白いポメラニアンは他の毛色と何が違う?特徴や飼育のポイントを調べてみました
ふわふわな被毛が特徴的で、「動く毛玉」や「わたあめ」などと形容されることが多いポメラニアンは、JKCの犬種別犬籍登録頭数において2008年から2022年まで4位であり続けている人気の犬種です。今回はそんなポメラニアンの中でも、白の被毛を持つ子にスポットを当て、特徴や飼う上で注意が必要なことについてご紹介したいと思います。
ポメラニアンのルーツ
笑っているように見える表情が可愛らしいポメラニアン。まずはじめにそのルーツを辿ってみましょう。
ポメラニアンの祖先は?
ポメラニアンの祖先は、使役犬としてそりを引いていたサモエドや番犬として活躍していたジャーマンスピッツだと言われています。確かによく似ていますよね。毛色はほとんどが白であり、当時は愛玩犬ではなく、身体も中型犬ほどの大きさでした。そのため、現在でもポメラニアンは小型犬としては比較的大きなサイズに成長することも珍しくないようです。
ジャーマンスピッツについてはこちらの記事をチェック!
「ポメラニアン」という名前の由来は?
「ポメラニアン」という名前はドイツ北東部~ポーランド北西部に広がるポメラニア地方にちなんでつけられました。
ポメラニアンの原産国であるドイツでは6種類のサイズが存在しており、大きい順に「ウルフ・スピッツ」「グローサー・スピッツ」「ミッテル・スピッツ」「クライン・スピッツ」「トイ・スピッツ」「ツヴェルク・スピッツ」となっています。これらの6種類を総称してジャーマンスピッツと言います。ツヴェルク・スピッツが現在のポメラニアンです。
※トイ・スピッツを現在のポメラニアンとすることもあるようです。FCI(国際畜犬連盟)ではトイ・スピッツを除いた5つの種類を公認しており、サイズの区分には諸説あるようです。
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ポメラニアンの特徴
続いてポメラニアンの大きさや被毛、平均寿命などの特徴をご紹介します。
ポメラニアンの体高・体重
JKC(ジャパンケネルクラブ)によると、ポメラニアンの体高は21㎝±3㎝、体重はサイズに相応しい体重であるとされています。平均的には1.8~3.5㎏ほどが標準体重のようです。しかし、ポメラニアンは中型犬ほどの大きさだった犬を小型化しているため個体差が大きく、4~5㎏のポメラニアンも珍しくありません。中には10㎏ほどにもなる子もいるようです。
ポメラニアンの被毛
ポメラニアンはオーバーコートとアンダーコートを持つダブルコートの犬種です。そのため、換毛期には大量の抜け毛が発生します。
ポメラニアンの毛色の種類
- ホワイト
- ブラック
- ブラウン
- オレンジ
- グレー
- クリーム
- クリーム・セーブル
- オレンジ・セーブル
- ブラック・アンド・タン
- パーティーカラー
上記の10種類がJKCに認められている毛色です。2026年1月1日以降はこの他の毛色はスタンダード外とされ、血統証明書の毛色の前に×印を記載する対象となることが発表されています。
ただし、×印が記載されているからと言ってなにか大きな疾患や遺伝的な問題があるという訳ではありません。犬種スタンダード外のカラーを持つ犬は珍しいと銘打って高額で取り引きされたり、無理な繁殖が繰り返される恐れがあることから、繁殖するうえでの犬種スタンダードを守るためにこのような措置がとられています。
■参考
ミスカラーやマールカラーについてはこちらの記事で触れています
この他にも、
- レッド
- チョコレート
- ブルー
- ビーバー(イザベラ)
- ウルフセーブル
など、非公認も合わせると実に20種類以上のカラーが存在しているようです。ポメラニアンの被毛の色は白やオレンジだけだと思っていましたが、これほどの種類があるとは驚きですよね。
ポメラニアンの白は珍しい?
ポメラニアンと聞くと、白くてふわふわな見た目の子を想像する方も多いのではないでしょうか。先述しましたが、元祖のポメラニアンもほとんどがホワイトでした。しかし、現在では白のポメラニアンは珍しく、ペットショップではなかなか会えないカラーなのです。そのため少々高額になることも珍しくありません。白のポメラニアンをお迎えしたいと考えている方はブリーダーに相談すると良いでしょう。
ポメラニアンの寿命
ポメラニアンの寿命は約12~16年と言われています。比較的、長寿傾向にある小型犬の中でも一緒に過ごせる時間が長い犬種です。
ポメラニアンの顔つきは2種類ある?
柴犬にキツネ顔とタヌキ顔があるように、ポメラニアンにもキツネ顔とタヌキ顔があると言われています。正式に基準が定められているわけではありませんが、マズルがシャープでピンと立った耳を持っている子はキツネ顔、マズルが短くて顔つきが丸く耳が小さめな子はタヌキ顔とされているようです。ポメラニアンはタヌキ顔の子が人気の傾向にあるようですが、どちらも可愛いことに変わりはありませんね。
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性格
毛色によって性格が変わることはほとんどないと言われています。ポメラニアンの基本的な性格は、飼い主さん大好き・遊ぶのが大好き・忠実・勇敢だが警戒心が強い、などが挙げられるようです。明るい性格なので、小さい子どもや年配の方がいる家庭でも安心して飼えると言われています。
ポメラニアンの祖先はもともと使役犬として従事していたので、活発で協調性もあります。飼い主さんに対して甘えん坊な子が多く、トコトコついてくる姿に癒されている飼い主さんも多いようです。
ぬいぐるみのような見た目とは裏腹に元気いっぱいな一面も持ち合わせています。ドッグランなどに行くと、楽しそうに跳ね回っているポメラニアンも多いんだとか。
社交的な性格ではあるものの注意深さも持ち合わせているので、初めて会う人には警戒して吠えてしまうことがあります。また、勇敢な面も持ち合わせているので、家族を守るために小さな身体で自分より大きな相手に向かっていくことも。
どの犬種にも言えることですが、甘やかしてしまうと言うことを聞かなくなってしまうので注意が必要です。
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白いポメラニアンを飼う上で注意すること
被毛の色でポメラニアンの特徴に差はありませんが、一緒に暮らすうえでは気をつけるべきこともあります。ここでは、ポメラニアンを飼うにあたって共通して注意が必要なことと、白いポメラニアンならではの注意点をご紹介します。
ポメラニアンを飼うにあたって注意すること
吠えやすい
ポメラニアンは興奮したり警戒したりすると比較的吠えやすいと言われています。祖先であるスピッツは吠え癖がつきやすい犬種であったので、その気質を受け継いでいるのかもしれません。
また、勇敢で番犬に向いているとされる性格も吠えやすさに関係していると考えられています。来客時や他の犬に会ったときなど特に吠えやすくなるようです。ご近所トラブルになりかねないので、子犬のうちから吠え癖がつかないようしっかりしつけなければいけません。
骨折・脱臼しやすい
小型犬であるポメラニアンは非常に骨が細いので骨折しやすいです。滑って転倒した、ソファーから飛び降りたなどの衝撃で骨折や脱臼をしてしまいます。活発なので部屋を走り回ることも珍しくありませんが、過度な運動は怪我のもとになります。滑り止めのマットを敷いたり、段差のあるところにはスロープを付けて負担がかからないようにするなどの環境づくりが必要です。怪我による通院、手術の費用は高いので、できるだけ予防策を講じましょう。
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抜け毛の量が多い
ダブルコートのポメラニアンは抜け毛が多いです。春と秋の換毛期には信じられないほどの毛が抜けます。日々のお手入れでいかに抜け毛を減らすかが、換毛期を少しでも楽に乗りきるコツです。被毛は生え変わるのでトリミングは不要な犬種ですが、色々なカットスタイルを楽しんでいる飼い主さんもいます。
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皮膚疾患
ダブルコートの犬種なので、通気性が悪く、きちんとお手入れをしないと皮膚病になることがあります。被毛も長いので毛玉にも注意が必要です。
ポメラニアンは毛周期停止という脱毛症に特にかかりやすいとされています。はっきりとした原因は分かっていませんが、特定の犬種に多く見られることから遺伝的な要因が関係あるのではないかと考えられているようです。脱毛以外にかゆみなどの異常はないので、治療をしないという選択肢もあると言われています。
「白い」ポメラニアンを飼うにあたって注意すること
涙やけが目立ちやすい
涙やけとは、目の下の被毛が赤茶色に色素沈着してしまう状態です。鼻涙管閉塞などにより涙がうまく排出されず目から溢れてしまい細菌が繁殖することで涙やけになります。ポメラニアンは目が大きいので涙が溜まりやすいと言われています。白い被毛の子は涙やけが目立つので、日々のお手入れが大切です。
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毛色が変わる可能性がある
毛色のバリエーションが豊富なポメラニアンは、成長するにしたがって毛色に変化が起きると言われています。これは白に限った話ではなく、一生毛色が変わらないという子はほとんどいないようです。また、毛色の変化は1度ではなく、複数回変わることもあるとされていますが、明確な原因は分かっていません。
白のポメラニアンは子犬から成犬になるにつれて一部分の色が濃くなったり、白からクリーム色っぽくなることがあります。成犬になっても全身真っ白ということはなかなか珍しいようです。毛色の変化も愛犬の個性として楽しみましょう。
退色についてはこちらの記事でも触れています
汚れやすい
被毛の色が白い子は汚れが目立ちやすいです。また、被毛が長いのでお散歩中に草やほこりなどを巻き込んでしまうこともあります。そのため、こまめにブラッシングしたりシャンプーをして清潔に保ちましょう。また、毛玉もできやすいです。毛玉は皮膚トラブルの原因にもなるので、擦れやすい箇所は念入りにブラッシングしましょう。
白いポメラニアンと暮らすには
白いポメラニアンは実は希少で、なかなかペットショップで見かけることのないカラーです。絶対に白がいい!という場合はブリーダーに相談しましょう。
しかし人気の犬種やカラーには悪質なブリーダーも存在しています。信頼できるブリーダーなのかどうかをしっかり見極めることが大切です。
わたあめのような可愛らしい見た目をキープするためにも、白のポメラニアンは特に日々のお手入れが欠かせません。成長していくにつれ毛色が変わってしまうことが多い犬種ですが、それもポメラニアンと暮らす楽しみの1つ。飼い主さんに忠実な子が多いので、信頼関係を築ければとても良いパートナーになってくれるはずですよ。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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