ワイマラナーをお迎えしたい!性格の特徴や適した遊び方・環境とは
引き締まった美しい体型や、艶やかなシルバーグレーの被毛が特徴的なワイマラナーは、日本ではなかなかお目にかかる機会はありませんが、ドイツやイギリスでは警察犬としても活躍しており、知性や身体能力が高い犬として知られています。そんなワイマラナーの性格やしつけのコツ、適切な環境の作り方など、飼うにあたって知っておきたいことをご紹介します。
ワイマラナーはどんな性格?
ワイマラナーはどんな犬なのか、得意なことや苦手なことなどをはじめとした特徴についてご紹介します。
ワイマラナーの犬種グループ
さまざまな種類の犬種が存在しますが、犬種によって狩猟犬に向いている犬、牧羊犬に向いている犬などというように特質が異なります。そのため、標準犬種の犬籍登録・管理を行っているJKC(ジャパンケネルクラブ)では、役割に応じて10種類の犬種グループを設けており、ワイマラナーは「ポインター・セター」という犬種グループに分類されています。
ポインター・セターは獲物を探し出して、その位置を静かに猟師に教える猟犬のグループです。このような目的で作出されたため、ワイマラナーは勇敢ではあるものの、おとなしい性格、持久力や走力に長けているなどの特徴があります。
得意なこと
ワイマラナーは学習能力が高く自分で考える力があるため、さまざまなことを吸収していくのがが得意です。また、知能だけでなく運動能力にも優れており、全犬種の中でもトップクラスの足の速さを誇ります。また、足には水かきもあるため泳ぎが得意なのも特徴です。
苦手なこと
現在は家庭犬として飼われていることが多いワイマラナーですが、もともとは猟師と共に山野を歩き、狩猟のサポートをするために作出されたため、自立性よりも従順性などが重要視されて交配が行われてきました。そのため、飼い主にとても従順ですが、飼い主への依存度が高く寂しがりな傾向にあり、留守番は得意な方ではありません。
ひとりで過ごすことに慣れさせないと、「分離不安」に陥ってしまうこともあります。分離不安とは、飼い主と離れてひとりでいることで不安になり、パニック状態に陥ってしまうことです。分離不安は軽度から深刻なものまでさまざまで、過剰な吠えやグルーミング、破壊行動や粗相などを起こすことがあります。そのようにならないために、子犬の頃から留守番トレーニングをしておくことが肝心です。
ワイマラナーを上手にしつけるコツは?
ワイマラナーは、猫や鳥などの小さな動物を見ると本能的に追いかけたくなる衝動に駆り立てられることがあるので、突然走り出したりしないよう、どんな状況でも「マテ!」と言えば従えるようにしつけをしておく必要があります。
マテを上手に教える方法
マテを教える際は、最初は室内の落ち着いた環境で行うようにしましょう。気が散らないようにすることがポイントです。教え方は、以下のようにして行います。
1. 飼い主の正面におすわりをさせ、おやつを握った手を犬の鼻先に差し出して「マテ」のコマンドを出す
2. そのままの姿勢で1秒待つことができたら、「よし」の合図を出しおやつを与える
3. マテの時間を2秒、3秒と少しずつ延ばしていき、上記を繰り返していく
4. 30秒ぐらい待てるようになったら、おやつなしで「マテ」ができるようにしていく
家の中でマテができるようになったら、散歩の途中や公園などでも練習し、どんな状況でもできるようにしておきましょう。
ワイマラナーが得意な遊び
高い知能や優れた嗅覚を活かして、宝探しゲームをするのもおすすめです。宝探しゲームの方法は、まず愛犬にマテをさせて、お気に入りのおもちゃやおやつを犬の鼻先にやりニオイを嗅がせます。最初はクッションの下などの簡単に見つけられるところに隠すのがポイントです。そして「探せ!」のコマンドを出し、宝を見つけられたら「すごいね!」と褒めてご褒美をあげましょう。
遊ぶコツを理解してきたら、隠す場所の難易度を少しあげると飽きずに楽しめます。なお、なかなか見つけられないと、だんだん集中力がなくなり興味を失ってしまうので、「探すのに手こずっているな」と思ったら、それとなく宝を隠した場所に誘導して、見つけられるように上手に遊んであげてください。
ワイマラナーはドッグスポーツにも向いている
ワイマラナーは動きが機敏で俊足なうえスタミナもあるので、アジリティやドッグタイムレースなどのドッグスポーツをするのにも向いています。密なコミュニケーションを取りながらトレーニングをして一緒に競技を楽しむことで、愛犬との絆をより一層深めることができますよ。
ワイマラナーに合った環境とは
ワイマラナーは寒さが苦手な犬種なので、冬場は室温が20度前後になるよう暖房器具で暖かくしてあげましょう。また、冷たい空気は部屋の下に溜まることから、ペット用湯たんぽやホットカーペットを活用するのもおすすめです。
体が冷えると血液の循環が悪くなり、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなるので、暖かく過ごせるように心がけましょう。
ワイマラナーと一緒にたくさん運動をしよう
狩猟犬として活躍してきたワイマラナーは、とても活発で多くの運動量を必要とする犬種なため、十分に運動をさせてあげられるだけの体力や、時間的な余裕がある人に向いていると言えます。
性格は飼い主にとても従順で素直なので、絆を深めていくことができるでしょう。ただし飼い主への依存度が高い傾向にあるので、子犬の頃からひとりで過ごすことに慣れさせ、分離不安にならないよう気をつけてくださいね。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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