【犬種図鑑】イングリッシュスプリンガースパニエルについて|特徴や性格・飼い方をご紹介!
イングリッシュスプリンガースパニエルは、イギリスで人気のある犬種で、17世紀頃から鳥猟犬として能力を発揮し、現在では家庭犬としても愛されています。そんなイングリッシュスプリンガースパニエルについて、特徴や育て方などをご紹介します。
目次
イングリッシュスプリンガースパニエルの歴史について
イングリッシュスプリンガースパニエルの歴史について紹介します。
スパニエル種の中では最も古い犬種
イングリッシュスプリンガースパニエルの原型は、16世紀頃にイギリスの陸地で猟犬として活躍していたランドスパニエルだとされています。そもそもの起源は14世紀頃にスペインで活躍していた猟犬であり、スパニエル犬種のなかでは最も古い歴史を持つと言われています。
ハンターたちの素晴らしい相棒
スパニエル種の中でも大型となるイングリッシュスプリンガースパニエルは、大型の獲物である鷹などに対しても臆することなく挑み、回収までを的確に行うことができたのでハンターたちからは素晴らしいパートナーとして認められていました。
2種類の犬種に分類される
19世紀には、ノーフォーク公爵というイギリスの貴族がイングリッシュスプリンガースパニエルの改良をし、19世紀後半になる頃には、イングリッシュスプリンガースパニエルはサイズを基準として大きいものが“スプリンガー(イングリッシュスプリンガースパニエル)”、小さいものが“コッカー(イングリッシュコッカースパニエル)”に分類されました。
20世紀になるとイギリスで正式犬種として認められ「スプリンガー・スパニエル」となり、その後にカナダやアメリカへと渡っていきました。現在では猟犬としてだけではなく、ドッグショーやスポーツ犬としても活躍の場を広げ、多くの人から愛されています。
イングリッシュスプリンガースパニエルの特徴について
続いて、イングリッシュスプリンガースパニエルの大きさや体型、被毛の特徴などについて触れていきます。
イングリッシュスプリンガースパニエルの体重・体型・体質
イングリッシュスプリンガースパニエルは、垂れた大きな耳と長めの首にしっかりと支えられた頭が特徴で、中型犬に分類されます。
体高と体重の平均値
- 体高:45~55㎝
- 体重:18~25kg
家庭犬として飼育されている場合には尻尾は長いままとなりますが、猟犬として飼育される場合には断尾されるのが一般的です。
体長が体高よりも若干長く、筋肉質な体を持ちます。歩く時には手足を伸ばす性質があり、その姿はとても優雅であると定評があります。目はアーモンド型で、濃い目のヘーゼル色がスタンダードなので、色が飛んでいると言われる薄い目の色はあまり良くないとされています。
断尾についてはこちらの記事で解説しています
イングリッシュスプリンガースパニエルの毛色・被毛タイプ・抜け毛
イングリッシュスプリンガースパニエルの認定カラーは次の3色です。
- レバー&ホワイト
- ブラック&ホワイト
- タンマーク
被毛はダブルコートで、上毛は少し長めで軽くウエーブがかかっていますが、まれにウエーブの無いストレートの被毛を持つ犬もいます。下毛は短く密集して生えているのが特徴で、冬の寒さや森の中での木々のトゲから体を守ってくれます。
イングリッシュスプリンガースパニエルの寿命・かかりやすい病気について
イングリッシュスプリンガースパニエルの寿命は、約12〜14年程度とされています。これは一般的な中型犬の寿命とほぼ同等です。
突発性激怒症候群(とっぱつせいげきどしょうこうぐん)
遺伝的なものになりますが、イングリッシュスプリンガースパニエルは数多くある犬種のなかでも、レイジシンドローム(突発性激怒症候群)を発症しやすい犬種だとされています。症状としては、ある時突然攻撃的な行動に出るというもので、しつけ云々の問題ではどうにもならず、投薬などの治療が必要になります。
眼の病気
かかりやすい病気として一番多く挙げられるのは、眼に関する病気となります。 これは遺伝的なものであり、徐々に視力が衰えていく進行性網膜剥離(しんこうせいもうまくはくり)や、眼の腱に異常が生じて粘膜部が萎縮してしまうものが挙げられます。いずれも定期的に健診を受けることで、早期に発見し早期に治療を開始すれば、進行をある程度抑えたり悪化することを防げたりすることもあります。
イングリッシュスプリンガースパニエルの性格について
イングリッシュスプリンガースパニエルの性格である、2つの特徴を紹介します。
活発で興奮しやすい
イングリッシュスプリンガースパニエルは、大変活動的で好奇心も旺盛な犬種です。 子犬の頃にはやんちゃが過ぎるあまりに、たじろいでしまう飼い主さんも少なくありません。
さらに、遊びに夢中になり過ぎてしまうと、周りが見えなくなるほど興奮してしまうこともあります。飼い主さんがしっかりとコントロールできるようにしつけていくことが大切です。
賢さと従順さを兼ね備える
イングリッシュスプリンガースパニエルは、明るい性格の子が多く、飼い主さんやその家族に対してとても従順に接してくれます。また、猟犬として活躍していただけあり、大変賢く我慢強い一面もあるので、トレーニングにはしっかりと付いてきてくれる子が多いです。
基本的には明るく温厚であるものの、他の犬や初対面の人に対してすぐに友好的に接することができない性質も持ち合わせています。
イングリッシュスプリンガースパニエルの育て方としつけ方法について
イングリッシュスプリンガースパニエルはどのように育てていくのがよいのでしょうか?飼育環境・しつけ方法などをご紹介します。
ケア|ブラッシングは小まめに
イングリッシュスプリンガースパニエルは被毛がダブルコートでウェーブがかかっているので、抜け毛が絡まりやすくなっています。そのため、ブラッシングはこまめに行う必要があります。 また、垂れた長い耳の内部は風通しが悪いので、耳の中も定期的にチェックし清潔を保つようにしてあげてください。食事の時に耳が汚れてしまう犬も多いので、耳カバーなどを活用するのもひとつの手です。
しつけ|メリハリを付けてき然とした態度で
イングリッシュスプリンガースパニエルは、中型犬ではありますが、力がかなり強い犬種で興奮しやすい性質を持っているので、飼い主さんがしっかりとコントロールができるようにしつけをしていく必要があります。
しつけを行う時と遊ぶ時のメリハリはきっちりと区別し、一貫した態度で接していくことが重要です。イングリッシュスプリンガースパニエルは基本的に物覚えの良い犬種ですので、しつけはスムーズに進むことが多いでしょう。
環境|神経質になる必要はない
イングリッシュスプリンガースパニエルの飼育環境については、与えられた環境に対して順応していく能力がありますので、それほど神経質になる必要はありません。活動量の多い犬種ではありますが、室内でも問題なく飼育することができます。
運動|毎日散歩・時々ドッグラン
イングリッシュスプリンガースパニエルはある程度の運動量が必要となるので、毎日の散歩が欠かせません。最低でも1時間程度の散歩を、朝晩2回は行うようにしてください。ただしそれだけでは運動不足になってしまう恐れもあるので、時にはドッグランなどで思い切り走らせてあげることも必要です。
好奇心が強く賢い犬種なので、肉体的な運動に加えて頭の運動も取り入れてあげるとよいでしょう。お気に入りのおもちゃなどを利用して、室内で宝探しのような遊びをするのもいいかもしれません。
イングリッシュスプリンガースパニエルと過ごす幸せな時間
イングリッシュスプリンガースパニエルの特徴や、育て方などを紹介してきました。 イングリッシュスプリンガースパニエルは大変賢く、与えられた環境にも順応しやすい性質を持っているため、飼育しやすい犬種ではあります。ただし、運動不足になるとそのストレスから攻撃的な面を見せることもあるので、毎日の運動はかかさず行うように心掛ける必要があります。き然とした態度でしつけを行うことで、飼い主さんに従順で明るい性格のイングリッシュスプリンガースパニエルは、素晴らしい家族の一員になってくれるでしょう。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!