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聴導犬の訓練とは?必要な能力や向いている性格、なり方などを解説

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聴導犬(ちょうどうけん)とは音が聞こえない人や、音が聞こえづらい人に音を知らせて生活をサポートする犬のことです。聴覚障害者と共に生活し重要な役割を担うことから、一定の基準をクリアした犬だけが聴導犬として活躍しています。今回は聴導犬の理解を深めるために、聴導犬が受けている訓練や適性とされる性格などについて解説します。

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目次

  1. 一般家庭の犬は聴導犬になれない?
  2. 友好的で適応能力が高い性格は聴導犬向き
  3. 聴導犬になるには基本訓練や認定試験合格が必須
  4. 耳の不自由な人と聴導犬を街で見かけたら?

一般家庭の犬は聴導犬になれない?

犬
Foot Slogger

 聴導犬は、まず候補犬の中から聴導犬に向いている性格の犬を選び、それから訓練をしていき、認定試験に合格した犬だけが聴導犬になれます。

聴導犬の候補犬は、一般家庭で飼っている犬から選ばれることはほとんどありません。動物福祉の観点から、動物愛護センターや動物保護団体に収容されている犬をはじめ、聴導犬に向く犬として自家繁殖した犬、ユーザーである聴覚障害者自身がすでに飼っている犬などの中から適性を評価して選びます。

友好的で適応能力が高い性格は聴導犬向き

犬と人
Yaroslav Shuraev Pexels

 聴導犬に向いているのは、以下のような性格を持つコとなります。

  1. どんな人とも友好的に接することができる
  2. 初めての出来事に対して、物怖じしたり興奮したりしない
  3. 環境へ順応する能力が高い

1.どんな人とも友好的に接することができる

 ユーザーと生活を共にする聴導犬は、人が苦手な性格では当然ながら務まりません。また、ユーザーと交流関係のある人や公共機関の人など、さまざまな人と接する場面も多々あるため、友好的な性格の犬が向いています。 

2.初めての出来事に対して、物怖じしたり興奮したりしない

 加えて、初めての出来事や環境に左右されてしまう性格だと仕事に集中できず、ユーザーに知らせなければならない音を察知することはできません。 

3.環境へ順応する能力が高い

 必要な音を伝えられないと、ユーザーを危険にさらすこともあり得るため、どんな環境にも順応し、平常心を保って行動ができる性格の犬が求められます。 

聴導犬になるには基本訓練や認定試験合格が必須

犬
derek4ukip

 聴導犬の候補犬として選ばれた犬は、以下のように段階的に訓練をしていきます。 

基本訓練からスタート

 まず「座れ」「待て」「伏せ」などの基本訓練や歩行訓練、スーパーマーケットなどの公共の場や、バスや電車などの交通機関に慣らす社会化訓練、そしてそれらの場所で的確にサポートが行えるための訓練をしていきます。 

必要な音を覚えて音源に誘導する訓練をする

 聴導犬のユーザーが必要とする音を覚える訓練もしていきます。覚える音の1例としては、インターフォンや目覚まし時計の音、タイマー音やメールの着信音、自転車のベルや非常ベルの警報音などです。

これらの他にもさまざまな音を覚え、その音源に誘導できるように訓練します。基礎訓練からこの聴導動作訓練までは約1年行います。

合同訓練をして認定試験を受ける

 聴導動作訓練まで終わったらユーザーと対面し、ユーザーの自宅で実際の生活環境に合わせて、ユーザーとのコミュニケーションの取り方や音を知らせる訓練などをしていきます。 合同訓練終了後、厚生労働大臣指定法人で認定試験を受け、合格したら聴導犬として認定されます。

しかし、認定後も聴導犬の育成団体により訓練は継続されます。ユーザーが何らかの理由により生活環境が変わった際に、必要となる音も変わることが考えられるため、そのような状況になっても音を伝えられるようにしておく必要があるからです。

なお、聴導犬として活動する期間は2歳~10歳まで、人間の年齢に換算すると60歳ぐらいまでです。

耳の不自由な人と聴導犬を街で見かけたら?

犬
【PUPU】lkujoyce

 耳の不自由な人をサポートしている聴導犬は、集中力を保って仕事をしているので、街で聴導犬を見かけたら、むやみに触ったり見つめたりせず、温かく見守ってあげるようにしましょうね。 

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komugi

この記事のライター

komugi

都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!

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