ゴールデンドゥードルの平均寿命はどのくらい?病気のリスクや健康管理の仕方を知ろう!
ゴールデンレトリバーとプードルを親犬に持つ「ゴールデンドゥードル」は、健康な純血種の親犬から生まれた場合、比較的長生きであるとされています。ゴールデンドゥードルのようなミックス犬には「ハイブリッド活力」と呼ばれるものがあり、純血種の親犬よりも長生きすることが期待できるようです。愛らしく元気いっぱいが魅力のゴールデンドゥードルに、1日でも長く健康的に暮らしてもらうためにはどうすれば良いのでしょうか?今回は、ゴールデンドゥードルの寿命からかかりやすい病気、健康管理の仕方をご紹介します。
目次
ゴールデンドゥードルの平均寿命について
ゴールデンドゥードルの平均寿命は10〜15歳と言われています。寿命がはっきりとわからないのは、まだ新しい犬種であるためデータが少ないこと、そして個体差が大きいことに起因しています。
さらに、ゴールデンドゥードルには3タイプのサイズがあり、それぞれ親犬のプードルのサイズが異なることから平均寿命がわかりにくいということもあります。この記事では、日本で一般的なスタンダードタイプのゴールデンドゥードルについてご紹介していきます。
ハイブリッド活力とは?
ゴールデンドゥードルに限らずミックス犬には、「ハイブリッド活力」と呼ばれている生命力の強さがあるとされています。これは、異なる遺伝子を持って生まれることで、遺伝疾患へのリスクが減り、より健康状態が強化されるという研究結果によるものです。
ゴールデンドゥードルにもこのハイブリッド活力があり、親犬より長生きをする可能性があると言われていますが、現在日本で確認されている最高齢のゴールデンドゥードルは12歳であることから、まだまだ未知の領域とも言えます。
ゴールデンドゥードルの適正体重について
ゴールデンドゥードルには、ゴールデンレトリバーとスタンダードプードルをかけあわせたスタンダードサイズ、ミディアムプードルをかけあわせたスモールサイズそしてトイプードルとの掛け合わせで生まれるミニチュアサイズの3タイプのサイズがあります。
タイプ別標準体重
ラージスタンダードタイプは、体高50〜60cmで、体重は22〜40kgで、日本でも見かけることが多いタイプで、最初に誕生したゴールデンドゥードルはこのサイズでした。
この数年、より小さいサイズのゴールデンドゥードルが好まれる傾向にあり、ミニチュアプードルとゴールデンレトリバーの組み合わせから誕生する少し小さめのスモールスタンダードは、体高は43~50cm、体重は18~22.6kg、さらにトイプードルとゴールデンレトリバーの組み合わせから誕生するミニチュアゴールデンドゥードルは、体高が33~50.8cm、体重は6.8~15.8kgとなっています。
ゴールデンドゥードルのかかりやすい病気について
ゴールデンドゥードルは、親犬であるゴールデンレトリバーやプードルよりも健康的な傾向にあるとされていますが、どちらの犬種も数種類の遺伝疾患を抱えている犬種であるため、安易なブリーディングによっては遺伝疾患を発症することがあります。
外耳炎
ゴールデンドゥードルは、ゴールデンレトリバーの垂れ耳を受け継いで生まれてくるため、ゴールデンレトリバーがかかりやすい外耳炎を発症しやすい犬種です。
外耳炎は、日頃のケアで発症を抑えることができるため、こまめに耳の中をチェックし、常に清潔に保つことが大切です。
膝蓋骨の脱臼
通称パテラと呼ばれ、小型犬に多く見られる膝のお皿が滑車溝という溝からずれて不脱臼してしまう病気です。先天性の場合と後天性の場合があり、先天性の場合は膝関節の形成不全が原因とされています。また、滑りやすい床、高いところへの飛び乗り・飛び降りなどが原因で発症することが多いと報告されています。
特にミニチュアゴールデンドゥードルは、膝蓋骨の脱臼を発症することが多いトイプードルを親犬として持つため注意が必要です。
股関節・肘関節の異常
ゴールデンレトリバー、プードルどちらの犬種も抱えている遺伝疾患が、股関節形成不全や肘関節異形成症です。
特に、日本国内で多発しているのがゴールデンレトリバーの股関節形成不全です。股関節や肘関節の異常は、レントゲン検査によって判断ができます。以前は、アメリカの専門機関にレントゲン写真を送る必要がありましたが、2003年に特定非営利活動法人日本動物遺伝病ネットワーク(JAHD)が設立され、日本でも判定が可能になりました。
親犬の交配の前に、この判定を受けることが推奨されていますが、一部のブリーダーや繁殖業者はこの検査をしないため、股関節・肘関節の異常を発症するゴールデンドゥードルが多くいることも事実です。
進行性網膜萎縮症
進行性網膜萎縮症は、網膜が変性し萎縮してしまう病気で、これを発症すると徐々に視力が落ち最終的には失明してしまいます。現段階では、治療法が確立されていない遺伝性の疾患です。
プードル、ゴールデンレトリバーどちらも好発犬種として知られていますが、遺伝子検査によって発症の可能性を調べることができます。親犬の検査をしっかりと行っているブリーダーの元で生まれるゴールデンドゥードルであれば心配はありませんが、検査を行わずに繁殖を行っている場合は、病気を受け継ぐ可能性があります。
ゴールデンドゥードルの健康管理について
ゴールデンドゥードルは、思っている以上に活発な性質です。純血種に比べ健康で長生きとされていますが、十分な運動と適切な食事管理が必要です。
また、遺伝疾患などを発症する可能性もあるため、日頃からこまめにスキンシップを取り、わずかな体調の変化に気が付いてあげられるようにしましょう。特に、ゴールデンドゥードルの健康管理で最も大切な運動量と食事の管理についてご紹介します。
ゴールデンドゥードルには十分な運動量と散歩時間が必要
ゴールデンドゥードルは、狩猟犬である親犬の性質を受け継いでいることから、活発に遊びまわることが大好きです。毎日のお散歩では、朝夕最低でも1時間は連れて行くようにしましょう。この時、いつも同じコースではなく、自然が豊かなゴールデンドゥードルの五感を刺激できる環境に連れ出してあげることも、健康維持に役立ちます。
また、週に1〜2回程度は自由に思いっきり走り回れる環境を整えてあげましょう。飼い主と一緒に楽しめる、ボール遊びやフリスビー、アジリティなどもおすすめです。また、水遊びが大好きな犬種のため、プールや水辺へ連れて行ってあげることも忘れずに。
運動量を必要とするゴールデンドゥードルにとって、運動不足は大きなストレスとなります。人間と同じようにストレスは万病の元。股関節や肘関節に問題がない場合は、たっぷりと運動をさせてストレスをためないことが長生きの秘訣です。
食いしん坊のゴールデンドゥードルはしっかりとごはんの量を管理しよう
親犬であるプードル、ゴールデンレトリバーどちらの犬種も食べることが大好きですが、特にゴールデンレトリバーは太りやすい体質も持ち合わせています。そのため、ゴールデンドゥードルもごはんの量はしっかりと管理する必要があります。
ゴールデンドゥードルに限らず、犬にとって肥満はあらゆる病気の元となります。標準体重以上に太らせないためにも、ごはんの量は決められた分量を守り、間食はなるべく避けるようにしましょう。
ゴールデンドゥードルの目安となるごはんの量は、食事内容にもよりますが、ドッグフードの場合はパッケージに書かれている分量を目安にしましょう。ただし、消化吸収力や運動量によって必要な摂取カロリーは変わってきます。体重をこまめに計り、適正体重を超えないように加減することがポイントです。また、手作り食で健康管理をする場合は、1日に必要なカロリーを計算し十分なカロリーを与えるようにしましょう。カロリー計算は以下のサイトで計算できるので参照してください。
長生きなゴールデンドゥードルを健康に育てるために飼い主さんがしっかり健康管理を!
純血種に比べ比較的長生きであると言われているゴールデンドゥードルですが、新しい犬種のため正確な平均寿命ははっきりとわかっていません。ゴールデンドゥードルに限らず、犬は飼育環境や健康管理のしかたによって寿命が変化する場合があります。
もし、これからゴールデンドゥードルを迎えようと考えている場合には、適切な運動量を確保できるか、お留守番は少ないかなどゴールデンドゥードルの性格や特徴に飼育環境が適しているかをよく見極めることが必要です。1日でも長くゴールデンドゥードルと一緒に暮らしていくためにも、飼い主として最低限の知識を備えておいてくださいね。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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