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ポメラニアンがかかりやすい皮膚病について|原因や予防方法について解説

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ポメラニアンの魅力と言えばやはりふわふわのダブルコートの被毛ではないでしょうか?そんなポメラニアン年2回の換毛期には大量に抜け毛が増えたり日頃のブラッシングがとても重要な犬種で、怠ってしまうと皮膚トラブルをおこしてしまうこともしばしば。。今回はポメラニアンに多い皮膚病や、飼い主さんにできる日頃の皮膚ケアについてご紹介していきたいと思います。

ポメラニアンがかかりやすい皮膚病について|原因や予防方法について解説

目次

  1. ポメラニアンの被毛の特徴について知ろう!
  2. ポメラニアンがかかりやすい皮膚病について
  3. ポメラニアンの皮膚病を防ぐ日常ケアとは
  4. ダブルコートのポメラニアンは様々な皮膚病を引き起こしやすい

ポメラニアンの被毛の特徴について知ろう!

ポメラニアン

まずはポメラニアンの被毛の特徴について解説していきたいと思います。

ポメラニアンの被毛の構造や特徴

ポメラニアンの毛並みは、触り心地のよいダブルコートが特徴です。

ダブルコートとは硬くて太い「オーバーコート」と、細くて綿毛のような「アンダーコート」の二重構造になっているタイプのことを言います。

オーバーコートには『皮膚を保護する役割』があり、アンダーコートは『保湿や保温などの体温調整』の役割があります。寒さから身を守り体温を保てるように短く密集して生えているのが特徴ですね。

顔の周りや胸元の毛は長く、しっぽの飾り毛は扇のように広がっています。パッチリとした丸い目、背中に向けて巻いてる尻尾と、独特の豪華な毛吹きが魅力的ですよね。

ポメラニアンは毛色のバリエーションもとても豊富で、JKC(一般社会法人ジャパンケネルクラブ)の公認色が13種類、それ以外を含めると20種類以上もあると言われています。

ポメラニアンの被毛は抜けやすく、毛玉ができやすい

ダブルコートのポメラニアンは毛が長く、年間を通して抜け毛が多いです。換毛期は年2回(春と夏)にありこの時期に大量に毛が抜けますが、ポメラニアンは特に春の換毛期にアンダーコートが大量に毛が抜けます。そしてこの換毛期に抜け落ちた毛が、摩擦や静電気、ブラッシング不足などの様々な原因により他の毛に絡まると体が毛玉だらけになってしまいます。それにより様々な皮膚病を引き起こす可能性も高まってきてしまいます。

ポメラニアンがかかりやすい皮膚病について

ポメラニアン

本題のポメラニアンがなりやすい皮膚病についてご紹介したいと思います。

毛周期停止(アロペシアX)(脱毛症X)

毛周期停止とは、犬の脱毛症の病気の一つで被毛の生え変わりのサイクル(毛周期)が止まってしまうことで脱毛がみられる病気です。

「アロペシアX」「脱毛症X」と呼ばれたりしていますが他にもポメラニアンに多く発症する皮膚病と言われているため「ポメラニアン脱毛症」「ポメハゲ」と呼ばれたり、クッシング症候群と症状が似ているため「偽クッシング症候群」などとも言われています。

ちなみにアロペシア(Alopecia)は英語で「脱毛症」という意味で、「X」は原因不明であるという意味に由来しています。日本では「脱毛症X」と表したりします。

毛周期停止の症状は?

毛周期停止の主な症状は以下になります。

・痒みが無い

・毛艶がなくなったり乾燥した毛質になる

・左右対称の脱毛

・皮膚の色素沈着

初期症状は少し貧毛に見える程度ですが、進行すると脱毛がハッキリ分かるようになり、皮膚の表面(肌の下地)が見えてきます。更に症状が進むと皮膚自体もくすんだり黒ずんだり(色素沈着)が目立つようになります。

毛周期停止は食欲不振や元気がなくなるといった症状は現れませんので、もし皮膚や毛以外の部分で何か症状がみられる場合は、他の疾患が併発されている可能性が高いので、別途検査が必要になります。

毛周期停止の原因は?

一般的には犬の年齢が1〜4歳に発症すると言われていて、明確な原因はわかっていません。

ひと昔前まではオス犬に多く見られる症状だったため、男性ホルモンのバランスが要因とされていたり、特定の犬種(ポメラニアンやトイ・プードル)に多く見られるため遺伝的要因があるのではないかと考えられています。※メスでも発症する子はいます。

結局のところ本当の原因は解明されていません。人間でおこる「若禿げ」のような症状ではないか。とされています。

飼い主さんで出来ることや予防方法

残念ながら現状での予防法はありません。ただ脱毛改善のためにはスキンケアやサプリメントの摂取も役立ちます。

発毛促進作用のあるR&Uというサプリメントやビタミン剤を内服薬と併用することでより高い効果を得られる場合があります。サプリメントを使用する際はかかりつけの獣医師さんに相談しましょう。

その他にも薬用シャンプーを用いた薬浴や、皮膚を乾燥させないように保湿ができるスキンケア用品を取り入れることも有効と言えます。

多汗症(たかんしょう)

一般的に犬は人間と違い、全身に汗をかくことができず、汗をかくことが出来たとしても、肉球と指の間に少しの汗をかくことぐらいです。

しかし実際には犬にも全身に汗腺は存在しており、犬にも人間の多汗症と同じような症状がみられることがあります。

犬には「エクリン腺」「アポクリン腺」と呼ばれる汗腺が存在します。「アポクリン線」はタンパク質や脂質が含まれる分泌物で、犬の全身にあり、人間でいう脇汗のような部分です。一般的に犬の体臭は、ここから出る汗と皮脂が酸化し、雑菌が繁殖したことで発生します。発汗不良になり汗が出過ぎてしまうと、触るとベタベタし独特な臭いを発しますがこれを犬の「多汗症」といいます。

ちなみに「エクリン腺」は無色無臭の分泌物で犬の場合は肉球にのみ存在しています。

多汗症の症状は?

 多汗症の症状は主に以下になります。

・首やわきの下、お腹、股周辺がもわもわしたこもったような感じ

・やや濡れているような湿った感じやべたつき

・汗で被毛に束感がある

・毛と皮膚が湿って被毛のふわふわが無くなっている

アトピー性皮膚炎など、多汗症が原因で他の皮膚炎を発症している場合は赤みや痒みが強くでる場合があります。

多汗症と同じような症状で他にも「脂漏症」というものがありますが、多汗症と脂漏症では治療のためにおこなうスキンケアのアプローチ方法が大きく変わってきます。

見分け方は愛犬の皮膚の湿っぽさ(ベタつき)が水で落ちる場合は「汗」

シャンプーなどをしないと落ちない場合は「脂漏」の可能性が高いです。

多汗症の原因は?

①先天性による要因(遺伝的)

遺伝により汗の分泌が多い場合があります。この場合は比較的若いうちから皮膚に湿っぽさがあり、少しずつ悪化するケースが多いです。ただ先天性の場合は遺伝によるものなので予防方法がなかったり長期的に付き合っていかなければならないことが多いです。

②後天性による要因

生活環境や精神的なストレスなどが原因の場合でも多汗症を発症する場合があります。とくに夏場の暑い時期は熱がこもるため、多汗症も悪化しやすい傾向にあります。生活環境の温度や湿度管理も大事になってきます。

多汗症の治療法は?

先天性の多汗症は先ほどご説明した「アポクリン腺」が多く分泌されることが原因です。人間の場合、腋臭(ワキガ)は手術でアポクリン腺の分泌を減らす事で改善が見込めますが、犬の場合は全身にアポクリン線が存在しているため手術などで治療をおこなうことができないのです。

基本的には暑さのコントロール・スキンケアで皮膚を清潔な状態にしてあげることが改善への近道だとされています。

後天性に発症している場合は、多汗症を引き起こしている原因を特定して、取り除いてあげる必要があります。

先天性・後天性どちらの場合も皮膚の状態を綺麗にすることが大切ですが、シャンプーのし過ぎは逆に皮膚にダメージを与えてしまうことになります。

多汗症の場合はシャンプーよりも入浴や薬浴が有効です。

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膿皮症(のうひしょう)

ポメラニアンは膿皮症にかかりやすいと言われています。犬の皮膚に常在しているブドウ球菌などの細菌が増殖して皮膚に感染することで引き起こされる皮膚トラブルのことです。 

膿皮症(のうひしょう)の原因は?

細菌が増殖しやすくなる原因としては以下のような要因があります。

・高温多湿になりやすい夏など

・免疫力の低下

・犬アトピー性皮膚炎

・脂漏症、多汗症

上記の他にも、体質に合わないシャンプーの使用や、過度のシャンプーなどの誤ったスキンケアが原因になることもあるといわれています。

膿皮症(のうひしょう)の症状は?

膿皮症は背中やおなか、顔、ワキ、股、指の間など、全身どこにでも症状が現れるのが特徴です

・皮膚を触るとブツブツしたものができている

・ブツブツしたところに赤みやかゆみを伴う

・フケがついている

・脱毛が見られる など

強いかゆみが生じるため、犬が掻いたり舐めたりして症状が悪化することも珍しくありません。できるだけ早く診てもらうことが重要です。

膿皮症(のうひしょう)の治療法は?

増殖しすぎた菌を減らすために、抗生物質、スキンケア、環境管理を組み合わせて行います。

原因菌に合わせた抗菌性の薬用シャンプーを使用して皮膚の改善を試みたり抗生物質を使用して原因菌の数を減らします。

抗菌性シャンプーなどの外用剤は皮膚を乾燥させやすくするため獣医師さんに相談のうえセラミドなどを配合した保湿液やコンディショナーや保湿剤の使用がオススメです。

また膿皮症は高温多湿な時期に増加する傾向があるため、夏などは特に生活環境と温度管理に注意を払ってあげましょう。

膿皮症はきちんと治療すれば治るケースがほとんどですが、体質や環境により治療が長引く場合もあります。諦めず根気よく治療していきましょう。

ポメラニアンの皮膚病を防ぐ日常ケアとは

ポメラニアン

先述の通り、先天性のものだったり、病気の解明が進んでない皮膚病が沢山あります。その場合は治療法が確立していなかったり、予防法がなかったり、飼い主さんとしてはもどかしい気持ちでいっぱいですよね。

でも日常のケアをしっかりおこなうことで症状の進行を抑制したり、早期完治に役立つことがありますのでご紹介したいと思います。

①ポメラニアンはこまめなブラッシングを

ポメラニアンは抜け毛が多い犬種ですので、放置してしまうと毛玉を作ったり、そこから皮膚トラブルに発展してしまうので、出来るだけ1日1回、少なくとも2日に1回はしてあげましょう。換毛期に抜け毛が溜まってしまうと、それが原因で湿度も高くなってしまいます。ブラッシングの際は皮膚を傷つけないように優しくブラッシングしてあげましょう。 

②定期的なシャンプーや入浴

ポメラニアンのシャンプーは月に1回、夏場など汗や汚れが気になる時期は月2回のシャンプーがオススメです。やりすぎてしまうと健康のために必要な皮脂成分も洗い流してしまい、皮膚本来の免疫力を弱めてしまうので注意が必要です。

皮膚トラブル防止用のシャンプーなども販売されてますが、既に皮膚病になっている子にたいして使用する場合は一度獣医師さんに相談してから使用するのが安全ですよ

ダブルコートのポメラニアンは様々な皮膚病を引き起こしやすい

ポメラニアン

いかがでしたか?ポメラニアンはとくに毛周期停止になりやすい犬種と言われています。まだまだわかっていない部分が大きい皮膚病のため、もし愛犬がなってしまった時治るのかどうかとても心配になりますね。長期的な治療が必要になるケースも多いですが、治療の末今まで通りのふわふわの被毛が生えてきた子も沢山います。

もしかしてうちの子皮膚病かも?と思う症状があれば早めにかかりつけの獣医師さんに相談しましょう。早期治療が早期回復の鍵になります。

そして日頃のブラッシングやシャンプー、夏場の温度管理は特に気にかけてあげて愛犬がストレスなく過ごしやすい環境を整えてあげましょう。

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ずーこ

この記事のライター

ずーこ

動物全般が大好きで現在は猫を飼ってます!犬もだいすきなのでpetanでは犬に関する様々な情報を発信していきたいと思います!!

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