愛犬が寝てる時に白目をむいていた・・!熟睡している証拠ってほんと?注意点はある?
犬を飼ったことのない人からすれば、犬が白目になって寝ていたらちょっとびっくりしてしまいますが、長年犬と暮らしている飼い主さんたちの中ではあるあるの出来事の1つですよね。人間の場合、眠っているときは眼球が上転する(Bell現象)のでまぶたがしっかり閉じていないと白目が見えるのは正常ですが、犬の場合はどうして白目になってしまうのでしょうか。本記事では犬が寝ているときに白目をむいてしまう理由と注意が必要なケースについてご紹介するので、愛犬がよく白目で寝ているという飼い主さんはぜひ目を通してみてくださいね。
犬は眠りが浅い生き物
愛犬と暮らしている中で、「すぐに目を覚ましちゃうけどちゃんと寝れてるのかな?」と気になったことはありませんか?犬は1日の大半を睡眠時間に充てる生き物なので寝ている時間が長いですが、「さっきまでソファの上で寝ていたのにいつの間にか起きていた」というようなケースは日常茶飯事ですよね。このような眠りの浅さには犬の睡眠の質が関わっていますが、犬の睡眠サイクルはどうなっているのでしょうか?
「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の割合が人間と逆!
人間は夢を見ることが多い「レム睡眠(浅い眠り)」と大脳を休める「ノンレム睡眠(深い眠り)」を繰り返しながら朝を迎えますが、ほとんどの哺乳類は人間と同じような睡眠サイクルを持っているということが分かっており、犬もレム睡眠をノンレム睡眠を繰り返していると言われています。
しかし、大きな違いはそれらの割合です。人間の場合はレム睡眠が約25%、ノンレム睡眠が約75%であると言われている一方で、犬はレム睡眠が約80%、ノンレム睡眠が約20%という割合になっているため、眠りが浅い時間が多く、少しの物音でも目を覚ましやすいのです。
なぜレム睡眠の割合が多いの?
犬は浅い睡眠を繰り返しとることで身体と脳を休めますが、これはかつて野生で暮らしていた頃、外敵に襲われそうになってもすぐに反応するために浅い睡眠を繰り返していた名残だと言われています。
長時間寝る愛犬の様子を見て、「いくらなんでも寝すぎでは・・?」と心配になった経験のある飼い主さんは少なくないと思いますが、成犬でも1日に12~15時間ほど眠る必要があるのは、眠りが浅いことが関わっているんですね。
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犬が寝ているときに白目になるのはどうして?
愛犬が白目をむいて寝ている姿を目撃したことのある飼い主さんは多いのではないでしょうか。犬はもともと白目が目立たないので、白目が見えているとどこか悪いところがあるのではないかと気になってしまいますよね。一説には熟睡している証拠とも言われていますが、実際のところはどうなのか調べてみました。
力が抜けている
犬は浅い睡眠を繰り返している生き物ではありますが、最近では室内飼いがほとんどとなり、他の動物に襲われるといった危険も激減したので、昔と比べると犬もぐっすり眠れる機会が増えてきたのではないかと言われています。そのため、大好きな飼い主さんと安心できる環境で暮らす中で完全に安心しきってしまい、身体の力が抜け、まぶたが閉じ切らずに白目が見えてしまうことがあるようです。まぶただけでなく中には舌が出てしまう子もいます。
ふと見た時に白目になっていたらちょっぴりホラーで一瞬ぎょっとしてしまいますが、リラックスしているときに見られる姿のため、「熟睡できているんだな」と受け取ってよさそうですね。
ちなみに寝ているときに見られるこの「白目」ですが、実は眼球ではなく「瞬膜」と呼ばれる膜なのです。第三眼瞼とも言われます。犬や猫、うさぎなどの動物には目頭側に瞬膜があり、角膜の保護や涙を分泌して瞳に行き渡らせる役割を持っています。人間にはありません。(厳密には目頭のピンク色の部分(結膜半月ひだ)が瞬膜の痕跡だと言われています。)犬や猫が人間と比べて瞬きが少ないのはこの瞬膜の働きによるもののようです。
普段、瞬膜は目を開けた時には目頭側に収まっていますが、寝ているときや体調不良のときには目の表面を覆うために出てくるので、熟睡してまぶたの力が抜けているときに見えている白い部分はこの瞬膜ということになります。
チェリーアイやホルネル症候群などの病気のときにも瞬膜が見えることもあるので、目の様子がなんだかおかしいかも?と感じたらかかりつけ医に相談することをおすすめします。
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目がピクピク動いてるけど大丈夫?
白目をむいている(瞬膜が見えている)のはリラックス状態であることが分かりましたが、ピクピクと動いていることはありませんか?寝ているのに目が動いていたら少し心配になってしまいますが、問題はないのでしょうか?
レム睡眠中の眼球運動によるもの
寝ているときに目が動く現象は「急速眼球運動」と呼ばれるもので、寝ている間に自分の意思とは関係なく目が動いてしまう現象です。
レム睡眠時は身体は休んでいるものの脳は起きているため、脳の活動に伴って眼球運動が生じると言われていますが、他にもまぶたの内側を潤滑にしている、脳を緩ませるためなどさまざまな説があり、現在最も有力なのは「見ている夢を追うために瞳が動いている」という説(※)のようです。
上記の研究は人間の場合の話であるため、犬にも当てはまるのかについてはこれからの研究が待たれますが、愛犬の瞳がピクピクと動いていたら夢の中で見ている”何か”を追いかけているのかもしれませんね。
ちなみに夢を見る睡眠段階であるレム睡眠は、閉じた瞼の下で眼球が動くことがあることから、急速眼球運動「Rapid Eye Movement」の頭文字をとってレム睡眠と言われています。
※科学学術雑誌「Science」:「睡眠中に起こる認知プロセスが急速眼球運動によって明らかになる」
起こしたほうがいいの?
愛犬の眼球が動いていたら心配になってしまう飼い主さんも少なくないと思いますが、これはレム睡眠時に見られる現象のため、特段愛犬の様子に異変がない場合には見守っていてよいでしょう。
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犬の白目は熟睡しているサイン!
わたしたちも疲れているときやぐっすりと眠っているときには気が抜けて白目になっていたり口を開けて寝ることがありますよね。犬も同じで、熟睡して身体の力が抜けているときには寝ているのに目が半開きになっていたり口が開いていたりすることがあるようです。
そのため愛犬が白目になっていても基本的には心配する必要はありませんが、もしも呼吸の荒さや辛そうな表情などの違和感を覚えたら念のため獣医師に相談するのが安心です。
愛犬が寝ている姿にはその時の気持ちや体調が反映されると言われているので、日頃からチェックするようにしておきましょう。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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