まずはじめに、チワワの標準とされている大きさについて知っておきましょう。

数字だけだといまいちピンときませんが、「1㎏＝500mlのペットボトル2本分」、「15㎝＝千円札を縦にした長さ」と例えるとイメージが湧きやすいでしょうか。ちなみに、体高と体長は以下の範囲を指します。

しかし、後ほど紹介するギネス記録では、体長を「鼻の先から尻尾の先まで」で測定しているようです。

JKC（ジャパンケネルクラブ）によると、チワワの犬種標準とされている体重は約1〜3㎏ですが、理想の体重は「1.5〜2.5㎏の間」とされています。

しかし、先述した通りチワワは個体差が大きい犬種なので、上記の数字通りではないことも珍しくありません。もともとの骨格や体型から大きくなることもあります。ドッグショーに出陳する予定がないのであれば、犬種標準に当てはまらなくてもなんの問題もありません。一般的なチワワより大きくなってもその子の個性として可愛がってあげてくださいね。

チワワの体型についてはこちらの記事で紹介しています

とても小柄な犬種であるチワワでも、身体の大きい子はたくさんいます。そのため、チワワの中でも身体が大きい子に関するギネス記録があるのか気になりますよね。

チワワのサイズに関するギネス記録について調べてみたところ、身体が大きいというチワワのギネス記録は見つかりませんでした。個体差が大きいことから、体重が10㎏を超える子もいると言われているものの、正式な記録はないようです。

参考として、チワワの子犬の体重推移を見てみると以下のようになっています。

これを踏まえると、10㎏を超えるチワワはとても大きいということが分かりますね。チワワが標準よりも大きくなってしまう理由としては、骨格がしっかりしていることや、両親犬が大きいことが関係していると考えられているようです。

ちなみに、全犬種の中で「史上最も背の高い犬」として登録されているのは、グレートデンのゼウス（アメリカ）の、体高111.8㎝という記録です。立ち上がると226㎝にもなり、成人男性をゆうに超える大きさでした。体重も70㎏を超えており、身体の大きさも相まって馬やロバに間違えられることも多かったというエピソードが残っています。

こちらの記事もチェック！

また、体重でのギネス記録はマスティフのゾルバ（イギリス）で、1987年の時点で約143㎏あったのだそう！その後の1989年には約156㎏となり自身の記録を塗り替えました。

しかし、ギネス記録を狙って不健康な量のご飯を与える飼い主が見受けられたため、現在この部門は削除されています。そのため、ゾルバの記録は破られることのない不動の記録となったのです。

世界一大きいチワワに関する記録はありませんでしたが、小さいチワワに関する記録は見つかりました。ギネス記録に認定されるほどの大きさとはいったいどれほど小さいのでしょうか。

小さい犬についてのギネス記録を調べたところ、チワワの中で最も小さいのではなく、全犬種の中で最も小さい犬としての記録を持っている子がチワワであることが分かりました。「最も小さい犬」という記録においては、【体高部門】(世界で最も背の低い犬)と【体長部門】があり、体高部門の記録は何代にもわたってチワワが占めているので、少し遡ってご紹介します。

2013年の時点で、「世界で最も背の低い犬」の記録を持っていたのは、チワワのミラクルミリー（プエルトリコ）です。測定時は体高約9.65㎝、体重は約450gという大きさで、前記録保持者であるチワワのブーブー（体高10.16㎝）の記録を抜いて【最も背の低い犬（世界一小さい犬・体高部門）】としてギネスに認定されました。生まれたばかりのチワワの体重は100gほどであることもあり、大人の手のひらに乗ると言われていますが、成犬になってもこの体高と体重はとても小さいということが分かりますよね。

生まれたときはなんと28gほどしかなく、スプーンに乗ってしまうほど小さかったんだとか。また、あまりに小さかったことから生後6ヶ月くらいまでは目薬の容器でミルクを与えられていたようです。

ミラクルミリーは「世界で最も背の低い犬」としての称号のみならず、最もクローンが作られた犬としての記録も持っています。「ミリーがなぜこんなにも小さいのかを解明したい。そのため、ミリーの遺伝子を調べるためにクローンを作らせてほしい」と韓国の研究所からミリーの飼い主さんへ依頼があったのです。飼い主さんが了承し、クローン作成が進められた結果、全部で49匹のクローン犬が誕生しました。

その後の2023年4月、アメリカのフロリダに住むチワワのパールが【存命中の最も背の低い犬｜shortest dog living（世界一小さい犬・体高部門）】でミラクルミリーの記録を塗り替えました。体高は約9.14㎝、体長は約12.7㎝で、体重は約550g。生まれたときは30gもなかったそう。実はミリーとパールは血縁関係にあると言われています。飼い主さんも同じです。

なお、【世界一小さい犬・体長部門】は、チワワのヘブン・セント・ブランディです。2005年時点で体長約15.2㎝、体重が約900gでした。身体が小さいことから、肺も大きくないため、吠えることができなかったと言われています。

存命中ではない記録だと、ヨークシャーテリアのシルヴィアが体高約6.5㎝、体長約8.25㎝、体重約113gで最も小さい犬として記録に残っているようです。ヨークシャーテリアもチワワに次ぐ小型犬と言われており、もともと小さい犬種ですが、この記録をみるとシルヴィアの小ささが際立っていますね。

世界で1番小さい犬種は？と聞かれたら「チワワ」と答える方は多いのではないでしょうか。実はチワワよりも小さいと言われている犬種が存在するのです。

プラシュスキー・クリサジークという犬種をご存知ですか？チェコ原産の犬種で、体高21～23㎝、体重は2.6㎏が犬種標準とされています。超小型犬に分類され、見た目はミニチュアピンシャーに似ており、身体の大きさはチワワと同程度と言われています。日本ではなかなか見かけることはなく、現時点ではペットショップでお迎えすることはできませんが、2019年にJKCでも公認されたので、今後見かけることが増えていくかもしれません。

こちらの記事もチェック！

身体が小さいことで有名なチワワですが、その事実通り、世界最小の犬としてのギネス記録はチワワが数年にわたって独占しています。ただでさえ小さいのに、さらに小さい子たちがいるということに驚いてしまいますね。

小型犬は比較的寿命が長いと言われていますが、身体が小さい超小型犬は身体がデリケートだったり怪我をしやすかったりするため、些細なことでも注意する必要があります。もしもお迎えした子がとても小さい子だったら、生活環境や運動、食事などに気をつけてあげてください。

こちらの記事もチェック！