マルチーズは飼い主に従順で物覚えがよいため、しつけはしやすいほうだと言われています。マルチーズのしつけを上手に行うために、以下のコツを押さえておきましょう。 

 マルチーズに限りませんが、犬のしつけは褒めることに重点をおきましょう。飼い主の指示したことができたときに大袈裟なくらいに褒めてあげると、犬は「飼い主の言うことを聞けば楽しいことがある」と認識し、教えたしつけをできるようになるからです。

「なんでできないの！」「何度言ったらわかるの！」など、叱りながらしつけをするのはNGです。恐怖心を与えるだけでなく、築いた信頼関係も崩れかねません。 犬は人間と違い、「叱られたことを克服して覚えよう」という思考は持ち合わせていません。「褒められることで伸びる性格」だということを忘れずに、しつけをすることを意識してみてくださいね。

 マルチーズは寂しがり屋で甘えん坊な性格です。かわいい姿で甘えられると、やってはいけないことをしてもついつい許してしまいがちですが、甘やかしすぎると「飼い主よりも自分のほうが偉い」と認識し、わがままな性格になってしまいます。

そのため、やってはいけないことをしたら必ずその場でやめさせ、言うことを聞けたら褒めるようにしましょう。主従関係を明確にし、メリハリをつけてしつけをすることが重要です。

 ここでは、マルチーズのしつけの悩み別における解決方法を解説します。 

 マルチーズを家族に迎えたら、その日のうちから行う必要があるのがトイレのしつけです。とはいえ、なかなかトイレを覚えられず粗相をしてしまうこともあります。

トイレを失敗してしまう理由としては、トイレの場所をしっかりと覚えられていないことなどが挙げられます。

トイレの場所を認識するまでは、排泄のタイミングを見計らってトイレに連れて行くようにしましょう。

犬は食後や水を飲んだ後、寝起きや遊んで体を動かした後などにトイレに行きたくなる傾向にあるので、そのタイミングを見てトイレに誘導しましょう。 排泄のたびにトイレに連れて行くことで「ココが排泄をしてよい場所だ」ということを覚えていきます。

なお、最初のうちはトイレシートを敷き詰めてトイレの場所を広めに設けてください。そして、トイレの場所を覚えてきたら、徐々にトイレの面積を狭めていき、最終的にトイレトレーへと移行していきましょう。

 マルチーズは子犬の頃、よく甘噛みをしてくることがあります。甘噛みをする理由としては、飼い主の気を引くため、乳歯から永久歯の生え替わりによる歯茎の痒みを解消したい、単純に噛むという行為が楽しい、などが挙げられます。

マルチーズの甘噛み対策としては、まず噛んで遊べるおもちゃを用意してあげましょう。噛んで楽しめるおもちゃがあれば、噛みたい欲求や遊びたい欲求が発散できるほか、歯茎のムズムズも緩和できます。

もし甘噛みをしてきたときは愛犬を腕から離して、何も言わずその場からいったん立ち去り、愛犬が落ち着いたら戻るようにしてください。甘噛みをしてくるたびにこれを繰り返すと、「甘噛みをすると無視されていいことがない」と学習し、次第にやらなくなっていきます。

 しつけが思うようにできないと悩んだときは、グッズを活用すると上手くいくこともあります。甘噛みやトイレのしつけに役立つ、おすすめの便利グッズをご紹介します。 

 トイレのしつけが上手くできず困ったときは、トイレのしつけスプレーを試してみてください。 トイレシートに吹きかけ、含まれているアンモニアの臭いによりトイレの存在を認識させ、トイレへと誘導します。 アンモニアといっても、人間が嗅いでも分からない程度の量しか含まれていないので、部屋中が臭くなるようなことはありません。 

 こちらは、ぬいぐるみ型やロープ型のおもちゃが6個セットになった、犬用の噛むおもちゃです。

ロープ型のおもちゃは、引っ張りっこをして一緒に遊んであげることで、噛む欲求を満たしてあげられます。また、ロープをガシガシ噛むことで歯垢が取れるので、デンタルケアにもなります。

また、それぞれ形状が異なるぬいぐるみ型のおもちゃをカミカミさせてあげることで、歯の生え変わりによる口の中のムズムズも緩和されるでしょう。

天然コットン100%の安心安全素材で作られているのも嬉しいポイントです。

 マルチーズは、飼い主が教えたことを前向きに取り組んでいける犬種と言えます。指示通りにできたときは、大袈裟なぐらいに褒めてあげましょう。 また、マルチーズのしつけを成功させるには、一貫した態度で行うことが大切です。やってはいけないことをしてもやめさせずに甘やかしてしまうと、わがままに振る舞うようになってしまいます。便利グッズなども活用しながら上手にしつけをして、ぜひともマルチーズと楽しい生活を送ってくださいね。