泄した場合には反応せずにもくもくと片づけるようにしましょう。トイレトレーニングにおいては、叱ることで排泄自体が悪いことだと認識し、ますますトレーニングが進まなかったり、排泄自体を我慢して膀胱炎などの病気を引き起こしてしまったり、食糞行動をとることもあります。
トイレを失敗してしまったら何も反応せず、淡々と片づけてニオイが残らないようにすることが大切です。
トイレトレーニングは成功体験を積み重ねることがカギ!
犬のトイレトレーニングは成犬になってからでも可能ですが、なるべく早い段階で教えてあげるのが飼い主さんのためにも犬のためにもなります。トイレトレーニングをするにあたっては、「愛犬のトイレのサインを見流さない」、「成功体験を積み重ねる」、「決して叱らない」ことを意識して行いましょう。
子犬は排泄の回数が多いです。排泄後でも、またすぐに排泄することも珍しくありません。特にごはんの後や遊んだ後は排泄をしやすいので、タイミングを見計らってトイレに誘導することで、成功体験を積み重ねてあげてください。
失敗を防ぐことが成功への近道になります。子犬の場合、1ヶ月ほどで覚えると言われているので、根気よくトレーニングを続けましょう。もしも、トイレシートの上で排泄できなくても叱らないであげてくださいね。飼い主さんが子犬の排泄のサインを見逃さなければ、基本的にトイレは成功するはずです。上手にできたら褒めてあげるのを忘れずに!
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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