森の猟師として活躍してきた『ジャーマン・ハンティング・テリア』ってどんな犬種?性格や特徴、飼い方まで
ジャーマン・ハンティング・テリアは、アナグマ猟にイノシシ猟、さらには水鳥の回収までをおこなうことが出来る「森の何でも屋」として活躍してきた犬種です。ドイツ原産なだけに、見た目はロットワイラーやダックスフンドのようなタンマークが特徴となっています。小柄な体型にもかかわらず、大きな獣を追う勇敢な性格をしているジャーマン・ハンティング・テリアは、一般家庭でも育てることが出来るのか気になりませんか?ここではジャーマン・ハンティング・テリアの性格・特徴・基本的な飼い方をご紹介していきます。
目次
ジャーマン・ハンティング・テリアってどんな犬種?
テリアの本場といえばイギリスですが、ジャーマン・ハンティング・テリアはドイツ原産の犬種です。 体格は小柄ですが、主にアナグマやイノシシを狩る狩猟犬として活躍し、時にはレトリーバーのように水鳥を回収することもあります。テリアとはいえ何でもこなす姿は「森の猟師の犬」と呼ばれ、ドイツの狩猟家にとても愛されてきました。
ジャーマン・ハンティング・テリアの特徴
体高:33~40cm、体重:7.5~10kgが標準体型となります。 体長はやや長めでコンパクトにまとまっており、筋肉質でバランスの良いハンティングドッグです。
被毛は密集した硬い剛毛か、粗いスムースの2種類です。 カラーは、ブラック・ダークブラウン・グレイッシュブラックのいずれかにタンマークが入っているのがスタンダードとなっています。
ジャーマン・ハンティング・テリアの歴史
ジャーマン・ハンティング・テリアのはじまりは1900年の初期にさかのぼります。その頃ドッグショーが開催され始めたことで、イギリスの純血種たちは本来の狩猟犬としての性能が退化していきました。狩猟が大好きなドイツ人は失望し、自分たち好みの狩猟犬に近づけたい!ということで生み出されたのがジャーマン・ハンティング・テリアです。
イギリスの狩猟テリアが本来どのような姿をしていたのかを調べ、たどり着いたのがブラック・アンド・タンの容姿でした。交配過程では、フォックステリアやジャーマン・ピンシャーなどがかけ合わされていると言われています。
ジャーマン・ハンティング・テリアの育て方
勇敢で番犬としての役割もこなせる犬種ですが、小型犬なので飼育は室内がおすすめです。番犬としての気質を引き出してしまうと、家族以外の人や動物に対して攻撃的な面が強く出てしまいます。家族と同じ空間を共有し、触れ合いながら社交性を身につけていきましょう。
被毛のケア方法
ジャーマン・ハンティング・テリアは抜け毛の少ない犬種です。週に2~3度マッサージを兼ねたブラッシングをしてあげてください。その際に皮膚のコンディションや耳の汚れもチェックすると良いでしょう。
普段の生活で気をつけるポイントは「滑り」です。活発でよく動くので、室内がフローリングの場合はカーペットを敷くなどの対策をしておきましょう。一度滑って関節や膝を痛めてしまうと、繰り返し再発してしまう恐れがあります。
しつけ
狩猟の際、イノシシや鹿にも立ち向かっていくほど勇敢でイケイケな気質を持っているため、しっかりとルールを教えておかないと他の犬や猫に攻撃する可能性もある犬種です。家に迎えたその日から、しっかりとルールを教えていきましょう。
ジャーマン・ハンティング・テリアは優しいだけの飼い主よりも、頼れて指示を出してくれる飼い主の方が良い方向に育ちます。飼い主を喜ばせたいという欲も強いので、褒めながらしつけをおこなうのが効果的です。
運動
ジャーマン・ハンティング・テリアは運動量が多い犬種です。小柄と言えどスタミナは十分に持ち合わせているので、散歩は1日2回、各1時間ほどは必要になります。また、社交性を身につける機会としてもドッグランで他の犬と関わりながら運動をする時間も大切です。
レトリーブの能力も高いので、フリスビーやボールを使った遊びも得意とします。コミュニケーションを取りながら運動も出来る方法を取り入れてみてくださいね。
ジャーマン・ハンティング・テリアの性格
狩猟を目的とした犬種なので独立心があり気性が激しい一面が見られることもありますが、きちんとしつけられれば忠実でとても優しい性格をしています。 近代に入ってからはコンパニオンドッグとして家庭でも育てやすいように改良が進められてきましたが、テリアに共通する攻撃性や小動物に向かっていく気質は完全に無くなったとは言えません。
子犬から飼育する場合は、飼いはじめから多くの人や動物に合わせる機会をつくり、社交性を身につけることが飼育の難易を左右するでしょう。
ジャーマン・ハンティング・テリアはしつけ次第で最高のパートナーに
ジャーマン・ハンティング・テリアは、アウトドアや犬と一緒に体を動かすのが好きな方に向いています。テリアの気質が強いので、攻撃性や独立心を出させない飼育を心がけましょう。頑固な面もあるので飼育が難しいと思われるかもしれませんが、毅然とした態度で一貫性のあるしつけをおこなえば理解の早い犬種でもあります。昔から猟のパートナーとして活躍してきた犬種なだけに飼い主にはとても忠実なので、上手にしつけをすれば世界に一頭のとても良いパートナーになってくれるはずです。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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