ペット介護士ってどんな仕事?資格はいる?必要な知識や気になる給料事情についても解説
人間社会で何かと注目が集まる介護ですが、ペット業界でも需要が高まっているのがペット介護士(動物介護士)です。知名度はだんだん上がってきましたが、仕事内容をご存知でしょうか本記事では、ペット介護士の仕事内容や給料事情について紹介していきます。ペット介護士になるための資格や知識についても解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ペット介護士(動物介護士)ってどんな職業?
ペット看護師とは、高齢になり体が上手に動かせなくなった動物の生活サポートをしてあげる人のことを指します。
高齢による認知症や寝たきりなど、飼い主だけでは対処できない症状に対し、知識を駆使して適切な介護を行う職業です。
ペット介護士と動物介護士の違い
ペット介護士と似た職業として、動物介護士というものがあります。ペット介護士はペットショップやペットホテルで介護を専門とするのに対し、動物介護士は動物病院で動物の検査や獣医師のサポートといった医療業務に携わります。
また、動物看護師は2022年5月1日より国家資格となる職業ですので、必要とする知識はペット介護士に比べて多いといえるでしょう。
一方で、ペット介護士は必要な知識があれば誰でもなれるというのが魅力の職業でもあります。
ペット介護士に需要はある?
動物医療の技術が上がってきたことにより、ペットの寿命はどんどん伸びています。ペットの高齢化に伴って、ペット介護士の需要も高まってくるといえるでしょう。
また、ペットブームによって飼育数が増えたため、飼い主が長期の外出する際に利用するペットシッターの需要も高まってきました。
その際に介護を必要とするペットを担当できるなど、ペット介護士の活躍の場は増えていくと予想されます。
ペット介護士の給料は低い?
正社員として働くペット介護士の年収は約200万円といわれているため、決して高いとはいえないのが現状です。
しかし、アルバイトやパートとして募集している会社も多いため、自分の時間を大切にしつつ、好きな動物と接する仕事をしたい人にとっては人気の職業でもあります。
今後需要が高まれば、給料が全体的に底上げされることも期待できるでしょう。
ペット介護士の仕事内容って?
ペットの介護と聞くと、リハビリの補助や排泄の世話などが思い浮かぶのではないでしょうか。ここでは、一般的な介護以外の仕事内容について紹介していきます。
ペットの手入れ
高齢のペットは寝たきりや粗相をすることが多くなるため、汚れがたまりやすくなっています。そんなときに、適切なお手入れをするのもペット介護士の仕事です。
爪切りやシャンプーなど、その時々で必要だとされるお手入れを的確に判断し、ペットの体を清潔に保ってあげます。
ペットの健康管理
高齢のペットは、若いころに比べて運動量や食事量が変化します。そんなときに、年齢に合わせた運動や食事管理をしてあげるのがペット介護士の仕事です。
特に、食事の栄養管理はペットの健康状態に直結するため、ペットの健康を守る上でとても重要な役割だといえます。
飼い主へのアドバイス
高齢のペットを飼っている人をカウンセリングするのもペット介護士の仕事です。
介護に対する不安を抱えた飼い主に適切なアドバイスを与えることで、ペットの健康だけでなく、飼い主の心の健康もサポートしてあげられます。
ペット介護士として働くうえで必要な知識や経験
ペット介護士として働く上で必要な知識や経験について解説していきます。
ペットのしぐやや心理への理解
高齢のペットは動きが鈍くなる分、ささいな動作から要求を汲み取ってあげる必要があります。要求を汲み取れないと、犬がストレスを抱え、健康状態が悪化するという悪循環におちいってしまうからです。
ペットが問題行動を起こす際も、「なぜその行動をするのか?」という原因に目を向け、対処できる知識が必要になります。
高齢の動物が引き起こしやすい病気への理解
ペット介護士は病気への理解も必要になります。ペットの体調が悪化した場合に、獣医師に相談する・しないの判断や応急処置をしなければいけないからです。
わずかな体調の変化も見抜けるように、高齢のペットが引き起こしやすい病気の種類や、病気に伴って起こる症状やしぐさなどの知識を持っている必要があります。
実際に高齢のペットを飼ったことがある
仕事をする上で必須ではありませんが、自分自身でも高齢のペットを飼育した経験があると、同じ経験をしている飼い主さんの心理に寄り添えるようになります。
飼い主のカウンセリングをする上で、ペットと飼い主の両方の立場からアドバイスを考えられるようになるでしょう。
ペット介護士になるために必要な資格はある?
ペット介護士になるためには特別な資格を必要としません。しかし、いくつか民間資格が用意されており、それを取得することでペット介護士としての技術や知識を証明することができます。
ここでは、ペット介護士として働く上で取得しておくと便利な資格について紹介していきます。
ペット介護士
ペット介護士とは、通信講座を取り扱う「がくぶん」の資格講座を受講することで取得できる資格です。テキストやDVD教材を使い、ペットの健康管理について学ぶことができます。
受講期間の目安は2〜6ヶ月となっており、自分のペースに合わせて資格取得できるのも嬉しいポイントです。
参考サイト
ドッグヘルパー
ドッグヘルパーとは、ペット専門の通信資格講座「日本ケンネルカレッジ」が認定する資格です。テキストとDVDでペットの介護に特化した知識を学ぶことができます。
2〜5ヶ月の通信講座を終了することで「ドッグヘルパーライセンス」を取得できます。
参考サイト
老犬介護士
老犬介護士とは、ドッグヘルパー同様に日本ケンネルカレッジが認定している老犬介護に特化した資格です。教材はテキストやDVDの他に、聴診器や体温計なども付属しているため、実践さながらに講座を進めることができます。
老犬ホームが監修した講座であるため、将来即戦力として活躍したいと考えている方におすすめです。約5ヶ月の通信講座で取得可能です。
参考サイト
ペット介護士のやりがいとは?
ペット介護士の仕事は、専門職としての様々なやりがいを感じることができます。毎日動物として接する楽しさの他に、ペット介護士ならではのやりがいについて紹介していきます。
飼い主からの感謝
高齢のペットは、ペットホテルへの預かりやサロンでのトリミングを断られることも多く、飼い主は多くの悩みを抱えています。そんな飼い主の救いの場になることで、自然と感謝される存在になるでしょう。
自分の仕事に対して「ありがとう」という言葉をかけてもらえることが、なによりのやりがいに繋がります。
ペットに信頼してもらえる
ペットの気持ちを汲み取りながら介護を続けていると、どんどん懐いてくれるため、ペット介護士としてのやりがいを感じることができるでしょう。
ときには辛い場面にも向き合わなければいけませんが、一方でペットが元気になっていく姿を見ることができるのも、ペット介護士としての喜びのひとつです。
ペット介護士は社会に欠かせない存在に
ペットブームと医療技術の向上によって高齢化が懸念されるペット業界で、ペット介護士は欠かせない存在になりつつあります。
仕事に就く上で特別な資格は必要としませんが、民間資格を取得しておくことで技術や介護知識の証明となるため、評価が有利に働きます。
介護の専門知識はペットホテルやペットショップといった様々な職場で活用できるため、興味がある方は資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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