犬はくっついて寝るのが好き?人や他の動物に寄り添う心理とは
ソファに座っているときや寝転んでいるときに愛犬がそばに来て寝たという経験のある飼い主さんは多いのではないでしょうか。また、多頭飼いや他のペットと暮らしている場合、寄り添って寝ている姿を見たことはありませんか?もちろん1匹で寝ているときもありますが、高確率で誰かのそばで寝ているかも、というケースは少なくないと思います。本記事では犬が人や同居している他のペットにくっついて寝る心理について探ってみました。
人にくっついて寝るのはなぜ?
愛犬がくっついて眠ってくれる姿は愛らしく癒されますよね。専用のベッドを用意しているのにわざわざそばにやってくるという場合、どんな理由があるのでしょうか?
飼い主さんのそばが安心する
大好きで信頼している飼い主さんのそばで寝ると安心できることから、近くにやってきて眠ることがあります。飼い主さんの匂いを感じたり呼吸音や心臓の音が聞こえる距離にいることで安心感が得られるのかもしれません。
また、何か怖いことがあったときや不安なことがあるときには守ってもらいたいという心理や自分を落ち着かせるために飼い主さんにくっついて寝ることもあります。
飼い主さんのそばで寝ることで頭を撫でてもらった、声をかけてもらったという経験がある子は、甘えたい気分のときに飼い主さんにくっついてアピールすることもあるようです。
場所が心地よい
飼い主さんがベッドの上やソファの上など寝心地の良い場所でまったり過ごしていているときにそばにやってくるのであれば、信頼できる飼い主さん×ふかふかの感触という組み合わせが気に入っているのかもしれません。
犬は柔らかい感触のものを好むと言われているので、ベッドに毛布を入れてあげたり、愛犬が好む素材のベッドに変えてあげるとベッドで寝るようになることもあります。
本能
大昔、犬がまだ野生で暮らしていたころは群れで行動しており、眠るときには外敵から身を守るために仲間とくっつきあって寝ていました。そのため、その頃の名残で安心できる飼い主さんのそばで寝ようと思っているのかもしれません。
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守ろうとしている
赤ちゃんや幼い子の様子をじっと観察する犬や猫は多いですよね。これは「何かあったときは自分が子どもたちを守ろう」という考えに基づく行動だと言われています。子どもたちが飼い主さんにとって大切な存在であり、家族であると犬たちは理解しているんですね。そのため、もしも愛犬がお子さんのそばで寝ていることが多いのであれば、飼い主さんに代わって守ろうとしているのかもしれません。
一方で、飼い主さんの足元でよく眠っているという場合には自分のリーダーである飼い主さんを守ろうとしているという説もあるようですよ。
足元で寝る理由について詳しくはこちらの記事をチェック!
暖かいから
寒さを感じている場合、暖をとろうとして飼い主さんにくっついて眠ることがあります。犬はふわふわの被毛を持っているので寒さには強いというイメージがあるかもしれませんが、室内で飼うことが推奨されている犬種の中には寒さに弱い犬種も少なくないので、自分のそばにやってきて震えている、ぎゅっと丸まっているなどの様子が見られたら温度を調整してあげるようにしましょう。
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同居している他の犬にくっつくのはなぜ?
多頭飼いしているご家庭であれば、犬が寄り添って寝ている姿を見かけることは多いのではないでしょうか。この状況は「犬団子」とも呼ばれ、思わず微笑んでしまう可愛らしい姿からSNSでハッシュタグが存在するほど人気のある姿です。
他の子の身体の上に顎を乗せてくつろいでいたり、下になっている子が苦しそうに見える体勢で寝ていたり、時には1つのペットベッドでぎゅうぎゅうになって寝ていたり・・1匹のほうがのびのびと眠れそうなのに、と思ってしまいますが、ここでは犬が他の子とくっついて寝る理由をご紹介します。
くっつくことで安心する
飼い主さんにくっついて寝る理由と同じですが、犬が同居しているペットとくっついて寝るのは群れで暮らしていた頃の名残からきていると考えられています。
自然界では眠っている間、無防備になるため、死角を減らしたり危機をいち早く察知するために身体を寄せ合って寝ていました。そのため、現在でも無意識に身体が何かに触れている状況に安心感を覚え、他のペットとくっついて寝るのではないかと言われているのです。
ちなみに、当時は何かあったときにすぐ逃げることができるようおしりをくっつけあい、後ろ足を守るようにして眠っていたとされています。愛犬たちがおしりを隠すようにして寝ていたら少し警戒しているのかもしれません。
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くっついていると暖かい
これも人にくっつく理由と同じですね。寒い時期には特に寄り添って眠っている姿を見かけることが多いのではないでしょうか。犬は人間よりも体温が高いので、くっついて寝ることで暖をとることができるのです。
もちろん真夏でもこちらが「暑くないの?」と思ってしまうほどくっついていることもあります。寒さを感じている可能性もあるので、温度設定や風の向きなどを見直してみてください。
そばで眠らないのは嫌いだから?
飼い主としては愛犬にくっつかれたら嬉しいものですが、中にはSNSに投稿されている写真や近所の犬友の話のように自分のそばで眠ってくれたことはない・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
愛犬がくっついてくれたことがないとなると、「嫌われているのかな?」とちょっぴり寂しい気持ちになってしまいますが、自分のそばで眠らないからといって嫌われているとは限りません。
甘えん坊な性格の子は「飼い主さん好き!そばにいたい!」という気持ちが強いことから四六時中そばを離れなかったり、すぐにお腹を見せたりといった行動をしやすいですが、自立心の強い性格の子やクールな性格の子は飼い主さんのことが大好きで信頼していても、寝るときは自分の寝床!と決めている子も少なくないからです。現時点でぐっすり眠れる寝床がある、すでに自分が気に入っている寝床がある場合には他の場所で寝る必要がないと思っているケースもあります。
犬は眠りが浅いですが、安心してぐっすり眠れる環境を整えてあげられているのであれば安心できている証拠なので、そばで寝てくれなくても気にする必要はないでしょう。(気持ち的には少し寂しいですが・・)
一方で、同居している他のペットに対して苦手意識がある場合にはくっついて眠ることはほぼないと言われています。くっついて寝るのには好き・信頼という気持ちがあるからこそなんですね。そのため、いつも離れた位置で寝ており、一緒に寝ている姿を見たことがないという場合にはお互い苦手意識があるのかもしれません。
ただし犬は浅い睡眠を繰り返しているので、自分が落ち着く場所や快適だと思える場所を求めて寝る場所をちょこちょこ変えることも多いです。落ち着いてごはんを一緒に食べられる、加減をしつつも思いっきり遊べるなどの様子が見られるのであれば仲良しだといえるでしょう。
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犬がくっついて寝るのにはいろんな理由がある!
犬が人や同居しているペットにくっついて寝るのにはさまざまな理由があることが分かりました。愛犬がいつも離れた位置にいるよりはそばにいてくれるほうが嬉しいものですが、その子の性格次第では適度な距離感を保てていることが信頼の証ということもあります。
犬同士であれば苦手意識のある相手に対してはくっついて寝るということはしないので、お互いが寄り添って寝ているのであれば、良好な関係が築けているのでしょう。
ただし性格的に1匹で寝たい!という子もいます。その子の性格やその時の気分、寝床の環境などの要因によりくっついてくれない、他の子と一緒に寝ないというケースも多々あるので、気にしすぎないようにしてくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!