トイプードルがいびきをかく理由は?いびきの原因や病気の可能性について
小さく見た目もとっても可愛いトイプードル。そんなトイプードルが、おじさんのような「いびき」をかいていたら少しビックリしますよね(笑)今回はトイプードルのいびきについて解説いたします!過剰ないびきは病気の可能性もあるかも・・?ぜひ本記事を確認してみてください!
目次
トイプードルは寝ている時にいびきをかく?
「いびき」とは、寝ている時の呼吸がスムーズに行われず、何らかの影響で狭くなった上気道が、呼吸の際に擦れて出る音のことを「いびき」と言います。つまりは寝ている時の呼吸の「空気の振動音」のことです。
犬の「いびき」について
犬はいびきをかく生き物なのか気になりますよね。
実は犬も寝ているとき人と同じようにいびきをかくことがあります。犬がいびきをかくのは人の鼻と同じ仕組みで、寝ているときに鼻の中の息が通る道が狭くなることで、鼻の粘膜の振動や抵抗によって音が鳴ります。
特に鼻が短い短頭種はいびきをかきやすいと言われています。
代表的な短頭種
- パグ
- シーズー
- フレンチブルドッグ
- ボストンテリア
- ペキニーズ
こう見ると確かにいびきをかいてるイメージが強い犬種たちですよね。
鼻ぺちゃ犬とも言われていますが、マズル(鼻の長さ)が短い短頭種は、生まれつき鼻から喉の構造が狭いため、日常的にいびきをかく子が多い傾向にあります。
そして鼻ぺちゃではない小型犬のトイプードルにもいびきをかく子はいます。
沢山いびきをかく子もいれば、殆どいびきをかかない子もおり、個体差があるようです。いびきも、寝返りをしたり目が覚めると止まるのであれば、特に心配する必要はありません。
トイプードルがいびきをかく原因は?
トイプードルがいびきをかく原因はいくつかあるのでご紹介します!
疲労が原因のいびき
人は疲れが溜まっている時によくいびきをかくイメージがありますよね。犬も人と同じで沢山走ったり、水遊びをした後などいつもより動いて疲れた後はいびきをかくことがあります。毎日大きないびきをかく時は注意が必要ですが、大体は一過性のものなので、心配しなくても問題ありません。
肥満が原因のいびき
愛犬が肥満の場合はそれが原因でいびきをかいている場合があります。
多少のぽっちゃり程度でしたらそこまで気にする必要はありませんが、肥満犬は喉まわりが脂肪で圧迫されるため、いびきをかきやすくなります。こうなると「睡眠時無呼吸症候群(※)」を引き起こす可能性もあります。改善方法はもうダイエットしかありません。
まずは与えているフードのカロリーを見直したり、おやつを控えて適度な運動が行なえているか確認しましょう。肥満は糖尿病や心疾患を抱えるリスクも高まるので、しっかりと愛犬の適正体重をコントロールすることが大切です。
※睡眠時無呼吸症候群とは・・・眠っている間に呼吸が止まっている状態。
アレルギーや感染症が原因のいびき
ハウスダストや花粉、食物アレルギーなどのアレルギーが原因の場合、アレルゲンが鼻腔や喉の粘膜を刺激し、炎症や腫れを引き起こすことがありますが、この炎症が気道を狭め、いびきの原因になることがあります。
また、細菌やウイルスによる呼吸器感染症も、いびきを引き起こすことがあります。感染症により鼻腔や喉が炎症を起こし、気道が狭まることでいびきをかくことがあります。
老化によるいびき
シニア期に突入すると、首や喉の筋肉が衰えるため、成犬期に比べていびきをかきやすくなります。老化に伴ういびきは特に問題ありませんが、うつ伏せが呼吸をするのに楽な姿勢なので、寝る際にゆっくりうつ伏せの姿勢にしてあげるといびきがおさまることがあります。
なお、今までいびきをかいていなかったのに突然いびきを毎日かくようになったり、苦しそうな呼吸をしている場合は呼吸器系の疾患の疑いがあるので注意が必要です。
軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)が原因のいびき
軟口蓋は口腔内の天井部(硬口蓋)から後方にのびた柔らかい部分のことです。
その軟口蓋が、正常よりも長いことを、軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)といいます。軟口蓋が長いと空気の通り道である気道の閉塞がおきてしまい、いびきが出たり睡眠時に起きてしまうなど呼吸に障害が出てくることがあります。呼吸をするときに「ゼーゼー」と音がしたり、口を開けっ放しで呼吸したりといった症状がみられ、悪化すると呼吸困難になります。
また、軟口蓋過長症は、呼吸に障害がおこっているため熱中症にとてもかかりやすくなります。暑いときの散歩は避ける、エアコンで気温の調整を行うなどの環境を整えてあげる必要があります。
これも鼻ぺちゃの短頭種に多い症状ですが、トイプードルでも発症しうる病気です。
気管虚脱(きかんきょだつ)が原因のいびき
気管虚脱(きかんきょだつ)はトイプードルが発症しやすい病気です。
「気管」は口や鼻から吸いこんだ空気を肺に通すための管で、この気管が、何らかの原因で歪んだり、押しつぶされることで、正常な呼吸ができなくなってしまう病気のことをいいます。
空気を取り入れづらいため、はじめは、乾いた咳や「ゼーゼー」「ガーガー」といったのど鳴りが聞こえます。症状が悪化すると、呼吸困難になったり舌が紫色になる症状(チアノーゼと言います)が出てくる場合もあります。
いびきのように聞こえますが呼吸がしづらい状態なので辛そうに呼吸をしている場合は、すぐに病院へ連れて行きましょう。
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その他のものが原因のいびき
上記のほかにも、鼻水や鼻づまりによって気道が狭くなりいびきをかくケースや、たばこの煙によって粘膜が刺激されいびきの原因となることもあります。
病気の場合の治療法と治療費について
上記でご紹介した軟口蓋過長症と気管虚脱の場合は動物病院で治療をおこなう必要があります。ここではこの2つの病気の治療法や気になる治療費についてご紹介します。
軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)の治療法や治療費は?
突発的な呼吸困難を起こしている場合には、酸素吸入や冷却、ステロイド薬の投与などの内科的治療を行います。
軟口蓋過長症の根治には、伸び過ぎた軟口蓋を切除する外科手術が必要になります。手術費用はおおよそ5万5000円~10万円程度になります。ただ、軟口蓋の切除を行っても、年月の経過により再度伸びてくる場合があります。
また、この病気の予防法は残念ながらありません。軟口蓋過長症は先天的な構造異常で、加齢と共に悪化しやすい傾向にあるため、避妊・去勢手術で麻酔をかけるときに同時に軟口蓋の観察や処置が行われることもあります。
気管虚脱(きかんきょだつ)の治療法・治療費は?
気管の状態によって治療法が異なります。
軽症の場合は気管支拡張剤や、咳を止める鎮咳剤などの投薬による治療が一般的です。
内科治療は基本的に症状を軽減する療法となるため、気管の形が元通りになるわけではありません。そのために投薬を継続する必要があります。
外科治療の場合は、気管内に筒状のステントと言われる金属を入れ、押しつぶれた気管を内側から広げます。もうひとつは筒状のコイル(プロテーゼ)を設置し、気管の外側から虚脱している部分を引っ張り広げる手術です。犬の気管虚脱の手術費用は術式や症状にもよりますが、約40万円~70万円とかなり高額です。
気管虚脱も残念ながら明確な予防方法がありません。ただ、気管の圧迫が原因と言われてるため、お散歩に行く際は、首輪ではなくハーネスを使用したり、首輪のサイズを見直してみるのもよいでしょう。また肥満の場合も喉に脂肪がついて気管を圧迫する可能性があるため日頃から愛犬を適正体重に収められるようにしましょう。
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愛犬がいびきをかいているときに自宅でできる対処法はある?
いびきはたまにかく程度なら一過性のものであると考えられるため心配はいりませんが、いびきの音が気になる場合に飼い主さんが自宅でできる対処法をご紹介します。
体勢を変えてあげる
寝ている体勢によって気道が狭くなりいびきをかいていることもあるので、うつ伏せの体勢にしてあげるといびきが解消されるかもしれません。ただし、犬は眠りが浅いので、疲れからくるいびきであれば起こさずに寝かせておいてあげるほうがよいでしょう。
ダイエットさせる
上述した通り、肥満で脂肪により気道が圧迫されている場合、適正体重に戻すことでいびきが解消されることがあります。トイプードルは骨が細いため、太りすぎは関節に負担がかかりパテラのリスクが高まるほか、心臓病や糖尿病などの病気の原因ともなりかねません。たくさんごはんを食べる様子は可愛らしいですが、動物は自分で食事制限をすることはできないので、その子に合ったごはんの量を把握するようにしましょう。
空気清浄機を活用してみる
こまめな掃除とあわせて室内のハウスダストや花粉などのアレルゲンを減らすには空気清浄機を活用するのもおすすめです。
窓を開けての換気ももちろん効果的ですが、空気清浄機は天気の悪い日や花粉が多く飛散する時期でも活躍するので、持っていないという方は購入を検討してみてもよいかもしれません。
【まとめ】トイプードルが毎日大きないびきをかいている場合は病気の可能性を疑う
いかがでしたでしょうか?どんな犬であってもいびきをかくことはあり、トイプードルも例外ではありません。日常的にいびきをかいているわけではないのであれば特に気にする必要はないでしょう。ただし、毎日大きないびきをかいたり、呼吸が苦しそうな場合は病気の可能性があります。
また、肥満も気管系の病気のリスクを高めてしまうので、適正体重を維持できるように飼い主さんがちゃんとコントロールしてあげることが大切です。そして一番重要なことは病気のサインを見逃さないことです。少しでも様子がおかしいなと感じたら早めに動物病院で診てもらいましょう。
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この記事のライター
ずーこ
動物全般が大好きで現在は猫を飼ってます!犬もだいすきなのでpetanでは犬に関する様々な情報を発信していきたいと思います!!