犬が散歩で歩かない原因は?対処法や散歩好きにさせるコツも紹介
道の途中で座り込み、飼い主さんの説得に抵抗している犬を見たことはありませんか。
犬は本能的に散歩が好きだと思っている飼い主さんもいますが、犬によっては散歩の途中で歩かなくなってしまう子や、家から出るのすら嫌がる子もいます。
今回は犬が散歩で歩かない原因について解説します。
対処法や散歩を好きになってもらうためのコツも紹介していますので、ぜひご覧ください。
目次
犬が散歩で歩かない場合、愛犬に合った方法を考えることが大切
犬が散歩で歩かない場合、愛犬に合った対処法を考えることが大切です。
歩かない原因は、愛犬によって異なるので、愛犬を注意深く観察しましょう。
よく観察することで、愛犬が散歩を嫌がる理由が見えてくるはずです。
原因や解決法を探るなかで、より深く愛犬と関われるので、今よりも一層愛犬との絆が深まっていきますよ。
犬が散歩で歩かない理由と対処法【途中で歩かなくなる場合】
散歩の途中で歩かなくなってしまう理由は、以下のとおりです。
- 気になるものがある
- 行きたい方向がある
- 帰りたくない
- 太りすぎて歩くのがつらい
- 疲れている
- 熱い
- わがまま
それぞれの理由と対処法について、順番に紹介します。
気になるものがある
愛犬にとって気になるものがあると、散歩の途中で歩かなくなってしまう場合があります。
ひとつの方向をじっと見つめて呼びかけに反応しない場合、気になるものがあると考えましょう。
一時的な理由であれば、立ち止まって愛犬が気の済むようにしてあげて大丈夫です。
毎回歩かなくなってしまう場合は、散歩コースの変更を検討してみましょう。
行きたい方向がある
分かれ道で急に座り込み歩かなくなってしまった場合、「行きたい方向があるためそっちには行きたくない」という意思表示の可能性があります。
散歩の本来の目的は、愛犬の運動不足の解消やストレス発散です。
行きたい方向に車の交通量が多かったり道幅が狭かったりといった危険がないようであれば、愛犬がより楽しめる散歩となるようコースを変更してみてもよいでしょう。
帰りたくない
順調に歩いている最中で急に歩かなくなってしまった犬の心理としては、帰りたくないことが考えられます。
この場合、おやつでつったり、抱っこして連れていったりしてなんとか帰宅しようとする飼い主さんもいますが、あまりよい方法とはいえません。
なぜなら、「散歩中に立ち止まればおやつがもらえる」「疲れたけれど止まれば抱っこしてくれる」と愛犬が学習してしまうためです。
帰りたくないとアピールして歩かなくなってしまう犬には、少々無理矢理でも家に連れて帰り、それからおやつを与えてみてください。
この行動で愛犬は「帰りたくないけど帰ったらおやつがもらえる」と学習し、スムーズに帰ることを学んでくれます。
太り過ぎて歩くのが辛い
犬が太りすぎている場合、歩くのがしんどいのかもしれません。
肥満は関節や心臓に負荷をかけてしまうため、つらそうにしている場合、散歩は控えましょう。
肥満で歩かない場合の対処法としてはダイエットです。
散歩で痩せようとすると身体に負荷がかかってしまうため、まずは散歩を控えめにし、食事制限を心がけてください。
ある程度身体が軽くなれば動くのが楽しくなり、運動すればするほど適正体重へ戻っていきます。
疲れている
家での運動量が多い場合や外出後である場合、疲れているのかもしれません。
また運動量は普段と変わらなくても、犬も人間と同じく年をとるごとに疲れが溜まりやすくなっていきます。
以下の場合、疲れが原因と考えられます。
- 舌を常に出している
- 息づかいが荒い
- 散歩を再開してもすぐ立ち止まる
散歩中に休憩を入れつつ愛犬のペースに合わせて家まで帰りましょう。
お散歩バッグの中に水の入ったペットボトルと折りたたみのフードボウルなどを入れておけば、どこでも水分補給ができ、効率的に身体を休められますので試してみてください。
暑い
犬が歩かない原因として、暑さが考えられます。
近年夏の気温はだんだん高くなり、犬が普段歩くアスファルトの温度は少し触っただけで火傷してしまうほど高くなっていることもあります。
また犬は人間よりも地面の近くを歩くため、反射された熱で熱中症になってしまう危険もあるのです。
熱中症になりやすいフレンチブルやパグ、シーズーなどの短頭種はもちろん、すべての犬種で注意が必要です。
夏場に散歩する場合は以下の点に注意しましょう。
- 真昼の時間帯は絶対に避ける
- 朝早い時間や夜に連れて行く
- 一度触って地面の熱さを確認する
日が出ていなくてもアスファルトに熱がこもっている場合があるため、飼い主さんが一度地面を触り、熱さを感じないかどうかの確認は必ず行ってください。
真昼でなくても太陽が出ている時間帯の散歩はなるべく日陰を歩き、散歩後も肉球の火傷や愛犬自身の体温、呼吸状態を確認し、健康管理に努めましょう。
わがまま
犬のわがままで散歩中に立ち止まってしまう場合もあります。
今までに、愛犬が歩かないときに、抱っこして連れて帰ったりおやつをあげたりしてしまったことはありませんか?
- このような経験から、愛犬は「抱っこしてほしいときやおやつが欲しいときは立ち止まればいい」と思っているのかもしれません。
疲れていなければ歩けるので、リードを軽く引っ張って合図し、散歩を続けましょう。
愛犬が「わがままでは何もしてくれない」と分かると、スムーズに散歩ができるようになります。
犬が散歩で歩かない理由と対処法【外にさえ行きたがらない場合】
犬を散歩に誘っても外に行きたがらない場合、以下の理由が考えられます。
- 恐怖を感じている
- リードやハーネスが嫌い
- トラウマがある
- ケガや病気をしている
それぞれを詳しく解説します。
恐怖を感じている
犬が外にさえ出たがらない場合、以下のものに恐怖を感じている可能性があります。
- 車
- 人
- 見慣れないもの
- 聞き慣れない音
まずは慣れさせてあげることを優先し、抱っこしながらでもいいので、外に出ることから始めましょう。
ただし、恐怖を感じている対象と直面させる必要はありません。
たとえば恐怖の対象が車や人であれば、避ける散歩コースを検討しましょう。
安心感を与えながら徐々に慣れさせ、散歩へとつなげていくことが大切です。
リードやハーネスが嫌い
犬がリードやハーネスを嫌っている場合も、外に出たがらないことがあります。
以下の場合、元のリードやハーネスに戻したり、別の形状のものに替えたりして様子をみましょう。
- サイズが小さくて擦れている
- サイズが大きくて違和感がある
- 今までと違う形状で気に入らない
擦れている箇所を探すには皮膚が炎症を起こしていないか、毛が薄くなっている箇所はないかの確認をしてください。
家の中でもリードやハーネスを付けっぱなしにして、付けている状態が当たり前になるまで慣れてもらう方法もおすすめです。
トラウマがある
以前は散歩に出かけていたのに急に嫌がるようになってしまった場合、トラウマを抱えている場合があります。
- 車や自転車が速いスピードで走っていた
- ほかの家の犬に吠えられた
- 工事現場から大きな作業音が聞こえた
- 信号の警告音が鳴り出した
人間にとってはなんともない光景が、犬にとっては恐怖の対象となる場合があります。
なにかに対して恐怖を感じている場合は、飼い主さんがまず抱っこをして、散歩コースをゆっくり歩いて慣れさせてあげることが大切です。
トラウマの克服には時間がかかることもありますが、外に出ることに慣れて気持ちがいいと感じられるようになれば、散歩を楽しめるようになっていくでしょう。
ケガや病気をしている
ケガや病気をしている場合、違和感やいたみを感じて散歩を嫌がることがあります。
- 肉球になにか刺さっていないか
- 爪が折れていないか
- 歩き方がぎこちなくないか
- 夏であれば火傷はないか
ケガや病気をしている場合、表情が暗かったり触られるのを嫌がったりします。
上記のポイントを参考に、愛犬の体調を気にしてみてください。
犬が散歩好きになる4つのポイント
愛犬が散歩好きになるポイントとして、以下の4つがあります。
- 散歩中にコミュニケーションをとる
- 散歩のルートや時間を見直す
- リードを強く引っ張らない
- ごほうびを活用する
順番にみていきましょう。
散歩中にコミュニケーションをとる
散歩中に大好きな飼い主さんとコミュニケーションをとることで楽しくなり、散歩にいいイメージを付けることができます。
- アイコンタクト
- 声かけ
- 指示
散歩をただの運動不足解消と思わず、愛犬とのコミュニケーションの時間と認識を変えてみましょう。
特にアイコンタクトは愛犬との絆を深めるのに効果的です。
信号待ちの間にマテやオスワリの指示を出し、できたら褒めておやつを与えればしつけも身につきやすく、よい信頼関係が築けるでしょう。
散歩のルートや時間を見直す
無理に決められたコースを歩き続けるのではなく、興味の強く惹かれるものや恐怖の対象がある場合、散歩のルートや時間を見直しましょう。
コース変更が難しい場合は、いかにストレスをかけずに散歩できるかを考えることが大切です。
散歩を嫌がる原因を考え、適切な対処をして愛犬も飼い主さんも散歩の時間が楽しいと思えるようにしていきましょう。
リードを強く引っ張らない
散歩中のリードはややたるんだ状態を保ち、強く引っ張らないようにしましょう。
リードを付けているものの、引っ張られる行為は気持ちのよいものではありません。
うまく傍につけたら褒めるといったしつけも併用し、強く引っ張らないように気をつけて散歩に行ってみてください。
ごほうびを活用する
どうしても気になるものがあり散歩に集中しない犬に対しては、ごほうびを活用しましょう。
タイミングとしては気になるものが目に入り歩かなくなってしまう瞬間です。
上手に歩けるようになったら段々とごほうびを減らしていき、最終的には少量またはごほうびを与えなくても散歩に集中できるよう使うのがおすすめです。
まとめ
今回は犬の散歩で歩かない原因や対処法、散歩を好きにさせるコツを紹介しました。
犬のなかにも散歩が大好きな子や嫌いな子がいます。
愛犬がどうしても散歩を嫌がる場合は、ずっと家の中で過ごすのもひとつの方法です。
しかし、散歩は愛犬と飼い主さんの重要なコミュニケーションの時間にもなります。
散歩で歩かなくなってしまう場合は原因を探り、焦らず解決へと導き、楽しい時間にしていきましょう。
この記事のライター
nana
泳ぎも走りも得意な運動神経抜群のゴールデンレトリバーと暮らしています!今は愛犬とタンデムサーフィンの練習中。いつまでもアクティブに楽しく過ごせるような情報を発信していきます。
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