大前提として犬は吠える生き物なので、絶対吠えない犬というのは存在しませんが、犬種のルーツや性格などにより吠えやすい犬、吠えにくい犬はいます。ここではよく吠える犬とあまり吠えない犬の特徴をそれぞれ見ていきましょう。

狩猟犬や番犬、牧羊犬として活躍していた犬たちは吠えることが仕事であったため、吠えやすい傾向にあります。そのため、たとえ小型犬であっても大きな鳴き声の犬種も少なくありません。

例えば、ミニチュアダックスフンドやジャックラッセルテリアなどは見た目よりも力強い声で鳴きます。筆者の自宅の近所にはダックスちゃんが住んでいますが、室内飼いで家が離れているにも関わらずワンワンと鳴く声がはっきりと聞こえてくるので、初めて聞いた時にはその声量に驚いてしまいました。

また、チワワやポメラニアン、ビーグルも体は小さいですが、かなりの音量で吠えます。特にチワワとポメラニアンは甲高くキャンキャンといった鳴き声なので、飼い主さんでもノイローゼになってしまうこともあるようです。

ビーグルは遠くまでよく通る吠え声をしており、狩りの際には仲間と鳴き交わしながら獲物の位置を主人に伝えていたため、「シンギング・ビーグル」、「森の声楽家」、「森の鈴」、「森のトランぺッター」などさまざまな愛称があるんだとか。愛犬家たちの間では美しいバリトンとも表現されているそうです。そのように言われると、どんな鳴き声なのか少し気になってしまいますね。

性格面でいえば、警戒心が強い、神経質、縄張り意識が強い、臆病といった性格をしている犬は吠えやすいです。

人間の伴侶として作出された愛玩犬は、大人しく穏やかな性格をしている傾向にあるので吠えにくいと言われています。具体的にはキャバリアやビションフリーゼなどの犬種です。

短頭種は温厚な性格の犬種が多いことに加え、マズルが短いという身体構造上、大きな声が出にくく、無駄吠えしにくいとされています。もちろん吠えることもありますが、甲高い声ではなく、落ち着いた低い声で鳴くようです。ただし、短頭種はフレンチブルドッグやパグ、ペキニーズなどのぺちゃ鼻の犬種だけでなく、チワワやポメラニアンもマズルが短いことから短頭種に分類されることがあり、すべての短頭種が吠えにくいというわけではありません。

性格面では、穏やかで人懐っこく警戒心が薄い子は吠えにくいです。

パグは社交的で陽気な性格をしています。マイペースで頑固な一面もありますが、飼い主さんに対して愛情深く、初心者でも飼いやすいと言われているほど優しい性格です。他の犬や人への攻撃性も低く、無駄吠えも少ないため、「鳴き声がうるさすぎる！」というケースは少ないでしょう。

性格的によく吠える犬種というわけではありませんが、もちろん中には通常よりも吠えるパグもいます。また、甘やかしてしまうと要求吠えをしたり、社会化不足により警戒心が強くなって吠えるケースも0ではありません。

ただし、先述した通り短頭種であるパグは吠え声が響きにくいため、近所迷惑になるほどの音量で鳴くことはほぼないと考えられます。そのため、集合住宅でも飼いやすいと言われることが多いのです。

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パグは神経質ではないため吠えにくく、吠えたとしてもあまり大きな声量ではありませんが、集合住宅に住んでいる場合はあまりうるさくないとは言われても近隣へ迷惑がかかっていないか気になりますよね。パグの吠え声対策としてできることはどんなものがあるのでしょうか？

犬は興奮すると吠えることがあります。パグは温厚な一方で興奮しやすい一面もあるため、興奮しそうな様子が見られたら「待て」や「お座り」などのコマンドで落ち着かせるようにしましょう。短頭種であるパグはあまりに興奮してしまうと「ガーガー」、「ブーブー」といった苦しそうな呼吸をしたり、重篤な場合には失神することもあるので、興奮させないように飼い主さんがコントロールすることが大切です。

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飼い主さん以外にもフレンドリーで、活発な性格の子の場合には自分から遊びに誘いに行く様子も見られるパグですが、子犬期の社会化が不足すると警戒心が強くなってしまったり、必要以上に恐怖心を抱いて吠えやすい子になってしまうことがあります。

明るくのんびりとした性格はパグの魅力の1つでもあるので、本来の良さを伸ばせるように社会化期にはさまざまな経験をさせてあげてください。

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パグはその穏やかな性格や短頭種という身体構造上吠えにくいとされる犬種です。ただし、パグも犬なので吠えることももちろんあります。犬は言葉を話せない代わりに吠えたり、耳やしっぽを動かしたりして自分の気持ちを伝えようとしているので、どうして吠えているのかを理解して対応することが重要です。

「おやつが欲しい！」、「遊んで！」といった要求吠えや、よその犬や人に対する警戒心・恐怖心からくる吠えは一度癖がついてしまうとなかなか直すのは根気がいるため、必要以上に甘やかさず、社会化をしっかり行うことも意識しましょう。

また、パグは甘えん坊とも言われているので、寂しさから鳴くこともあるようです。できるだけ長時間の留守番は避け、適切な距離感でたくさんスキンシップをとってあげてくださいね。

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