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飼い主なら知っておきたい!ポメラニアンがかかりやすい 病気や怪我について

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ポメラニアンはふわっとした被毛が特徴的で、バリエーション豊かな毛色や様々なカットスタイルが楽しめ常に人気上位の小型犬種です。今回はそんなポメラニアンのかかりやすい病気や怪我について解説していきたいと思います。かかりやすい病気や怪我を事前に理解しておくと愛犬のいざという時に慌てないですむと思いますよ!

飼い主なら知っておきたい!ポメラニアンがかかりやすい 病気や怪我について
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目次

  1. ポメラニアンの基本情報
  2. ポメラニアンがかかりやすい病気について
  3. ポメラニアンがしやすい怪我について
  4. ポメラニアンは比較的丈夫な犬種だが、かかりやすい病気や怪我もある

ポメラニアンの基本情報

まずはポメラニアンの基本情報から見ていきましょう!

ポメラニアン

原産国 

ドイツ

サイズ 

超小型犬

平均体高

約18cm~20cm

平均体重

約1.8kg~3.5kg   

被毛タイプ

ダブルコート/長毛種  

平均寿命

12歳~16歳 

ポメラニアンは様々な毛色やカットの種類があり、国内外問わず人気がある犬種です。日本でもとても人気があり街中でも度々みかける犬種ではないでしょうか。何と言ってもふわふわの毛が最大の特徴とも言えますよね。

毛並みはダブルコートで、顔の周りや胸元に沢山の毛がありなんとも豪華です!しっぽの飾り毛は扇のように広がっています。クリクリの丸い目がとても愛らしいです。

ポメラニアンの性格は、パワフルで好奇心旺盛、社交性が高くフレンドリーな子が多いです。飼い主さんに対して忠誠心が高く、甘え上手です。基本的にはベッタリというより、一人遊びも上手に出来てしまう個体が多く、留守番もちゃんとできる傾向にあります。

また、もともと牧羊犬の祖先をもつポメラニアンは注意深い一面があり、自分より大きな者にでも物怖じせずに立ち向かって行こうとします。番犬向きとも言えますが、警戒心が高ぶった時は吠えやすいといった傾向もあります。

ポメラニアンがかかりやすい病気について

ポメラニアン

では早速、本題のポメラニアがかかりやすい病気や怪我について解説していきたいと思います!

気管虚脱(きかんきょだつ)

気管虚脱(きかんきょだつ)はポメラニアンが発症しやすい病気です。

「気管」は口や鼻から吸いこんだ空気を肺に通すための管で、この気管が何らかの原因で歪んだり、押しつぶされることで、正常な呼吸ができなくなってしまう病気のことをいいます。

空気を取り入れづらいため、はじめは、乾いた咳や「ゼーゼー」「ガーガー」といったのど鳴りが聞こえます。症状が悪化すると、呼吸困難になったり舌が紫色になる症状(チアノーゼと言います)が出てくる場合もあります。

いびきのように聞こえますが呼吸がしづらい状態なので辛そうに呼吸をしている場合は、すぐに病院へ連れて行きましょう。

気管虚脱(きかんきょだつ)の治療法・治療費は?

気管の状態によって治療法が異なります。

軽症の場合は気管支拡張剤や、咳を止める鎮咳剤などの投薬による治療が一般的です。

内科治療】は基本的に症状を軽減する療法となるため、気管の形が元通りになるわけではありません。そのために投薬を継続する必要があります。

外科治療】の場合は、気管内に筒状のステントと言われる金属を入れ、押しつぶれた気管を内側から広げます。もうひとつは筒状のコイル(プロテーゼ)を設置し、気管の外側から虚脱している部分を引っ張り広げる手術です。犬の気管虚脱の手術費用は術式や症状にもよりますが、手術となった場合の費用は約40万円~70万円とかなり高額です。

気管虚脱は残念ながら明確な予防方法がありません。ただ、気管の圧迫が原因と言われてるため、お散歩に行く際は、首輪ではなくハーネスを使用したり、首輪のサイズを見直してみるのもよいでしょう。また肥満の場合も喉に脂肪がついて気管を圧迫する可能性があるため日頃から愛犬を適正体重に収められるようにしましょう。

水頭症(すいとうしょう)

犬の水頭症は脳にある脳室と呼ばれる室内に「脳脊髄液」が過剰に蓄積してしまう病気で、脳脊髄液が必要以上に溜まると、脳が圧迫されさまざまな神経症状が現れる病気です。

水頭症になる原因は、【先天性】と【後天性】の2つに分けられます。ただ犬の水頭症は殆どの場合、先天性のものが大部分で、完治する可能性は低く、長期的な治療が必要になります。

先天性】の原因は、遺伝が疑われます。生後数か月で診断されることも多いのですが、具体的にどのように遺伝学的な要因が関わっているのかは明らかにされてはいません。

【後天性】(生後、何らかの原因で起こった)の原因としては、事故など頭を殴打することで脳が損傷を負うことのほか、脳内出血、髄膜炎、脳腫瘍、脳炎など脳のトラブルによることが大多数を占めます。

初期症状は、「落ち着きがない」「異様に攻撃的になる」といった症状が見られ、病気が進行していくと「視覚障害」「意識障害」「歩行障害」といった症状が現れてきます。

水頭症(すいとうしょう)の治療法・治療費は?

水頭症の治療方法は【内科的治療】と【外科的治療(手術)】があります。

内科的治療】は主に、ステロイド・利尿剤・抗けいれん薬(発作が起こった場合などで症状が軽度であったり、安定していたりすれば家庭で内服薬を投与することになります。投薬は比較的リーズナブルで数千円〜で済みますが、利尿剤を、点滴した場合は日帰り入院で治療が可能ですが、費用は高めで病院によっては1日あたりの治療費が数万円になることもあります。

外科的治療】は、一般的には「シャント療法」が用いられます。脳室(側脳室)とお腹を管でつなぎ、溜まった脳脊髄液がお腹に流れていくようにします。手術費用は約20~40万円程度(入院は7日間程度)と高額です。

水頭症を発症した犬は平均寿命より寿命が短く短命と言われていますが、適切な治療で天寿を全うする場合もあります。先天性に関しては予防法がないため、「早期発見・早期治療」が治療効果を上げる何よりの鍵になります。

流涙症(りゅうるいしょう)

流涙症は涙が常に目からあふれてしまい、溢れた涙により目の周りの毛が茶色くなっている状態のことをいいます。一般的には「涙やけ」とも言われています。

ポメラニアンはこの流涙症を発症しやすい犬種です。涙は涙腺で作られ、目を潤した後は鼻に排泄されます。そのため、流涙症の原因は主に以下のような原因があげられます。

・排泄経路の異常

・涙の産生量の増加

・目の表面に涙を維持する能力

流涙症はお顔の見た目の問題だけではなく、涙が漏れすぎることにより涙の機能が低下するとも言われています。

流涙症(りゅうるいしょう)の治療法・治療費は?

角膜や結膜の炎症が原因の流涙症では、抗生物質や抗炎症剤の点眼や、逆さまつ毛や異物の摘出をおこないます。

まつ毛を定期的に抜くための通院には1回約3,000円〜5,000円程度

手術の場合は片目で約3万円〜5万円程です。

涙道に狭窄や閉塞がみつかった場合には、涙道の狭窄や閉塞の原因となっている異物の洗浄や、外科的な涙道の開通をおこなうこともあります。鼻涙管閉塞を手術で改善させる場合は、約3万円〜5万円程かかります。

ポメラニアンがしやすい怪我について

ポメラニアン

ポメラニアンは小型犬の中でも比較的、体が丈夫な犬種と言われていますが、そんなポメラニアンでもかかりやすい病気は存在します。

骨折・脱臼には注意が必要です。小型犬のポメラニアンは骨が細く、骨に関する怪我を患いやすい犬種です。その中でもかかりやすい怪我のトップに挙げられるのが骨折や脱臼です。高所から飛び降りたり、走り回って転んだり滑ったりするなど軽い衝撃で骨の怪我を患うことがあるので注意が必要です。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)(パテラ)

ポメラニアンが特に患いやすいのが膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)になります。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)とは犬のひざのお皿の骨(膝蓋骨)が本来の位置から外れてしまう状態のことをいいます。膝蓋骨を英語でpatella(パテラ)ということから、膝蓋骨脱臼を「パテラ」とも呼びます。小型犬だと、膝蓋骨の内側への脱臼(内方脱臼)が多くみられるようです。

パテラの原因は怪我によってパテラを引き起こすこともありますが、ほとんどの場合は先天性や遺伝的なものです。その他には骨に関連する栄養障害などがも挙げられます。

パテラの症状は、無症状~歩くことが困難な状態までと幅が広く、グレードによって重症度が分類されています。

グレード

症状

グレードⅠ

膝蓋骨は触診で簡単に外せるが、手を離すと正しい位置に戻る。

普段症状はないですが、ときどき症状が出る。

グレードⅡ

膝蓋骨が自然に脱臼と整復を繰り返し、

無症状から重度の跛行まで状態はさまざま。 

グレードⅢ

膝蓋骨は常に外れたままだが、手で押すと元の位置に戻せる。

普段から脱臼している状態。

グレードⅣ

膝蓋骨は常に外れたままだが、手で押しても元に位置に戻らない。

滑車溝が浅いもしくは欠損し、骨格の変形が重度で跛行するようになる。

グレードⅠ、Ⅱの軽度であれば脱臼しても屈伸などにより自然に整復することもあります。

階段など上下の運動や散歩中にキャンと鳴いて片足の挙上やスキップをするが、少し歩くと歩き方が戻るものが「グレード1、2」の例の一つです。グレードⅣにもなると常に脱臼した状態で歩行が困難になります。

膝蓋骨脱臼の疑いがある症状は以下になります。

・スキップしたり跳ねたりする

・脚を引きずる

・ひざを外側に向けて座る

・動きが硬く、ぎこちない

・起き上がらない

・脚を触ると痛がる

パテラの治療方法は?

パテラの治療方法は、程度と症状によって異なります。消炎・鎮痛剤による「内科療法」やレーザー治療など、一時的に炎症や痛みなどの症状を緩和する「保存的治療」と外科手術による「根本治療」とがあります。外科手術となった場合の治療費用は約16万~40万程度です。

環椎軸椎亜脱臼(かんじくあだっきゅう)

犬の首の骨は7本あります。この首の骨の1番目を【環椎(かんつい)】2番目骨を【軸椎(じくつい)】と言うのですが、この環椎と軸椎が何かしらの原因で不安定な状態になり、神経(脊髄(せきずい))を傷つけて、痛みや麻痺などをおこす疾患のことを環椎軸椎亜脱臼(かんじくあだっきゅう)と言います。(環椎軸椎不安定症(かんついじくついふあんていしょう)とも言います。)

(内容が難しい...。)つまりは、の骨がズレて神経を痛めてしまう病気のことです。

環椎軸椎亜脱臼は小型犬に多く、2歳未満の子犬のうちに発症することが多いと言われています。

環椎軸椎亜脱臼になる原因は【先天性】【後天性(外傷的)】の2つに分けられます。

先天性の場合は、生まれつきにして歯突起が低形成もしくは無形成である場合や、靱帯(じんたい)自体が緩い場合があります。それにより環椎(かんつい)と軸椎(じくつい)の安定性が保てず脱臼や亜脱臼を起こしてしまうのです。

後天性(外傷的)の場合は、首を大きく下に曲げる動きなど首に大きく負荷がかかった際に靱帯の損傷、断裂、そして歯突起の骨折などの障害がおこり発症します。

症状は、軽度であれば、痛みや体のこわばりなどです。

・首を触ると痛がる

・首を動かしたがらない

・上目づかいになる など。

症状が悪化すると体の知覚神経や四肢に麻痺がおこり、起立姿勢や歩行姿勢などに行動異常がみられます。さらに重症になると麻痺が起きたり、排尿障害や呼吸障害が現れることもあります。最悪の場合は、脊髄を圧迫されることで呼吸不全になり死に至ることもあります。

予防方法は先天性の場合は、予防法がありません。先天的に奇形がある場合はコルセットやギブスを使用して脱臼を予防し、頭や首を上下に動かすような運動や首輪でのコントロールは避けましょう。

後天性(外傷的)であれば、頭や首への負荷を極力減らすことで、怪我のリスクが減ります。落下事故や交通事故に充分注意をして、万が一上記のような症状が見られた場合は速やかに動物病院へ行きましょう。

環椎軸椎亜脱臼(かんじくあだっきゅう)の治療法・治療費は?

【内科的治療】と【外科的治療(手術)】に分けられます。

内科療法の場は、鎮痛剤などの痛み止めを飲みながら、コルセットやギブスで首の固定し安静。経過観察をしていきます。症状は徐々に改善する場合が多いですが、内科的治療はコルセットなど外すと再発する場合が多く、根本的な原因を解決するには外科療法が必要になります。

外科的治療の場合は、環椎と軸椎にインプラント(ピンやスクリュー、ワイヤー等)を用いて固定する手術になります。手術費用は約20万円~40万円です。

ポメラニアンは比較的丈夫な犬種だが、かかりやすい病気や怪我もある

ポメラニアン

ポメラニアンは身体的な特徴から、かかりやすい病気や怪我がある程度絞られます。

先天性なものは予防法がなかったり難しい部分がありますが、飼い主の日常的な心がけ次第で症状を事前に防いだり、改善できる余地があるケースもあります。

少しでも長く愛犬と暮らしていけるように、日頃から気配りやケアを怠らないようにしましょう。また、犬が病気や怪我などにかかった場合、高額な治療費は回避できない事が多いです。もしもの時のために、貯金やペット保険など検討することも頭に入れておきましょう。

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