ヨークシャーテリアの基本情報まとめ|歴史・特徴・性格・寿命など
動く宝石とも呼ばれるヨークシャーテリアは見た目の可愛さやカットスタイルの豊富さなどから人気が高い犬種ですが、テリア気質な面がありますので甘やかしてしまうとしつけに手こずってしまいます。楽しいペットライフを送るためにも飼い主さんは犬種についてよく知っておく必要があります。今回はヨークシャーテリアの基本情報についてまとめたので、飼いたいと思っている方や、これからお迎えする方はぜひ一読してみてください。
ヨークシャーテリアの歴史と特徴
ヨークシャーテリアは愛玩犬として人気が高い犬種ですが、テリア種ですので活発で好奇心旺盛な子が多い犬種でもあります。犬を飼育する場合にはその犬種の歴史や性質、特徴などを理解し無理なく楽しく飼育できるかしっかり判断する必要があり、飼い方のポイントなどを理解し、人も犬も楽しく生活できる環境を用意してあげてください。
ヨークシャーテリアの歴史
ヨークシャーテリアは19世紀のイギリスで誕生した小型犬で、倉庫や工場などの室内でネズミ狩りの仕事を行っていました。このころは体重5kg以上の子もおり、毛質も異なっていました。交配を繰り返し犬種として安定化するころには、現在のサイズ、毛質になりました。
当初は市民に飼育されていたヨークシャーテリアですが、サイズの小ささと被毛の美しさが相まって貴族等上流階級で愛玩犬として飼育されるようになりました。ヨークシャーテリアは日本では戦前から飼育されていましたが、戦後の高度成長期において愛玩犬として有名になり現在でも飼育頭数トップ10入りしています。
ヨークシャーテリアの特徴
ヨークシャーテリアはテリア種ではありますが、絹のような直毛の被毛が特徴的です。動く宝石と称されるほど美しいロングヘアーを持ちますが、一般家庭ではお手入れのしやすさから短くカットされたペット・クリップが人気となっています。テリア種のなかでもヨークシャーテリアは最小のサイズですがテリア気質は残っており、しつけには注意が必要となります。
被毛と抜け毛について
ヨークシャーテリアの毛色は子犬の頃は全身がブラックですが、大人になるにつれタンの色が増えていきます。ブラックの毛がゴールドやシルバーなどに変化し最終的には、ダーク・スチール・ブルーとタンの2色となります。被毛はシングルコートで抜け毛は少なめですが、絹のような毛質のため絡まりやすく、ヨークシャーテリアには毎日のブラッシングが重要となります。
体型や体質
ヨークシャーテリアの体型は体高が18〜23cmほど、体重は3.1kg以下となっており、チワワ同様、世界最小の犬種としてギネスブックに登録されたことがある犬種です。ヨークシャーテリアの作出には大きめのサイズの犬種も交配されたため、まれに標準より大きいサイズに成長する場合もあります。
寿命とかかりやすい病気
ヨークシャーテリアの平均寿命は15歳ほどといわれていますが、長寿犬が多く18歳まで生きた子もいるそうです。かかりやすい病気としては膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)や気管虚脱(きかんきょだつ)、門脈(もんみゃく)シャントなどがあげられます。門脈シャントとは腸管から肝臓に運ばれ解毒されるはずだった毒素がシャント(余分な血管)により肝臓に運ばれず体内に溜まってしまう病気で最悪の場合に死に至ります。多くは2歳までに発症します。
ヨークシャーテリアはこんな性格
ヨークシャーテリアは社交的で人見知りしない子が多く、好奇心旺盛で負けず嫌いな一面もあります。性格に関しては個体差が大きくありますが、ヨークシャーテリアの性格の傾向を知っておくことでご家庭に向いているか判断することはできます。
好奇心が強く負けず嫌いな一面も
ヨークシャーテリアは好奇心が強く負けず嫌いな一面もあります。狩りをしていた歴史から小型犬ながらも勇敢で活発な子が多くよくも悪くもテリア気質な犬種です。ヨークシャーテリアの好奇心旺盛で探求心が強い性格を生かし、ゲーム感覚でしつけを行うと効率よくいろんなことを覚えてくれます。
社交的で人見知りしない性格
ヨークシャーテリアは社交的な子が多く、人見知りをしないといわれています。人懐っこく甘え上手な愛玩犬で、甘えの駆け引きがうまく小悪魔ともしばしば呼ばれています。ついつい甘やかしたくなりますが、ヨークシャーテリアは甘やかしすぎるとわがままな子に育ってしまいますのでさじ加減が大切です。
ヨークシャーテリアを上手に育てるコツ
ヨークシャーテリアを飼育する場合、環境や運動量、しつけ、ケアなどにも気を配ってあげる必要があります。小型犬だからといって運動を怠るとストレスとなり問題行動の原因にもなりますので、適切な飼育方法で飼育することが大切です。
1.しつけ
ヨークシャーテリアはテリア気質な性格のため、しつけには十分注意が必要です。主従関係をしっかり築き、アイコンタクトなどを活用しメリハリのあるしつけを行うことが大切です。ヨークシャーテリアは賢い犬種ですので一度覚えると忠実に守ってくれますので最初に根気よく教えることが大切です。
甘やかしすぎると分離不安などを引き起こしお留守番ができなくなりますので、ヨークシャーテリアのしつけは甘やかしすぎず適度な関係を築いてください。警戒心が強いためチャイム音や掃除機の音に反応しやすく吠えてしまうことがおおく、マンションなどで飼育する場合はこれらの音にも慣れてもらうようにしてください。
2.環境
ヨークシャーテリアは暑さにも寒さにも弱い犬種ですので、室内飼育は当たり前で、温度管理までしっかり行ってあげる必要があります。室温は20~25度で保ってあげ、夏場なら冷感シート、冬場ならペット用ヒーターなどを活用し、快適な温度でヨークシャーテリアが生活できるようにしてあげます。床は関節が弱いため滑りにくいようカーペットなどを敷いて対策をとってください。
3.ケア
ヨークシャーテリアのケアとしては毎日の被毛のブラッシング、定期的なトリミング、耳掃除、爪切りなどが大切です。どれも子犬のころから慣れさせておくことが大切です。お手入れのしやすさからヨークシャーテリアの被毛を短くカットする場合は、洋服などで体温を調節してあげるのも大切です。
4.運動
ヨークシャーテリアの運動量は多くなく、気分転換程度に20分ほど出かけるのが最適といわれています。毎日が難しくとも室内で運動できれば運動不足になることはありません。ヨークシャーテリアの社会性を身につける一環としても外出は大切ですので少なくとも週に2、3回は散歩に連れて行ってあげてください。
ヨークシャーテリアと楽しい毎日を
ヨークシャーテリアは小さくシルクのような被毛を持つ愛玩犬で人気のある犬種ですが、一緒に幸せな時間を過ごすためには、適切な飼育環境を用意し上下関係をきっちり築くことが不可欠です。わがまま放題に甘やかすと飼い主が召使のような関係になり他の人や犬と問題を起こしやすくなります。ヨークシャーテリアは賢い犬種ですので上限関係さえ築ければトレーニングは行いやすく、ドッグカフェなどいろんな場所に一緒に遊びに行くことも可能です。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
ヨークシャテリアに関する記事
犬の生態/気持ち
ヨークシャーテリアの基本情報まとめ|歴史・特徴・性格・寿命など
動く宝石とも呼ばれるヨークシャーテリアは見た目の可愛さやカットスタイルの豊富さなどから人気が高...
2023年3月25日
犬の生態/気持ち
まるで動く宝石!ヨークシャテリアの可愛いポイントを画像付きでご紹介!
ヨークシャテリアは動く宝石と呼ばれるほど毛並みが美しい犬種です。 そんな外見の愛らしさもさるこ...
2023年2月6日
しつけ
ヨークシャーテリアってどんな性格?上手なしつけの仕方や遊び方について
ヨークシャーテリアは、光沢のある美しい被毛と愛らしい表情が特徴的な犬種です。成長とともに被毛の...
2023年1月16日
健康管理/病気
ヨークシャーテリアの体重管理のポイント|食事面や運動面での注意点とは
ヨークシャーテリアといえば華奢で愛らしい姿が印象的ですが、実は体格の個体差が大きい犬種であるた...
2022年12月13日
飼い方/育て方
ヨークシャーテリアの被毛の特徴を知ってお手入れの仕方やおすすめカットスタイルで楽しもう!
お人形のような愛らしいお顔とシルクのような美しい被毛を持つヨークシャーテリアは、「動く宝石」と...
2022年11月18日