チワワの被毛事情について。スムースコート・ロングコートの違いをご存じですか?
2002年のCMをきっかけに大人気となったチワワは、今でも不動の人気を誇る犬種として多くの人に愛されています。チワワと聞くと、被毛の長いロングコートを想像する方が多いのですが、被毛が短いスムースコートと被毛が長いロングコートの2タイプがあることをご存知でしたか?ここでは、スムースコートチワワとロングコートチワワの違いと魅力を余すことなく紹介していきます。
スムースコート・ロングコートチワワの歴史と共通点
そもそも「スムースコート」「ロングコート」って?
チワワの被毛のタイプには、大きく分けて2種類があり、短い被毛の「スムースコート」と長い被毛の「ロングコート」に分かれています。そもそものチワワは温暖な気候であるメキシコ・チワワ州の地が発祥の犬種であり、被毛の密度があまり濃くない「スムースコート」でしたが、アメリカでの交配の過程で、被毛の長い「ロングコート」のチワワが誕生したとされています。
見た目の共通点
世界最小のチワワは、どちらの被毛の種類であっても大きな瞳・立ち耳・アップルヘッドと呼ばれる丸い頭が特徴の愛らしい見た目とカラダ付きをしており、スムース派とロング派がいるくらいどちらも大変人気の高い犬種です。
どちらのタイプも体高・体重には大きな差はなく、標準は下記の通りとされています。
- 体重:1.5kg~3kg
- 体高:15~23cm
スムースコートチワワの特徴
スムースコートチワワの被毛とお手入れ
スムースコートチワワは、毛が短いタイプの被毛を持つチワワのことを言います。ロングコートチワワのような飾り毛がないので、耳や尻尾の周りにも長い被毛はなく、その分大きな瞳がより協調されて顔が丸く小さく見える印象があります。
ロングコートチワワに比べると、スムースコートチワワの方が抜け毛が多い傾向が見られますが、スムースコートチワワの被毛は短毛なので絡んで毛玉ができることがく、シャンプーの後にも乾かすのもあっという間で楽チンです。定期的なブラッシングは必要となりますが、お手入れの簡単さではスムースコートと言えると思います。
スムースコートチワワの体型
また、スムースコートチワワには【ハイオンタイプ】と呼ばれる骨が細くスリムな体型をしているタイプと、【ドアーフタイプ】と呼ばれる骨太で足が若干短いタイプがあります。平均体重は1〜3kgとロングコートチワワと変わりはありませんが、このように体型には少しだけ違いがあります。
短毛だから皮膚疾患を発見しやすい
スムースコートチワワは、短毛ゆえに皮膚トラブルはもちろん、肥満などの体型の変化を早期に発見しやすいというメリットがあります。どちらの被毛のタイプであっても愛犬の様子を日々観察し、体調・体型などの点検をしてあげましょう。
ロングコートよりもちょっぴり怖がり?
小さくて弱くて甘えん坊というイメージを抱く方が多いチワワですが、実際には小さな番犬と呼ばれるほど飼い主に対して忠誠心が高く警戒心が強い性格をしています。そのため、知らない人や音に敏感に反応し、勇敢にも立ち向かおうとするのです。
とくにスムースコートの場合、ロングコートよりもチワワの性格が濃く現れると言われています。そのため、飼い主には甘えん坊さんでありながらも、とても怖がりです。ただし、甘えん坊さんで飼い主のことが大好きな性格をしていますし、勇敢にも立ち向かおうとするのも、大好きな飼い主を守りたい一心の強がりとも見えます。
ロングコートチワワの特徴
ロングコートチワワの被毛とお手入れ
ロングコートチワワの場合、耳・首元・尾などに豊かな飾り毛を持っているため、スムースコートチワワに比べて、すこし優しく柔らかい印象を与えます。ロングコートチワワは、意外にもスムースコートに比べると毛の成長サイクルが遅く、抜け毛が少ない傾向が見られます。
とは言え、上毛と下毛を持つダブルコートのチワワは抜け毛が多いため、週に2~3回はブラッシングを行い、被毛を良い状態に保ちましょう。また、年に2回【換毛期】と呼ばれる被毛の生え変わりがありますので、この時期は特に念入りにお手入れを行う必要があります。
バリエーション豊富な毛色
ロングコートチワワの毛色は、ブラック・ホワイト・レッド・フォーン・ブリンドル・ブルー・チョコレート・クリームといった毛色をベースに、他の毛色が混じったりタンと呼ばれる眉毛のような模様が入ったものまで様々な毛色のバリエーションをしています。
警戒心が強く攻撃的だけど飼い主に従順
飼い主に対して従順なロングコートチワワは、警戒心が強く知らない人や音に敏感に反応し、攻撃的な一面を見せることもあります。ただ、これもすべて大切な飼い主を守ろうと必死に頑張っているのです。小さいながらも、大型犬に立ち向かおうとするのも、飼い主が好きすぎるからなのです。
好奇心旺盛で甘えん坊
ロングコートチワワは、好奇心旺盛で甘えん坊な性格をしています。そのため、飼い主のことが大好きで、いつも一緒に居たいという気持ちをもつ反面、1人になりたい時はまったく近寄ってこないツンデレな一面があります。
チワワ好きなら知っておきたい豆知識
ここでは、スムースコートであってもロングコートであっても、とにかくチワワが好きだ!という方にお届けしたいチワワの豆知識を紹介していきます。これが分かると、チワワのことがもっともっと好きになるかもしれません。
神聖な犬
チワワは、神聖な動物である【テチチ】という犬の子孫であったと言われています。このテチチ、とても神聖な犬として飼われていたことから、飼い主と一緒に埋葬されたり、時に神様への捧げものにされたという過去を持ちます。 チワワが飼い主が大好きでその距離が近いのも、テチチの名残なのかもしれません。
ムラのある食欲
実はチワワ、飼い主への関心が強すぎて常に飼い主と同じものを食べたいと思っています。そのため、フードを食べないといったことが多々あります。だからといって、同じものを与えてしまうと、本当にフードを食べなくなってしまいます。チワワには、チワワに合ったドッグフードを与えましょう。
小さな番犬
番犬と聞くと、柴犬を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、チワワも番犬のような役割をすることを知っていましたか? 飼い主に従順で、警戒心が強いチワワ、恐怖を感じながらも勇敢な一面を見せることから、【小さな番犬】と言われるようになったのです。ただ、本当は、怖くて怖くて仕方なくて、頑張って自分を強く見せようとしているだけなのです。やっぱり、守ってあげたくなる存在です。
チワワと楽しい時間を過ごそう
いかがでしたでしょうか?
スムースコートチワワも、ロングコートチワワも私たちの期待を裏切らない愛らしい特徴を持った犬種であることが分かりました。
しつけもしやすく、長時間の散歩もあまり必要ないことから、犬を飼うのが初めてでも育てやすい犬種ではありますが、しつけは必須です。 子犬期から色々な社会経験をさせておくことで、警戒心や恐怖心から威嚇してムダ吠えしたり、噛みついてしまうといった行動を減らせるようにしましょう。 それぞれの被毛のタイプを理解した上で、お手入れ方法を工夫し、ぜひとも楽しい時間を過ごしてくださいね。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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