まずは冒頭でも少しお話しした、「柴ミックス」について簡単に解説していきます。

言葉から想像できるかと思いますが、柴ミックスとは柴犬と他の純血種を掛け合わせて生まれたミックス犬のことを指します。

一見スタンダードな柴犬に見えるワンちゃんも、実は他の犬種が混じっている柴ミックスである、というケースも近年では多いです。

柴ミックスの見た目は掛け合わせた犬種によってそれぞれ異なり、柴犬要素が強く出ることもあれば、掛け合わせた犬種の要素が強く出るパターンもあります。

また、性格も柴犬寄りになる場合もあればそうでないこともあり、見た目や性格は個体差が大きいです。

柴ミックスは主に洋犬と掛け合わせられることが多く、その見た目の可愛さから日本だけでなく世界でも話題になっています。

ポメ柴とは、ポメラニアンと柴犬を交配させたミックス犬のことを言います。ポメラニアンはドイツのワンちゃんなので、ポメ柴は日本とドイツのハーフ犬ということになります。ポメラニアンと柴犬のミックス犬を通称「ポメ柴」と呼びますが、その他にも「柴ポメ」や「シバラニアン」などの呼び方があります。本記事では「ポメ柴」に統一してご紹介します。ではポメ柴の特徴を見ていきましょう。

当然個体差はありますが、一般的にポメ柴の見た目はマズル(目元から鼻先・口先にかけての部分)と耳が柴犬寄りで、被毛と目がポメラニアンに似ることが多いと言われています。

そのため、柴犬特有のシュッとした顔立ちに、ポメラニアンらしいつぶらな瞳が合わさり、キュートな見た目になることが多いようです。 

被毛は、柴犬もポメラニアンも上毛と下毛の二層構造になっているダブルコートの犬種であるため、基本的には毛が抜けやすく、換毛期には大量の毛が抜け落ちるため、抜け毛の対策やケアを十分にしてあげる必要があります。

また、柴犬は短毛種でポメラニアンは長毛種ですが、ポメ柴の場合だと、ポメラニアン寄りのフワフワとした長毛種になる子がほとんどのため、被毛から見る見た目はポメラニアンそっくりでしょう。被毛の色はほとんどの場合が親犬の被毛の色を受け継ぐと言われています。

柴犬は赤(茶色)・黒・白・胡麻の4色、ポメラニアンは白やクリーム、黒などの色が多いですが、ポメ柴は白やクリーム色、または柴犬の赤を受け継ぐことが多いでしょう。

次にポメ柴の大きさについて解説していきます。

ポメ柴の大きさは特に基準はありません。

平均体重が約6〜8kg、平均の体高が約25〜34cmと一般的にはされていますが、これはあくまでも参考程度と言えます。 

平均体重1.8～3.5kgの小型犬ポメラニアンと、平均体重9～11kgの中型犬である柴犬は、大きさが全く異なる犬種同士のため、大きさにはばらつきがあり、柴犬くらいの大きさになる子もいれば、ポメラニアンと柴犬の中間くらいの大きさになる子もいてさまざまです。

一般的に、ミックス犬は小型犬同士、大型犬同士など大きさが似ている犬種同士を掛け合わせることがほとんどですが、ポメ柴は小型犬と中型犬のミックスのため、予想以上に大きく成長したりする可能性があります。

そのため、小型犬がいいという理由だけでポメ柴を選んでしまうと危険です。

最後にポメ柴の平均寿命を見ていきましょう。

一般的に、ポメ柴の平均寿命は12〜15年ほどと言われています。

ポメ柴の平均寿命は他のミックス犬とほとんど同じですが、ワンちゃんの寿命は生活習慣や生活環境によって変わってくるため、長生きしてもらうためには飼い主さんのサポートが必要です。

適度な運動や栄養バランスのとれた食事、ストレスフリーな生活環境など、愛犬が長生きするために我々ができることは数多くあるので、日頃から健康管理に努めたいですね。

柴犬の平均寿命に関する記事はこちら

次にポメ柴がどのような性格をしているかについて解説していきます。ワンちゃんを迎えるにあたっては、飼い主との相性やしつけやすさのために性格を重視している方も多いです。では、ポメ柴は一体どのような性格をしているのでしょうか。ポメ柴の性格を知るには、ポメラニアン、柴犬それぞれの性格を理解する必要があるので、まずはポメラニアンの性格から見ていきましょう。

ポメラニアンの性格は、活発でエネルギッシュな子が多く、遊ぶことが大好きです。

また、人懐っこい性格をしています。

一方で、先祖がソリ犬だったということもあり意外と気が強い一面もあり、自分よりもはるかに大きなワンちゃんに対しても威嚇して吠えることもあるほど、パワフルな気質があります。

次に柴犬の性格を見ていきましょう。

柴犬は、元来狩猟犬や番犬として活躍していた歴史があるため、飼い主に忠実で頭のいい犬種と言われています。

また、頑固で警戒心が強く神経質な一面も持ち合わせているため、信頼している飼い主であっても一定の距離感を保ったりと、ドライな性格をしています。

しかし、忠犬としてよく知られているように、信頼している飼い主との主従関係はしっかりと理解しており、無駄吠えも少なく飼いやすいのが特徴です。

ポメラニアンと柴犬の性格をそれぞれご紹介しましたが、これらを掛け合わせたポメ柴はどのような性格をしているのでしょうか。

一般的に、ポメ柴はポメラニアンと柴犬が共通している「警戒心が強い」「気が強い」「神経質」といった性格を受け継いでおり、小さいながらに勇敢な性格をしています。

また、ポメラニアン特有の甘えん坊で社交的な性格と、柴犬らしい忠誠心や従順な良いところが合わさって、より飼いやすいことがほとんどです。

まさにそれぞれのいいとこどりをしたような性格をしているため、見た目だけでなく性格も人気の犬種と言えます。

ポメ柴の特徴と性格について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。ポメ柴を飼おうか迷われている方は、より飼いたいという思いが高まったのではないでしょうか。ここでは、ポメ柴を飼う時のポイントをいくつかご紹介していきます。ポメ柴を飼い始めた方や、これから飼う方は是非参考にしてみてください。

ポメ柴を飼うにあたって、まずは運動不足にならないよう気を付けましょう。

ポメラニアンも柴犬も活発な性格をしており、元来ソリ犬や狩猟犬といった歴史がある彼らにとって、一定量の散歩は欠かせません。

特に柴犬はスタミナがあり運動不足になってしまうとストレスを感じてしまいます。成犬になったときの大きさが柴犬くらいのポメ柴には、しっかりと運動の時間を確保してあげましょう。

ポメ柴に必要とされている散歩の時間は、一日に最低30分の散歩を1、2回ほどだと言われています。また、散歩だけでなく自由に遊び回る時間を設けてあげることも運動不足やストレスの解消に効果的です。

公園やドッグランなど開放的な場所にも定期的に連れて行ってあげましょう。

ポメ柴を飼うには、こまめなブラッシングも必須です。

「ポメ柴の特徴」でも解説した通り、柴ポメは毛が抜けやすいダブルコートであるため、日々のお手入れが必要となります。

特に換毛期になると抜け毛の量が増えるので、春と秋には入念にお手入れしてあげる必要があります。ブラッシングはできるだけ毎日行ってください。また、月一のシャンプーも抜け毛対策として効果的です。

抜け毛は、放置しておくと皮膚や付着したノミやダニの温床となったり、さまざまな皮膚トラブルを引き起こす可能性があるため、ブラッシングで常に清潔な状態にしておくことをおすすめします。

ポメ柴を飼う時のポイントの最後は、信頼関係の構築です。

ご紹介した通り、ポメラニアンも柴犬も警戒心が強く、たとえ飼い主だとしてもベタベタされるのを嫌ったり、一定の距離感を保ちたがります。そのため、信頼関係を築くことができるような関わり方をすることが大切です。

愛犬と飼い主の間に信頼関係があることによって、スムーズにしつけることができたり、反抗的にならずに済むことがあります。

信頼関係を築くポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。

ワンちゃんは意外と飼い主さんのことを観察しており、些細なことで築き上げた信頼関係が壊れてしまうことがあります。

警戒心が強くさまざまなことに敏感な性格をしているからこそ、関わり方には注意しましょう。

いかがでしたでしょうか。本記事ではポメラニアンと柴犬のミックス犬、ポメ柴についてその特徴や飼う時のポイントなどをご紹介しました。

ポメラニアンや柴犬は単体でも十分に可愛らしいですが、ミックス犬になることによってお互いの魅力が合わさって更に可愛らしく感じますよね。

これからポメ柴を飼う方は、ご紹介した特徴や性格、飼うときのポイントを理解した上で迎えましょう。

また、まだ犬種が決まっていない方は、是非ポメ柴を選択肢に入れてみてください。

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