ギネス記録の常連!美しく大きいグレートデンの生い立ちや特徴、性格など紹介します
数多くある犬の種類の中で、最も体高の高い犬としてギネス記録を持つグレートデン。平均的な体高の高さではアイリッシュウルフハウンドが世界一と言われていますが、1頭毎に表彰を行なうギネス記録では、グレートデンは毎回常連として世界でその名を知らしめています。日本にも愛好者はたくさんいますが、飼育数はあまり多くないため、実物にお目にかかれる機会はなかなかないかもしれません。今回は大きくて美しいグレートデンの犬種の成り立ち・歴史・特徴・性格などをご紹介します。
グレートデンの歴史
グレートデンはドイツの上流階級の人々から愛され、その美しく大きな姿から、神話に登場する最上級の神である太陽神アポロンを意味して「犬の中のアポロ」と呼ばれていました。
ドイツ原産・別名はドイツっぽい
グレートデンはドイツ原産の犬であり、ドイツでの正式名称は「ドイチェン・ドッゲ」となっています。グレートデンのルーツは17世紀頃にさかのぼり、元々ドイツの土着犬がマスティフと交配し産まれたのがグレートデンであるとされています。
イノシシやオオカミと戦う勇敢な犬たち
このグレートデンとされる大型犬種は、猟犬や軍用犬など様々な使役犬として人の役に立ち、その大きさを活かしてイノシシや害獣相手でも勇敢に戦っていました。
1880年にはグレートデンとしてのスタンダードが正式に定められ、1891年にはさらに詳細で具体的な内容が登録されました。グレートデンの大きさと美しさに魅了される人は多く、特にアメリカでは住宅環境が適していたこともありドイツでの飼育数に追い付く程の勢いで飼育数が増えていきました。
日本での歴史は定かではない
グレートデンが日本に入ってきたのは明治時代であるとの説があり、土佐犬の改良にグレートデンが一役買っていたという話もありますが、真意は定かではありません。
外見的特徴や大きさ、体重
それでは、ギネス記録の常連として名を連ねるグレートデンの外見的特徴・大きさなどの特徴をご紹介します。
グレートデンの体型・体重・体質
グレートデンは最も体高が高い犬がいたという記録を持つだけあって、当然大型犬に属します。個体差があるため、他犬種と順位が入れ替わることもありますが、ランキングでは毎回上位に君臨しています。
体高:70~80㎝程度
体重:45~55㎏程度
グレートデンの体高と体長は、ほぼ同じ長さであることが理想の体型とされています。頭部はやや大きめと感じる大きさで、咬み合わせは上顎がやや前に付き出した「シザーズバイト」となっています。
耳は本来垂れ耳ですが、使役犬の頃の名残か断耳をする傾向が強いです。最近では動物愛護の観点に加え、美しく断耳をすることのできる技術者が減ってきていることで垂れ耳のままにしている犬も増えてきています。
グレートデンでは大きな体に価値があり、バランスが取れてさえすれば大きければ大きいほど良いとしている国もあります。
グレートデンの毛色・被毛タイプ・抜け毛
グレートデンの毛色として認められているものは、下記の通りです。
- ブラック
- ブルー
- フォーン(金色がかった色)
- ブリンドル(主とする地色に他の色の差し毛がまんべんなく混じったもの)
- ハールクイン(全身がホワイトで不規則に黒い斑がある柄)
認定色以外のカラーが産まれることがありますが、その場合にはその個体を繁殖に利用することは禁止されています。被毛は短毛で抜け毛もあまりありませんので、手入れはそれほど大変ではありません。
寿命とかかりやすい病気
グレートデンの平均寿命は、およそ7歳程度です。
大型犬は小型犬と比較すると寿命は数年短いことが多いのですが、グレートデンは大型犬のなかでも特に平均寿命が短めです。飼育環境が向上した現在でも、10歳まで生きる個体はなかなかいません。
かかりやすい病気としては、大型犬に多い胃捻転には特に注意が必要です。発症すると最悪の場合には数時間で命を落としてしまう恐れもありますので、一回にたくさん食べさせないことや、食後はゆっくりさせることなどの対応を徹底させることが大切です。
性格
グレートデンの性格を表す時には、「優しい巨人」という言葉がよく用いられます。
服従心が強く、挑発には乗らない辛抱強さも持つ
使役犬として立派に仕事をこなす能力がありますので、主人に対しては服従心が大変強く、小さなお子さんのやんちゃな対応にも辛抱強く対応することができます。 そのため、小さなお子さんのいる家庭でも安心して飼育することが可能です。
温和で友好的な性格
グレートデンは常に穏やかで、優しい性格をしている個体が多いです。 家族以外の人や他の犬にも友好的に接することができるだけでなく、自分の大きさをわきまえているのか控えめな態度で接してくれます。
基本的な育て方
世界一大きな身体を持つ、グレートデンはどのように育てるべきなのでしょうか?基本的な育て方について、しつけ・環境・ケアなどの観点からご紹介します。
運動|成犬になったら様子を見ながら
グレートデンの運動は、1歳を迎えるまではあまり激しく運動をさせてしまうと関節を痛める恐れがありますので注意をするようにしてください。
散歩は、1歳までは1回に付き1時間程度のものを1日に2回、1歳以降になったら1回の散歩を2時間程度まで伸ばし同じく1日に2回は行くようにしましょう。 散歩中は途中で小走りを挟んだり、時にはドッグランなどで思い切り走らせてあげたりするのがおすすめです。
ケア|汚れは固く絞ったタオルで拭き取る
グレートデンのケアは、特に神経質になるようなものはあまりありません。 ブラッシングもそれほどこまめに行う必要はありませんが、汚れている様子でしたら固く絞ったタオルなどで拭いてあげてください。特に顔周りはよだれなどで汚れが付きやすいので、食後などに拭く習慣を付けるのがおすすめです。
しつけ|力強い犬種ゆえにしっかりと
グレートデンでは大変賢い犬種ですので、しつけに関してそれほど苦労をすることはありません。ただし、幼犬のうちにトレーニングを徹底して、成犬になる前にコントロールを完璧にしておくことが重要です。
穏やかで優しい気質のグレートデンですが、その大きな体は人間の力ではどうにもできないことがあり、そのつもりがなかったとしても人様を危険な目に合わせてしまうかもしれません。 万が一にもそのようなことがないように、指示にはきちんと従えるように教えておきましょう。
環境|室内に広めのスペースを
グレートデンの飼育環境は家族のそばであることが理想ですので、室内に十分なスペースを用意してあげるようにしてください。体は大きいですが人が大好きで甘えん坊な面がありますので、屋外での飼育にはあまり向いていません。
グレートデンと過ごす幸せな時間
グレートデンは賢く優しい性格をしていますので、犬を育てた経験のある方であれば飼育をすること自体はあまり難しくありません。ただし、日々の食事代に関しては、犬を飼うというよりも成人の家族が1人増えると考える方がいいかもしれません。また、医療費に関しても犬は体が大きくなるごとに医療費も高くなっていきますので、治療内容によってはかなりの金額がかかることがあります。身体が大きいため、万が一のときに備えてしっかりとしつけを行なう必要もありますが、一緒に暮らしてみるときっと美しくて大きいグレートデンの虜になってしまうはず。犬を迎える上では計画的に検討を進めてくださいね。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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