犬はオレンジを食べても大丈夫|栄養素や与える際に気をつけること
ビタミンCが豊富に含まれるオレンジは、1年中手に入れることができる人気の高いフルーツです。オレンジを食べていると、いい香りにつられて愛犬も食べたそうに見つめてくることがあるかもしれません。オレンジは与え方や量に気をつければ、犬も食べることができます。
この記事では、オレンジに含まれる栄養素や与える際の注意点、簡単に作れるおすすめレシピなどを紹介します。
犬にオレンジを与えても大丈夫
オレンジは犬が食べても大丈夫な果物の1つです。水分が多く甘いオレンジは、犬も好んで食べることが多く、夏場の水分補給に役立ちます。
オレンジの栄養素・成分
オレンジに含まれる、主な栄養素について見ていきましょう。
ビタミンC
オレンジは、果物のなかでもトップクラスのビタミンC含有量であることで知られています。ビタミンCには、粘膜の保護や免疫力を高める役割などがあります。
犬は人間と異なり体内でビタミンCを合成することができるため、それほどビタミンCを必要としません。しかし、病気や高齢の場合は、十分な量のビタミンCを合成することができないこともあるため、オレンジでビタミンCを補給するのもよいでしょう。
食物繊維
オレンジには、水に溶けない不溶性食物繊維が含まれています。不溶性の食物繊維は水分を吸収して膨張し、排便量のカサが増すことで刺激を与え、腸の働きを活発化させる働きがあります。そのため、適量を摂取すれば便秘の改善に役立ちます。
カルシウム
カルシウムは、骨や歯の形成に必要なミネラル成分です。また、筋肉の収縮や神経の情報伝達に関与しているほか、血液の凝固作用があり出血の予防にも役立っています。
βカロテン
βカロテンは、体内でビタミンAに変換されて作用する栄養素です。抗酸化作用があり、皮膚や被毛の健康をサポートしてくれます。また、活性酸素を抑えガンや心臓病の予防が期待できると言われています。
カリウム
カリウムは、神経刺激の伝達やエネルギー代謝において重要な役割を果たすミネラル成分です。ナトリウムと相互に作用しながら、体内の塩分調節を行い水分量のバランスを一定に保つ働きをします。
パントテン酸
パントテン酸も水溶性ビタミンの1種です。タンパク質・脂質・糖質の代謝と体のエネルギー産生に欠かせない酵素を補助する役割を担っています。また、セラミドの合成を促して皮膚を保湿する働きもあります。
葉酸
葉酸は水溶性ビタミンの1種で、DNAの合成に欠かせない重要な栄養素です。赤血球の産生にも関与しており、貧血予防に役立ちます。
犬にオレンジを与える際の注意点
ここでは、犬にオレンジを与える際に注意するポイントについて紹介していきます。
アレルギーに注意する
オレンジにアレルギーを持っている犬もいるため、初めて与える際はごく少量にしましょう。食べた後に痒みや嘔吐、下痢などを起こした場合は、アレルギーの可能性があります。オレンジを食べた後に体調不良が見られる場合は、動物病院を受診しましょう。
皮や種を取り除く
犬にオレンジを与える際は、消化に悪い外側の分厚い皮から房の薄皮まできれいに取り除きましょう。また、種も消化することができないため必ず取り除き、果実のみを与えるようにしてください。
市販のオレンジジュースや加工品は与えない
市販のオレンジジュースやオレンジを使用した加工品は、愛犬に与えないようにしましょう。市販のオレンジジュースは加糖のものが多く、日常的に与えると肥満を招きます。
また、オレンジのアイスクリームや缶詰などの加工品も糖分が多く嗜好性が高いので、愛犬に与えるのはNGです。肥満のリスクはもちろんのこと、偏食の原因にもなることを覚えておきましょう。
たくさん与えすぎない
オレンジは食物繊維や水分量が多いため、たくさん与えてしまうと下痢や嘔吐などを引き起こす可能性があります。また、果糖も多く含まれていることから、継続的に与えると肥満の原因にもなります。そのため、与えすぎないよう注意しましょう。
適量について
犬におやつとしてオレンジを与える際の適量は決まっていませんが、一般的に犬に与えるおやつの目安は、1日に必要なカロリーの10〜20%以内に抑えるのがよいとされています。
例えば、1日の食事量が500kcalの犬の場合、おやつは50〜100kcalにとどめるということです。
品種にもよりますが、オレンジ(可食部)100gあたり約45kcalです。愛犬に合った量を与えるようにしましょう。なお、オレンジを与えたときは、カロリーオーバーにならないよう、与えたオレンジのカロリー分を差し引いて食事を与えてください。
オレンジを使ったおすすめレシピを紹介
オレンジは生で食べても十分美味しいですが、愛犬のために少し手間をかけてオレンジを使ったデザートを作ってみてはいかがでしょうか。ここでは、簡単に作れるおすすめレシピを紹介します。
オレンジとサーモンのマリネ
良質なタンパク質源となるサーモンや、疲労回復に役立つリンゴ酢などを使用して作るマリネ。オレンジとサーモンの香りが愛犬の食欲をそそるはずです。
材料
- 刺身用のサーモン:100g
- オレンジ(可食部):40g
- すりおろしたニンジン:30g
- リンゴ酢:小さじ1/2(酸味が苦手な場合はオリーブオイルでもOK)
- すりおろしたショウガ:ごく少量
- パセリ:適量
作り方
- オレンジを小さくカットする
- フライパンでサーモンの両面を焼く
- 2を人肌ほどまで冷まし、愛犬が食べやすいようにほぐす
- ボールにパセリ以外のすべての材料を入れて混ぜ合わせる
- 愛犬の器に盛り付けてパセリをちらせば完成
オレンジシャーベット
夏の暑い日に特におすすめしたいのが、オレンジを使ったシャーベット。上手に与えれば、熱中症対策にもなります。
型は一つひとつが小さくできる製氷皿がおすすめですが、ジップロックなどに入れて凍らせ、与えるときに細かく砕く方法も簡単です。
材料
- オレンジ:1~2個
- レモン汁:少々
- 水:少々
作り方
- オレンジの皮・薄皮・種を取り除いてミキサーにかける
- 1にレモン汁と水を少量入れてよく混ぜる
- 型に入れて冷凍庫で凍らせれば完成
オレンジゼリー
暑い時期の水分補給にぴったりなオレンジゼリーです。ツルンとなめらかな食感なので、シニア犬にも安心して与えられます。
材料
- 100%オレンジジュース:250cc
- 粉ゼラチン:5g
作り方
- オレンジジュース50cc程度を耐熱容器に注ぎ、粉ゼラチンを加えて混ぜふやかす
- 1を電子レンジに入れて約30秒加熱して、ゼラチンを完全に溶かす
- 残りのオレンジジュースに2を加えてよく混ぜる
- 好みの容器に入れて冷蔵庫で冷やし固めたら完成
おやつとしてオレンジを取り入れてみましょう
甘くて水分たっぷりのオレンジは、夏場の水分補給にぴったりです。
今回紹介したレシピは、暑い夏場の散歩後のおやつや、食欲が落ちているときなどにおすすめです。
持病のある犬はまずかかりつけの先生に与えても大丈夫か相談をしてみることも大切です。与える分量や与え方を守りながら、愛犬と一緒に旬のフルーツを楽しんでくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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