ポメラニアンの歴史を紐解く|歴史や原産国、基本情報をご紹介
ポメラニアンは、ふわふわな被毛とくりくりの目が特徴的なとても可愛い小型犬ですよね。実はそんなポメラニアンの祖先は大型犬のサモエドなんです!驚きですよね!今回はどうやってポメラニアンが誕生したのか、歴史や原産国、基本情報など詳しく解説していきたいと思います!
目次
ポメラニアンの基本情報
原産国 | ドイツ |
---|---|
サイズ | 超小型犬 |
体高 | 約18cm~20cm |
体重 | 約1.8kg~3.5kg |
被毛タイプ | ダブルコート/長毛種 |
平均寿命 | 12歳~16歳 |
ポメラニアンの特徴
ポメラニアンは様々な毛色やカットの種類があり、国内外問わず人気がある犬種です。日本でもとても人気があり街中でも度々みかける犬種ではないでしょうか。何と言ってもふわふわの毛が最大の特徴とも言えますよね。
毛並みはダブルコートで、顔の周りや胸元に沢山の毛がありなんとも豪華です!しっぽの飾り毛は扇のように広がっています。くりくりの丸い目がとても愛らしいです。
ポメラニアンの性格は、パワフルで好奇心旺盛、社交性が高くフレンドリーな子が多いです。飼い主さんに対して忠誠心が高く、甘え上手です。基本的にはベッタリというより、一人遊びも上手に出来てしまう個体が多く、留守番もちゃんとできる傾向にあります。
また、もともと牧羊犬の祖先をもつポメラニアンは注意深い一面があり、自分より大きな者にでも物怖じせずに立ち向かって行こうとします。番犬向きとも言えますが、警戒心が高ぶった時は吠えやすいといった傾向もあります。
実はドイツが原産国のポメラニアン。その歴史とは
ポメラニアンはバルト海に面しているポーランド北西部からドイツ北東部のポメラニア地方にちなんで「ポメラニアン」と呼ばれるようになりました。ポーランドにまたがっているのですが、原産はドイツとされています。
ポメラニアンは元はスピッツ系の犬のサモエドが祖先だと言われていています。(つまりサモエドはポメラニアンの遠いおじいちゃん・おばあちゃんって事ですね笑)
サモエドは別名「シベリアン・スピッツ」とも呼ばれ、現在でもソリ犬として活躍している犬種です。
ポメラニア地方で発展したサモエドの子孫をまとめて【ジャーマン・スピッツ】と称していますが、このジャーマン・スピッツはサイズの大きさで部類分けされていて、公式(国際畜犬連盟(FCI))には5種類、一般的には6種類のサイズがあります。
名称 ※上から大きい順 | 体高 |
---|---|
ジャーマン・ウルフ・スピッツ | 42cm~45cm |
ジャーマン・グローサー・スピッツ | 40cm~41cm |
ジャーマン・ミッテル・スピッツ | 30cm~38cm |
ジャーマン・クライン・スピッツ | 23cm~29cm |
ジャーマン・トイ・スピッツ ※国際畜犬連盟(FCI)非公認 | 21cm前後 |
ジャーマン・ツヴェルク・スピッツ | 20cm前後 |
ジャーマン・スピッツとポメラニアンって何か関係あるの?と不思議に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?実はこの一番小さい体を持つ『ジャーマン・ツヴェルク・スピッツ』が1つの犬種として独立し、品種改良が進み時を経て「ポメラニアン」となりました。
ポメラニアンは最初から小さくて可愛らしい雰囲気だったわけではなく、実は性格も見かけも含めて現在の小型化したポメラニアンになったのは、ドイツからイギリスに来てからです。
ちなみに『スピッツ(シュピッツ)』というのはドイツ語で「鋭利な、尖った」という意味があります。その名の通り、スピッツ系犬種に分類される犬は口元が尖っており、耳もピンと立っています。【スピッツ】と聞くとパッと思い浮かぶのは真っ白でふわふわの被毛が特徴の「日本スピッツ」だと思いますが、実は柴犬や秋田犬など、日本犬と呼ばれる犬達も全てスピッツ系の犬種に該当します。ポメラニアンも勿論スピッツ系です。
どことなくどの犬種も雰囲気が似ている気がしますよね。笑
日本ケンネル・クラブ(JKC)は様々な犬種を生存目的や形態・用途によって10のグループに分類していて、ポメラニアン含むスピッツ系は10あるグループの【5G:原始的な犬・スピッツ】に部類されています。
ポメラニアンの火付け役はビクトリア女王だった
ポメラニアンは1800年代にドイツで最初に作られました。ポメラニアンの元となる「ジャーマン・スピッツ」が小型化していったのはイギリスでのことでした。18世紀にシャーロット女王と共に宮廷犬として持ち込まれたのがポメラニアンの祖先となるスピッツ犬です。その頃は9〜14kg程のホワイト・スピッツでした。
ポメラニアンは1870年代、イギリスのケネルクラブで公認されていましたが、当時の知名度はそこまでありませんでした。ポメラニアンの火付け役となった理由は、愛犬家で知られるビクトリア女王が1888年にイタリアを旅行した際に手に入れた「ウィンザー・マルコ」という名のポメラニアンを本国に連れ帰ったことにより、イギリスでポメラニアンブームが巻き起こります。
ポメラニアンが犬種として確立したのはビクトリア女王の功績によるもので、ビクトリア女王は欧州各地から毛色の異なるポメラニアンを導入し、自身の犬舎で品種改良や被毛カラーのバリエーションを増やすなどポメラニアンの発展に貢献したそうです。
その後さらに小型化が進み、現在のポメラニアンサイズの大きさになりました。イギリスで小型化したジャーマン・スピッツはポメラニアンとなり、1970年ごろにドイツに逆輸入され、1974年頃、ジャーマンスピッツの1種としてドイツのケネルクラブに認められました。
ポメラニアンは大正時代から日本に来ていた
ポメラニアンが最初に日本にやってきたのは1961年(※昭和36年)頃と言われていますが、実際には大正時代からポメラニアンの飼育記録があるんだそうです。
ポメラニアンの人気が出始めたのは1970年代以降となります。
マルチーズやヨークシャー・テリア と並んで「座敷犬御三家」として一躍大ブーム犬となりました。当時の「犬」というのは今のように室内飼いではなく、外で飼うのが一般的でした。そんな中、ポメラニアンを含む座敷犬はお散歩以外は家にいることから「座敷犬御三家」と呼ばれるようになりました。
この頃、日本ではマンションブームで住宅事情が変化し、屋外で飼う番犬から室内で飼う座敷犬に人の需要が変わっていったんですね。
ポメラニアンは愛玩犬として改良された犬種だった
ポメラニアンはイギリスで流行し品種改良がおこなわれた犬種なのでイギリスが原産国と思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?実はポメラニアンの原産国がドイツだったなんて驚きですよね!
もともとポメラニアンは中型犬くらいの大きさだった犬種ですので、今でもポメラニアンが標準サイズより大きく育つことがあるそうです。もしも想像より大きく育ってしまった場合でもぜひ大切に育てあげてくださいね。
そして吠えやすいとされてるポメラニアンですが、最近のポメラニアンは吠えない子も多いそうです。勿論個体差はありますが、しっかりとしつけをおこなっていればポメラニアンは知性豊かな犬種で飼い主にたいしても忠誠心が強い犬種ですので素敵なパートナーになってくれること間違いなしですよ!
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この記事のライター
ずーこ
動物全般が大好きで現在は猫を飼ってます!犬もだいすきなのでpetanでは犬に関する様々な情報を発信していきたいと思います!!
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