キング・チャールズ・スパニエルと暮らすなら知っておきたい基本情報をご紹介!特徴・性格・暮らし方など
垂れた長い耳に人懐っこい性格のキング・チャールズ・スパニエル、愛犬家も多くたくさんの人に愛されている犬種です。温厚な性格の犬が多いため、小さい子供がいる家庭でも安心して育てられる子が多いです。ここでは、キング・チャールズ・スパニエルと暮らすためにも飼い主が知っておきたいことについてご紹介します。
目次
キングチャールズスパニエルのルーツ
キングチャールズスパニエルは、イギリスのイングランド地方原産の愛玩犬です。
まず最初に、歴史や特徴についてご紹介します。
キングチャールズスパニエルの歴史
キングチャールズスパニエルはイギリスのチャールズ1世・2世にとても愛されていた犬です。16世紀頃から存在したと言われています。その頃は今よりコッカー・スパニエル寄りの姿でした。19世紀になり、東洋犬との交配が行われ、鼻が短い「キング・チャールズ・スパニエル」の原型が誕生しました。
その後、19世紀前半に愛好家がスパニエル犬種を残そうと活動し、犬種としての「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」が生まれました。この2頭の犬種は「鼻の長さの違い」が一番分かりやすい特徴ですが、パッと見た感じ、同じ犬種にも見えてしまいます。
一般に、キング・チャールズ・スパニエルはドーム型の頭をしているのに対し、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは、耳の間がほぼ平らに近い頭の形をしている点も違いとして挙げられています。どちらの犬種であっても個体差はあります。
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キングチャールズスパニエルの性格
キングチャールズスパニエルはとても温厚なイメージがある犬種ですが、実際はどんな性格をしているのでしょうか。ここでは詳しい性格についてご紹介します。
穏やかで愛情深い
穏やかで愛情深い性格をしているので、小さい子供がいる家庭でも安心して飼育することができます。落ち着いているので、吠え癖などの問題行動も少なく、しつけもしやすいです。静かな環境を好む一面もあるので、一人でリラックスできる時間を作ってあげるとストレスが溜まることなく過ごせます。
陽気で甘えん坊
陽気で甘えん坊な一面もあります。基本的に穏やかなので、飼い主の側に座るなどして甘えてきます。もちろん外で遊ぶことも好きですが、アウトドアよりインドアで一緒にいる時間を楽しむ方向けの犬種です。
キング・チャールズ・スパニエルの特徴
小型犬に分類されているキングチャールズスパニエルですが、体や被毛にはどんな特徴があるのでしょうか。ここでは、体型・体質、毛色・被毛・抜け毛だけでなく、寿命やかかりやすい病気についてまとめました。
短い鼻に丸い頭が特徴的
キングチャールズスパニエルは鼻が短く、目がやや離れている特徴的な顔をしています。頭部は丸く、耳や尾は下に垂れています。体高26〜31cmで、平均体重は3.6〜6.3kgです。体は小さく、足は細いです。チワワや狆などの犬種と同様、鼻が短いためイビキなどの呼吸音がうるさい犬もいます。
柔らかく滑らかな被毛
キングチャールズスパニエルの毛色はブラック&タン、ブレンハイム、トライカラー、ルビーなどです。被毛は細く柔らかいため毛玉ができやすいです。耳や胸、内股、尻尾などは被毛量が多いのでこまめにケアをしましょう。抜け毛も多いので、しっかりブラッシングを行う必要があります。
かかりやすい病気に注意
キングチャールズスパニエルの平均寿命は12〜14歳です。小型犬の中でも平均的な長さですが、その犬の生活環境や遺伝的要因などにより前後します。できるだけ長い時間を犬と過ごすためには適度な運動と清潔な生活環境でストレスの少ない生活を心がけると良いでしょう。さらに、病気を発症したときにすぐに治療を開始できるように、動物病院で定期的に健康診断を行うことが理想です。
かかりやすい病気は「軟口蓋過長症」「心臓病」「気管虚脱」「熱中症」などです。
軟口蓋過長症
「軟口蓋過長症」は、軟口蓋が通常より長いことにより呼吸障害を起こす病気です。鼻が短い短頭種に多く見られ、イビキや呼吸困難等の症状が現れます。先天性の疾患なので予防法はなく、外科手術を行うことで治療を行います。外科手術は呼吸器症状は改善されますが、再発の恐れや軟口蓋からの出血や腫れが見られることがあるので、かかりつけの獣医師としっかり相談して治療方針を決めるようにしましょう。
熱中症
「熱中症」は、体温が異常に上昇することで脳に大きなダメージを与えてしまう怖い病気です。犬は体温調節が苦手な動物ですが、短頭種は他の犬に比べてさらに体温を外に逃がすことが苦手な犬種です。体温の上昇、よだれ、元気がなくなる、ぐったりするなどの症状が現れ、早期に治療を行わなければ下半身麻痺や死に至ることもあります。水分補給や体温を下げるために水をかける(口などに入らないよう誤飲に注意しながら)などの応急処置を行い、動物病院をすぐに受診しましょう。
心臓病
「心臓病」は、病状が進行してからでないと症状が現れません。気付いたときには手の施しようのないことも多くあります。主な心臓病は僧帽弁閉鎖不全症や、心筋症などで、元気がない、運動を嫌がる、咳、呼吸困難、チアノーゼ、腹水、失神などの症状が見られます。心臓病は定期的に精密な心臓検査を行うことで早期発見に繋げることができます。キングチャールズスパニエルは心臓病が多い犬種なので、成犬期でも定期的に心臓検査を行うことをおすすめします。
気管虚脱
「気管虚脱」は、何らかの原因により気管が扁平状に潰れてしまう病気です。ガーガーという呼吸音、呼吸困難、チアノーゼなどの症状が見られます。治療は炎症剤や気管拡張剤などの内服で症状を緩和させます。重症化で外科手術を行うこともありますが、いくつかの方法があるため、かかりつけの獣医師と相談しながら行いましょう。
キングチャールズスパニエルとの暮らし方
キングチャールズスパニエルは小型犬に分類されますが、やや大きめの体をしています。そのため生活する環境や運動量、しつけには注意する点があります。ここでは育て方についてご紹介します。
毛玉ができやすいのでこまめなお手入れを
日常的なケアとして「ブラッシング」、「耳掃除・爪切り・肛門腺絞り」、「シャンプー」などが必要になります。
ブラッシングは2~3日に1度行い、毛玉ができないように梳いていきます。飾り毛が多い犬種なので、散歩の後は葉っぱや土などがついていないか確認しましょう。ブラッシングにはピンブラシやスリッカーブラシ、コームなどを使用し、スリッカーブラシは使用方法を間違えると皮膚を傷つけてしまうため使用方法を確認してから使います。
耳掃除・爪切り・肛門腺絞りは1ヶ月に1度行い、シャンプーと同時に行うことをおすすめします。
リラックスできる環境を目指そう
キングチャールズスパニエルと暮らすなら、清潔な生活環境を心がけましょう。抜け毛も多いので、犬の生活環境はこまめに掃除を行い、ベッドや毛布なども洗濯し清潔を保ちましょう。他にもあまり騒がしくしないように、リラックスできる環境を作ります。犬がリラックスしているときは、むやみに構ったりせず休ませてあげます。
楽しみながらしつけよう
しつけは比較的しやすい犬種ですが、集中力が切れないように工夫しながらトレーニングを行います。ボールやおもちゃ、犬の好きなおやつなどを使用し楽しみながら行い、指示を与えても聞かなくなる場合はトレーニングを中止しましょう。できるだけ褒めて伸ばすようにし、叱る・叩くなどはしてはいけません。
散歩で気分転換しよう
運動はそこまで多く必要とせず、1日2回30分程度かけてゆっくり散歩する程度でOKです。激しい運動は呼吸器系や関節が弱いこともあるため、できるだけ避けましょう。ゆっくり外を歩くだけでも十分気分転換に繋げることができます。
キングチャールズスパニエルは比較的飼いやすい犬種
ここでは、キングチャールズスパニエルと暮らすためにも飼い主が知っておきたいことについてご紹介しました。穏やかで愛情深く、しつけがしやすいため、家庭に馴染みやすいです。運動量は毎日30分程度で十分で、そこまで多くないため高齢の方でも比較的飼いやすい犬種です。しかし、被毛は細く絡むため毛玉ができやすいなどの注意点もあります。日常的にしっかりケアすることができればとても飼育しやすく、優しい犬です。初めて犬を飼育する方にもオススメです。キングチャールズスパニエルを知ることで幸せな暮らしを送れるようになりますよ。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!