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「ファシリティードッグ」ってどんなことをしている犬のこと?ファシリティドッグの仕事内容をご紹介

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皆さんは「ファシリティドッグ」の存在をご存知でしょうか。日本では歴史が浅いため、どんな役割を果たしているのかあまり知られていないのが現状ですが、「ファシリティドッグ」とは病院などの施設で活躍している犬たちのことを指します。今回は、ファシリティドッグの仕事内容やなるための条件、資質をご紹介します。

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目次

  1. ファシリティドッグについて
  2. ファシリティドッグの日本での活躍
  3. ファシリティドッグのハンドラーってどんな仕事?
  4. ファシリティドッグがいる病院が増えることに期待!

ファシリティドッグについて

犬
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 ファシリティドッグとは、病院などの施設で病気と戦う子どもたちに癒しや勇気を与えるために、専門的なトレーニングを積んだ犬のことです。日本では2010年に静岡県立こども病院で導入されたのが初めてで歴史が浅く、現在、導入している医療施設はほんのわずかです。

ファシリティドッグは入院中のこどもたちと触れ合い、ときには添い寝をしたりもして、入院生活を送るこどもに癒しを与えています。また、それだけでなく、辛い治療のときに寄り添ったり、手術の際に手術室の前まで付き添うなど、治療を怖がる子どもたちを勇気づけることもしています。

セラピードッグとの違い

 医療施設などで活躍し、癒しや元気を与える犬としてはセラピードッグもいますが、セラピードッグとファシリティドッグには、いくつかの違いがあります。

まず、セラピードッグは年に数回、各地の施設を訪問し、患者に寄り添って癒しを与える「動物介在活動」のみをします。一方、ファシリティドッグは1つの施設に常勤し、動物介在活動だけでなく、医療従事者が作成した専門的な治療プログラムに介在する「動物介在療法」もします。

ファシリティドッグは、高度に専門的なトレーニングを受けた、いわばプロフェッショナの犬です。対して、セラピードッグになるためには、認定試験を受けて資格取得が必要であるものの、家庭犬であることがほとんどです。 役目が同じように思えるファシリティドッグとセラピードッグですが、このような違いがあることを覚えておきましょう。

ファシリティドッグの日本での活躍

犬
Secom / UnB

 ここでは、ファシリティドッグの日本での活躍についてご紹介します。 

導入している病院

 現在、国内で活躍しているファシリティドッグは、わずか3頭です。(2020年3月時点)ファシリティドッグを導入している病院は、神奈川県立こども医療センター、静岡県立こども病院、東京都立小児総合医療センターのみです。 

ベイリーの活動年表

 ゴールデンレトリーバーの「ベイリー」は、日本初のファシリティドッグです。アメリカのハワイ州でトレーニングを受けたのち、2010年に静岡県立こども病院に着任し、ファシリティードッグとして活動をスタートしました。

その後、2012年に神奈川県立こども医療センターに移り、入院生活を送る子どもたちを励まし続けていきます。そして、2018年に高齢によりファシリティドッグとしての任務を終え、多くの方から惜しまれながら引退しました。 ベイリーが引退した現在は、後任の「アリー」が業務を引き継いで活動をしています。

ファシリティドッグのハンドラーってどんな仕事?

犬
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 ファシリティドッグのパートナーである「ハンドラー」の仕事は、患者さんやその家族との触れ合いはもちろんのこと、リハビリのサポートや鎮痛導入まで見守るなど、治療にも関与します。

また、ファシリティドッグと生活を共にしていくので、シャンプーなどの衛生管理や朝夕の散歩、排泄管理など、飼育管理全般をするのもハンドラーの仕事です。 そんなファシリティドッグのハンドラーになるためには、どのような条件や資質が求められるのでしょうか。

ハンドラーになる条件

 ハンドラーになるためには、以下の条件を満たす必要があります。 

  • 看護師資格を保有し、臨床経験が5年以上ある
  • 普通自動車免許を保有している
  • 健康で、犬の飼育管理をする体力が備わっている
  • 家族に未就学児がいない

求められる資質

 ハンドラーは、患者さんの主治医や医療スタッフと連携をしながら、働くことになるので協調性がある人が求められます。また、患者さんやその家族に寄り添ってサポートすることに喜びが感じられることや、困難な状況や問題に直面したときに、解決策を見出すことを惜しまずできる、といったことも求められる資質です。 

ファシリティドッグがいる病院が増えることに期待!

犬
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 現在、日本で活躍しているファシリティドッグは圧倒的に少なく、わずか3頭です。病気と戦う子どもたちに癒しや勇気を与えるファシリティドッグは、患者自身だけでなく、患者さんの家族にとっても心の励みになる存在です。今後ファシリティドッグがいる病院が増えることを期待したいところです。

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komugi

この記事のライター

komugi

都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!

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