国を守る犬の仕事「検疫探知犬」について。歴史や仕事内容とは
国際空港内で【検疫探知犬】と記載された洋服を着た犬が歩いてるのを見たことありませんか?彼らは、伝染病や病害虫の日本侵入を防ぐため、持ち込みが禁止されている肉類や果実類の取り締まりを行う仕事をしている、国の安全を守る犬なのです。しかし、まだまだ知られていない検疫探知犬、ここでは検疫探知犬について詳しく解説していきます。
検疫探知犬はどんな場所で活躍をするの?
検疫探知犬は、各国際空港や国際郵便局にて国内への持ち込みを禁止している動物の肉や果実類の不法侵入を防ぐために手荷物受取所など入国前の空港内で活躍をしています。
検疫探知犬の仕事内容
特殊な訓練を受けた【検疫探知犬】と記載された洋服を着た犬は、空港内にいる旅行者の手荷物や国際郵便物の中から持ち込みが禁止されている肉や植物などの匂いを探し当てます。なぜなら、これらには日本にはない感染症や病害虫などが潜んでいる可能性があるからです。
キャリーやバッグの外側から匂いを嗅ぎ分ける嗅覚能力は相当なもので、怪しいと感じたものは見逃しません。匂いを嗅ぎ当てると、その荷物の横に座り【発見した】という合図をします。
彼らの活躍により、夏休みのある2日間で、押収した持ち込み禁止物は130kg以上もあったというデータもあるほどです。これらすべて、検疫探知犬が発見しているのですから、まさに国の安全を守ってくれているヒーローです。
検疫探知犬を知ろう!適した犬種は?
検疫探知犬は、報道番組で特集されたことがあり、検疫探知犬【アルバート】で彼らの存在を知った方もいるかもしれません。ここでは、検疫探知犬の存在を更に解明していきます。
検疫探知犬の犬種はビーグルが多い
2019年の疫探知犬検疫探知犬カレンダー(無料でダウンロード可能)を見るとお分かりかと思いますが、活躍している犬のほとんどが、ビーグルです。
スヌーピーのモデルでもあり、愛玩犬として人気のビーグルは、嗅覚獣猟犬グルーブに属している犬種です。そのため、匂いを嗅ぎ分けて獲物を見つけるのが得意で、小型なわりに丈夫な体つきと体力があることから、検疫探知犬に適した犬種になったそうです。
ハンドラーの存在
訓練士であるハンドラーと常に一緒に行動する検疫探知犬ですが、実はハンドラーになる人は常に同じ人です。なぜなら、同じハンドラーに日々訓練され信頼関係を築くことで、効率良く日々の業務が行えるからです。
また、同じハンドラーであれば、体調不良などちょっとした変化にも気付きやすいというメリットがあります。常に最高の健康状態で検疫探知ができるように、体調管理もハンドラーが行っています。
ちなみに、訓練用語は英語が多く、実際の合図や褒めるときも英語で行われています。
引退はするの?
検疫探知犬は、シニア期を迎える6~8歳になると現役を引退するそうです。
日本で活躍している検疫探知犬の引退後の詳細は不明ですが、多くの探知犬はハンドラーやその関係者が引き取り、引退後は愛玩犬として穏やかな日々を過ごすそうです。
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検疫探知犬の歴史と、活躍する頭数
そもそも、どれくらいの数の検疫探知犬が一体いつから空港で活躍をしているのでしょうか?その詳細について解説していきます。
検疫探知犬の歴史
日本では、平成17年12月成田空港に2頭の検疫探知犬が初めて導入されました。それ以降は、平成20年に関西国際空港・平成24年に東京国際空港・平成25年に中部国際空港と福岡空港・平成26年に新千歳空港と川崎東郵便局・平成27年に那覇空港に導入と、その導入範囲を増やしてきました。
また、2020年の東京オリンピックなどで旅行客が増えることが予想されていることから、令和元年には東京国際空港にて検疫探知犬の増頭が予定されているそうです。
日本で活躍する検疫探知犬の頭数
検疫探知犬は、成田国際空港に6頭・関西国際空港に6頭・東京国際空港に4頭(令和元年にもう1頭増頭予定)・中部国際空港に3頭・福岡空港に3頭・新千歳空港に1頭・那覇空港に2頭・川崎東郵便局に2頭の計8か所に、合計で28頭が配置されています。
また、その他の国際空港に出張することもあるため、日本各所の検疫探知パトロールをしていることになります。
検疫探知犬は国の安全を守っている
このように、検疫探知犬は厳しい訓練を乗り越え日本の安全のために今日も働いてくれています。もし空港内で検疫探知犬を見かけても、声をかけたり触るといった行為は止めましょう。仕事に支障をきたし集中力が欠けてしまうことがあるので、彼らを見かけても優しくそっと見守ってあげましょう。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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