ブービエ・デ・フランダースのルーツについて!パトラッシュのモデルとなった犬種の性格や特徴を紹介
イギリス人作家によって書かれた名作【フランダースの犬】は日本でもよく知られている物語ですよね。主人公ネロの飼い犬パトラッシュのモデルとなったのは、ブービエ・デ・フランダースという犬種だと言われています。フランダースの犬は、飼い主さんに寄り添い、深い愛情と信頼関係の絆で結ばれた、飼い主と飼い犬の感動の物語です。
今回は、そんなブービエ・デ・フランダースという犬種について、その歴史、特徴や性格、育て方など詳しくご紹介します。
ブービエ・デ・フランダースのルーツ
ベルギー原産のブービエ・デ・フランダースは、16世紀頃からベルギーのフランドール地方で牧畜犬として活躍していた犬種です。とても頭が良く、飼い主さんに対して従順な性格をしています。
ブービエ・デ・フランダースは、その容姿がアイリッシュウルフハウンドやイングリッシュ・ マスティフ、ボースロン、シュナウザーに似ていることから、血縁関係があると言われていますが、そのルーツは定かではないようです。
第一次世界大戦中、大きな体を活かして医療物資などを運ぶ役割を担っていたため、多くの命が奪われて絶滅の危機に瀕することになります。戦後、絶滅を危惧した人々により繁殖が繰り返され、ブービエ・デ・フランダースの頭数を増やすことに成功し、見事に復活を遂げます。 1986年には、フランダースの犬の物語中でネロが住んでいた、ベルギーのホーボーケンにフランダースの犬の銅像が建てられ、多くの観光客が訪れるスポットとなっています。
ブービエ・デ・フランダースはどんな性格?
体高はおおよそ60〜70センチ、体重27〜40キロで大型犬に分類されます。
被毛は、硬く粗いモコモコとカールしたオーバーコートと、密集したアンダーコートのダブルコートになります。あごひげや長いまゆ毛のような被毛、三角形の垂れ耳が特徴です。大型犬ですが、愛嬌のある可愛らしい見た目が特徴の犬種です。また、モコモコの被毛からは分かりにくいのですが、筋肉質でしっかりした体つきも特徴のひとつです。
ブービエ・デ・フランダースの性格は?
性格は優しくて穏やか、そして飼い主さんにとても忠実です。大型犬ですが温厚な性格で、甘えん坊の一面もありますので、家族と一緒にいられるように、室内で飼うことをおすすめします。
また、普段は穏やかに過ごしていますが、何かあった時は飼い主さんを守ろうとする勇敢な一面も持ち合わせます。子どもがいるご家庭でも安心して一緒に生活ができますよ。 頭が非常に良く勇敢なため、一部の国では警察犬としても活躍しています。
ブービエ・デ・フランダースを育てるときのポイント
牧畜犬として働いていたブービエ・デ・フランダースは、たくさんの運動量を必要とします。競技大会などに出場するよりも、自由に走るのを好む犬なので、時々、ドッグランなどで思い切り走らせてあげるとよいでしょう。
普段は1日に2回、それぞれ30分から1時間程度のお散歩が必要になります。体力のある子なので、運動不足はストレスの原因になってしまいます。 また、温厚な性格ですが牧畜犬としての気質も持ち合わせていますので、とっさに小型犬を追いかけたりすることもあるようです。子犬のうちにリードワークや、その他のしつけをしっかりしておくことが大切です。
日ごろのお手入れはこまめにする必要あり
被毛の量が多いため2日に1回程度、丁寧なブラッシングで抜け毛を取り除いてあげましょう。ブラッシングをすることで血行がよくなり、皮膚トラブルの予防にも効果が期待できます。春と秋の換毛期にはさらに抜け毛が増えるため、その期間は毎日ブラッシングしてあげることをおすすめします。
垂れ耳の犬はどの犬種も同様ですが、耳の中が蒸れやすく汚れが溜まりやすいものです。それが原因で炎症を起こしてしまうこともあるため、飼い主さんのこまめなチェックが大切になります。
また、モコモコの被毛は放っておくとどんどん伸びるので、定期的にトリミングが必要になります。大型犬のため、家でのシャンプーは大変な作業になりますので、2ヶ月に1回程度、サロンでカットとシャンプーをしてもらいましょう。
温厚なブービエ・デ・フランダースと穏やかな暮らし
飼育されている頭数は少ないですが、日本でも家族として迎えることは可能な犬種です。とても温和で迎えやすい性格の犬種といえます。 可愛らしく魅力いっぱいのブービエ・デ・フランダースは、きっとあなたの家族として素敵なパートナーになってくれるはずです。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!