被毛が短い代表犬種をご紹介!被毛が短い犬種の特徴や飼育時の注意点など
犬は被毛が長い犬種から短い犬種まで様々存在します。そのため「被毛の長さの違いって、飼育に何か影響があるの?」と疑問に思うこともあるのではないでしょうか?
本記事では、犬の被毛に関する基礎知識と、被毛が短いことによって起こる飼育時の影響について解説していきます。
被毛が短い犬種のイメージを掴めるように、代表的な犬種を3つ紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
犬の被毛が「短い」「長い」の基準とは?
実は犬の被毛の長さの分類には特に決められた規定がなく、見た目の印象から「短毛種」と「長毛種」に分けられます。目安としては、被毛の長さが2~3cm以下ならば短毛種で、それ以上ならば長毛種といった具合です。
さらに細かく分類するために、短毛種と長毛種の中間ぐらいの被毛の長さを持つ柴犬のような犬種を「中毛種」と呼ぶこともあります。
被毛の質の違いは原産国の影響
犬には、それぞれルーツとなる原産国があります。その原産国の環境に合わせて被毛が変化しているため、長さや毛質に違いが出てくるのです。
例えば、原産国がロシアである長毛種のサモエドは、ふさふさとした毛質で、寒さに強い性質を持っています。その他にも、撥水性に優れた毛質を持つ犬種や、被毛が少ない「ヘアレス」と呼ばれる犬種も存在します。
被毛の構造には2タイプある
犬の被毛の構造は主に2つのタイプに分けられます。
・シングルコート
・ダブルコート
シングルコートは、アンダーコート(下毛)を持たない被毛タイプです。抜け毛が少なく、寒さに弱いという特徴があります。犬種の例としては、マルチーズやプードルなどが挙げられます。
一方でダブルコートは、アンダーコートとオーバーコート(上毛)の二重構造になっている被毛タイプです。保温性に優れ、寒さに強い傾向にあります。犬種の例としては、ゴールデン・レトリーバーや柴犬などが挙げられます。
被毛が短い代表的な犬種3選
短毛種のイメージを掴みやすくするために、代表的な3つの犬種を紹介していきます。同じ短毛種でも、それぞれ個性的な特徴を持っているので、その違いも楽しんでみてください。
やんちゃで甘えん坊な小型犬「スムースコートチワワ」
スムースコートチワワの基本情報
・原産国:メキシコ
・体高:約13cm
・体重:オス1~2.8kg / メス1~2.5kg
・寿命:12~16歳
世界で最も小さい純犬種であり、日本で大人気のチワワ。一言でチワワと言っても、被毛が長いタイプと短いタイプがおり、被毛が短いタイプを「スムースコート・チワワ」と呼びます。
また、被毛の長さによって、被毛タイプも分かれます。被毛が長いチワワはダブルコート、被毛が短いチワワはシングルコートであることが多いです。
毛色のバリエーションが多く、オンリーワンの1匹と出会えます。「アップル・ヘッド」と呼ばれる丸く可愛らしい頭も人気の理由の1つです。やんちゃで勇敢な性格であることから、番犬にも向いています。
あたまが良くて人懐っこい中型犬「ビーグル」
ビーグルの基本情報
・原産国:イギリス
・体高:オス33~38cm / メス 30~35cm
・体重:オス8~9kg / メス6~7kg
・寿命:12~15歳
猟犬としてのルーツを持ち、嗅覚がとても優れていることから、空港では麻薬探知犬として活躍しているビーグル。
被毛タイプはダブルコートで、光沢感のある毛質が特徴です。穏やかな性格で、頭も良いことから、初心者の飼育にも向いています。
鳴き声が優しく、攻撃的になることも少ないので、小さい子供との相性も良いです。
海外で大人気の大型犬「ラブラドール・レトリバー」
ラブラドール・レトリバーの基本情報
・原産国:イギリス
・体高:オス56~57cm / メス54~56cm
・体重:オス27~34kgcm / メス25~32kg
・寿命:12~14歳
アメリカンケネルクラブから毎年発表される「最も人気の犬種ランキング」で、7年連続1位を達成しているラブラドール・レトリーバー。
被毛タイプはダブルコートで、寒い地域で猟犬をしていたルーツがあることから、水や寒さに強い犬種です。しっぽの形がカワウソのしっぽに似ていることが、特徴として挙げられます。
とても愛情深い性格で、飼い主の指示に合わせて行動することができます。頭が良く、運動能力も高いことから「万能犬」と呼ばれ、盲導犬や警察犬としても活躍しています。
飼いやすいって本当?被毛が短い犬の注意点
長毛種と比べたときに、短毛種の弱点となる部分を紹介します。個体差はありますが、短毛種を飼う際の注意点として、参考にしてみてください。
抜け毛が多い
短毛種は被毛の手入れの手間が少ないと思われがちですが、実はそんなことはありません。被毛が短いほど毛の生え変わりが早いからです。そのため、長毛種に比べて抜け毛が多くなる傾向にあります。また短毛で硬い毛の場合は、落ちている抜け毛がチクチクと刺さることも。
ブラッシングやシャンプーのしやすさは短毛種の方が優れていますが、手入れが必要ないということはないので、注意が必要です。
紫外線に弱い
紫外線が直接皮膚に当たることから、長毛種に比べて皮膚病を引き起こすリスクが高いといえます。散歩の際は、日差しの強い時間帯を避けるといった対策をしてあげることが大切です。
しかし、万が一皮膚病になってしまっても、見た目での早期発見がしやすいという利点もあります。
被毛の長さはそれぞれの個性
犬の被毛は、犬種ごとに構造や性質の違いによってタイプ分けされています。そのことから、被毛は犬の個性を表す大切な部分だということが理解できたのではないでしょうか。
「飼育しやすそう」という理由で短毛種を選ぶ方もいますが、短毛種は抜け毛が多く、長毛種と同じように日ごろの手入れが必要だということを理解しておきましょう。
短毛種は長毛種に比べて、抱き上げたときに体温の暖かさを感じやすいです。そのため、より親密なコミュニケーションを感じることができます。ぜひ短毛種の性質を活かした飼育を心がけてみてください。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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