柴犬の毛色って何種類ある?それぞれの特徴と魅力を画像付きでご紹介!
国内のみならず海外でも高い人気を誇る柴犬。日本をルーツとする「日本犬」の1つで、柴犬の祖先は縄文時代から人間とともに暮らしていたという説もあるほど長い歴史を持っています。飼っている人も多いため、犬のことを詳しく知らない方でも名前を聞いたことや見かけたことがあるのではないでしょうか。柴犬といえば一般的に茶色の子をよく見かけますが、実は茶色以外にも魅力的な毛色が存在します。本記事では柴犬の毛色の種類とそれぞれの魅力を画像を交えながらご紹介します。もしかしたらあなたの知らない毛色の柴犬がいるかもしれませんよ!
柴犬の基本情報
柴犬の毛色についてご紹介する前に、まずは柴犬の基本情報を簡単に見ていきましょう。
原産国
冒頭でも触れた通り、柴犬の原産国は日本です。日本犬保存会では、「柴犬」のほか「秋田犬」、「甲斐犬」、「紀州犬」、「四国犬」、「北海道犬」を「日本犬(=和犬)」として認めています。(6種類すべて「天然記念物」)
日本スピッツや土佐犬、狆なども日本原産の犬種ではありますが、交配の過程で外来種の血が混ざっていることから、純血種として認められているのは上記の6犬種なのです。
現在日本で飼われている日本犬の8割が柴犬だと言われており、人気の高さがうかがえます。
サイズ
一般的な柴犬のサイズは以下の通りです。
【体高】
- オス:38~41㎝
- メス:35~38㎝
【体重】
- オス:9~11㎏
- メス:7~9㎏
また、犬籍の登録や血統書の発行を行っているジャパンケネルクラブでは柴犬の犬種標準を次のように定めており、
【体高】
- オス:39.5㎝
- メス:36.5㎝
※それぞれ上下±1.5㎝まで許容。体重の規定はなし。
天然記念物である日本犬の保護や犬籍簿の整備などを行っている日本犬保存会では
【体高】
- オス:39.5㎝(38~41㎝の間も可)
- メス:36.5㎝(35~38㎝の間も可)
【体重】
- オス:9~11㎏
- メス:7~9㎏
と定めています。
柴犬は小型犬、中型犬どちらにも分類されることがありますが、「日本犬」という括りでは唯一の小型犬として分類されています。反対に日本犬の中で唯一の大型犬と分類されているのは秋田犬です。
被毛の特徴
柴犬は「アンダーコート」と「オーバーコート」の2層構造であるダブルコートです。そのため、季節に合わせて被毛が生え変わる「換毛期」が1年に2回やってきます。
トイプードルやマルチーズのようにトリミングが欠かせない犬種ではありませんが、汚れやすいおしり周りは定期的に短めにカットするとお手入れが楽になるかもしれません。
顔つきは2種類
柴犬は顔つきの特徴から「キツネ顔」と「たぬき顔」に分けられることがあります。キツネ顔は顔の輪郭がシャープでマズルが細長くキリっとした印象を受けますが、たぬき顔は顔が丸く、がっしりとした体つきをしており可愛らしい印象で、どちらの顔つきも違った魅力があり人気があります。
成長するにつれて顔つきが変わるのは珍しいことではないので、子犬の頃はたぬき顔だったのに大人になったらキツネ顔になった(逆も然り)というケースも多々あるようです。
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柴犬の毛色は何種類?
街中でよく見かける柴犬は茶色や黒色の子だと思いますが、柴犬はほかにどんな毛色があるのでしょうか。ここでは大きく分けて4つの毛色を画像付きでご紹介します。
もっとも見かけることが多い「赤柴」
柴犬と聞いてまずはじめに思い浮かぶのがキツネ色の被毛を持った赤柴ではないでしょうか。柴犬のほとんど(一説には8割とも)が赤柴だと言われていますが、その濃淡や混ざっている他の毛色の程度は個体差が大きく、おあげのような茶色の子もいれば薄い茶色の子、まだらに黒い毛が混ざっている子などさまざまです。そのため、同じ色味の赤柴は存在しないという声もあります。
ちなみに、「茶色」を「赤」と表現するのは、かつての日本では色の表現が今よりも簡素化されていたことが関係しているのではないかと考えられているようです。具体的には、「赤」、「青」、「白」、「黒」が基本的な色として用いられており、そのほかの色はこれら4色のどれに近いかでまとめて表現されていました。つまり、茶色はこの4色の中だと赤に色味が近いことから「赤」というように表現され、茶色の柴犬のことも赤柴と呼んでいたのではないかと推測されています。
ほかにも、寒色は「青」でまとめて表現していたため、緑でも「青信号」、「青ネギ」などと表現しており、現在でも当時の呼称が残っているのだと考えると腑に落ちますよね。
この4色は「赤い~」、「青い~」などの形容詞や「真っ赤」、「真っ青」などの接頭辞をつけて使用できることから、色味を表すだけでなく明暗や濃淡の表現としても使われていたそうですよ。
印象がガラッと変わる「黒柴」
目の上のマロ眉がチャームポイントと言っても過言ではない黒柴は、まるで平安貴族のような見た目からとても人気のある毛色です。珍しい毛色ではありますが、最近では見かけることも多くなってきました。
チャームポイントのマロ眉は眉と呼んではいるものの、実際には眉ではなく「タン・マーキング」という模様です。目の上だけでなく口の周りや胸元、手足など部分的に色が入ることが多く、薄い黄褐色はライト・タン、濃い黄褐色はリッチ・タンと呼ばれています。
タン・マーキングは目のように見えることから「4つ目」と呼ばれることもあります。このような模様が表れる理由ははっきりとは分かってはいませんが、鳥などから目を守るためのカモフラージュではないかという説が有力のようです。
実は黒柴だけではなくほかの毛色の子もタン・マーキングが入っていますが、目立ちにくいので気づきにくいかもしれません。柴犬以外の犬種で言えばチワワ、ミニチュアダックスフンド、ドーベルマンなどの犬種でもタン・マーキングが見られますね。
今では人気の理由の1つになっている4つ目ですが、「4つ目の犬は縁起が悪い」と言われていた時代もありました。というのも、4つ目は閻魔大王が飼っていた『人間を死の国へ連れて行く役目を持っていた犬』と同じであることから、飼い主の寿命を短くすると考えられていたことが原因のようです。そのほかにも「性格が悪い」、「目が4つあるように見えて不気味」など、あまり好ましく思われていなかったと言われています。今とは全く異なる評価にびっくりしてしまいますよね。もちろんこれらは迷信なので重く受け止める必要はありません。
北海道犬に間違われることも?「白柴」
白い柴犬はとても珍しいとされているので見たことがない方も多いかもしれません。というのも白い柴犬は赤×赤、黒×黒のように同じ毛色同士を交配している際に低確率で生まれるため、繁殖させようとしてできる毛色ではないのです。色に関する遺伝子が関係しているとされていますが、アルビノ種というわけではないため健康上の問題はありません。
白柴は真っ白なわけではなくクリームっぽい色合いで、耳や背中、しっぽなど身体の一部に赤毛が混ざっていることも多いです。
レアな毛色!「胡麻柴」
胡麻という毛色はあまり聞き慣れないですよね。洋犬では「ブリンドル」と呼ばれている毛色です。赤、黒、白の毛が混ざり合っており、赤の割合が多い場合には「赤胡麻」、黒の割合が多い場合は「黒胡麻」と呼び分けることもあります。
胡麻柴はとても珍しい毛色で、生まれる確率は白柴よりも低確率とも言われており、なかなかお目にかかる機会はないかもしれません。
赤柴同士を交配させていると次第に色が薄くなっていくため、何世代かに1回黒柴とかけ合わせて本来の赤の色素が失われないようにしますが、その際に偶然生まれるのが胡麻柴だという説もあります。
犬種標準として認められているのは?
一般的に分類すると柴犬の毛色は赤、黒、白、胡麻の4色ではありますが、ジャパンケネルクラブや日本犬保存会が犬種標準として定めている毛色は上記とは若干異なる部分があります。団体ごとに犬種標準を見ていきましょう。
ジャパンケネルクラブの毛色の基準
ジャパンケネルクラブは「赤」、「黒褐色」、「胡麻」、「黒胡麻」、「赤胡麻」の5色を犬種標準として定めています。また、上記の5色の毛色は全て「裏白」でなければならないとしています。
日本犬保存会の毛色の基準
日本犬保存会の毛色は「赤」、「胡麻」、「黒」、「白」の4色を認めるとしています。ただし、理想的な毛色は赤、胡麻、黒であり、白は好ましくないので減点するとも記載されています。
それぞれの団体では上記の毛色をスタンダードとして定めていますが、この基準から外れているとしてもドッグショーに出陳したりブリーダーとして繁殖させるわけではないのであれば問題はありません。
裏白って何?
ジャパンケネルクラブも日本犬保存会もすべて裏白でなければならないと定められていますが、裏白っていったい何?と思いますよね。裏白とは、顎の下から胸元、お腹、尻尾まで白い毛が生えていること(内側が白くなっていること)を指します。
柴犬の毛色は大きく分けると4種類!
今回は柴犬の毛色についてご紹介しました。毛色によって印象がガラッと変わるため、同じ柴犬でも一見違う犬種に見えるところも魅力の1つですよね。
ただし、犬の毛色は成長とともに変わることも珍しくありません。柴犬の場合は生涯で7回毛色が変わると言われているヨークシャーテリアのように大きく毛色が変わることはほとんどありませんが、子犬の頃は黒い毛が多く混ざっていたのに成長するにつれて綺麗な赤柴になるというケースは多いにあります。また、犬もシニアになると白い毛が混じったり毛色が薄くなったりしていきます。
毛色もお迎えする際のポイントの1つになるとは思いますが、成長や年齢を重ねることで毛色が変わる可能性があるということも留意しておきましょう。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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