ポメラニアンの多頭飼いについて|相性はある?注意点や心構えは?
犬は1匹でも十分可愛いものですが、2匹3匹連れてお散歩している人を見ると、いつか多頭飼いしてみたい!と思ってしまいますよね。その分お世話は大変になるものの、幸せも倍増しそうです。そこで気になるのが、犬は複数匹飼っても仲良くできるのかということ。もともと群れで暮らしていたので問題なさそうですが、猟犬や闘犬をルーツに持つ犬は多頭飼いが向いていないケースもあります。今回は、ポメラニアンの多頭飼いについてメリットや注意点などを解説します。
犬を多頭飼いする前に
犬を多頭飼いするにあたっては事前に確認しておくべきこと、注意点などがあります。1つずつ見ていきましょう。
先住犬のしつけは済んでる?
新しくやってくる子は、先住犬の様子をみて育つことも少なくありません。もしも、先住犬が飼い主さんの言うことを聞かない、無駄吠えや噛み癖などの問題行動が見られるという場合、新しい子もその様子を見て真似してしまうことが考えられます。そうすると飼い主さんの負担が増えてしまうので、しっかりしつけが済んでいないのであれば、多頭飼いを考える前に、先住犬のしつけを優先するようにしましょう。
スペースの確保はできる?
先住犬と後住犬の相性が良いとしても、それぞれが落ち着ける空間を作る必要があります。クレートや犬用ベッド、トイレなど1匹につき1つ用意しておきましょう。その子たちの性格や相性によっては同じベッドで寝ることもありますが、ちょっとしたいさかいが起きたときのために自分専用の場所を作っておいてあげるのが望ましいです。トイレは共同で使っている子たちもいるようですが、排泄物は愛犬の健康状態を把握するのに重要なので、なるべく別々に用意してください。
ちゃんとお世話できる?
犬は1匹でもお世話に時間や労力がかかりますよね。しつけ、遊び、ご飯、お散歩、お手入れ(ブラッシング・シャンプー・爪切り・歯磨き・耳掃除・肛門腺絞り)などの手間が倍になってもちゃんとお世話する時間は取れますか?特にポメラニアンは被毛のお手入れが大変です。
また、ポメラニアンは元気いっぱいな犬種なのでお散歩も欠かせません。犬を迎え入れてから、「やっぱり無理」と途中で断念することはできないのでよく考えましょう。
犬にも相性がある
人間と同じで犬にも相性があるので、合う合わないがあります。ポメラニアンは比較的多頭飼いに向いていると言われてはいますが、相性が悪いと喧嘩になることもあるでしょう。ストレスから下痢や食欲不振になる子もいます。
しかし、だからと言って返品することはできません。先住犬と仲良くできなかったからと手放す人もいますが、飼うと決めたのであれば最期までお世話するのが飼い主としての責任です。
もしも先住犬と後住犬が仲良くできなかった場合、それぞれのケージや部屋を分けたり、お散歩の時間をずらすなどの対策をして犬同士がストレスにならないようにする必要があります。2匹目、3匹目を迎え入れるときには相性が悪かった時のことも考えておきましょう。
多頭飼いが向いていない性格を知っておく
多頭飼いするにあたっては愛犬の性格をよく把握しておくことが重要です。
- 臆病
- 興奮しやすい
- 他の犬に対して非友好的
- 飼い主さんに依存している
このような性格の子は1匹で飼ってあげることをおすすめします。
経済面も考慮して
犬と一緒に暮らすことは継続的にお金がかかります。1年に1回のワクチン費用やご飯、トイレシートなどの消耗品、おもちゃや定期的なトリミング代、医療費などさまざまです。ポメラニアンは怪我をしやすいので、念のためペット保険に入っておくのであれば毎月の保険料もかかります。迎え入れる前には経済的な余裕があるのかもしっかり考えておかなければいけません。
悲しいことに、1匹が病気や怪我をして動物病院にかかったときに、多頭飼いしているから1匹にお金をかけられないと言い十分な治療を受けさせない飼い主もいます。可愛いという気持ちだけでは犬は飼えないので、責任を持って飼うことができるのかをよく考えてからお迎えするようにしてください。
ポメラニアンが多頭飼いに向いていると言われる理由
ポメラニアンは多頭飼いに向いていると言われています。その理由を見ていきましょう。
社交的な性格
ポメラニアンは警戒心が強いところがあるものの、基本的には明るくフレンドリーな性格をしています。そのため、初対面の人や犬でも比較的早い段階で慣れてくれる子も多く、中には来客に抱っこをねだる子やお気に入りのおもちゃを持っていき遊んでアピールする子も。そのため、ポメラニアンが先住犬という場合でも後住犬として迎える場合でも、新しい環境に慣れてくれやすいでしょう。
仲間意識の強さ
そり犬として活躍していた祖先犬の血を受け継いでいるので協調性があります。仲間意識の強さから、他の犬や人とも仲良く過ごすことができるため、多頭飼いに向いていると言われているのです。
多頭飼いのメリットってある?
犬はもともと群れで暮らしていた動物です。そのため、複数匹で暮らすことは1匹よりも不安やストレスを感じにくいと言われています。留守番しなくてはいけないときでも、一緒に遊べる犬がいることで退屈しにくいです。じゃれ合って遊ぶことはストレス発散にもなります。
また、多頭飼いは社会性を学ぶ機会になります。本来であればお散歩中やドッグランで出会った子と遊び刺激を受け犬社会のルールを学んでいきますが、多頭飼いしていることで自宅で犬社会のルールを学ぶことができるのです。そのため、他の犬に会っても吠えたり威嚇することがないお利口さんになると言われています。
さらに、先住犬のしつけがしっかりできていれば後住犬のしつけが楽になるというメリットもあります。
ポメラニアンを多頭飼いするときの注意点
ポメラニアンは多頭飼いに向いている犬種と言われていますが、複数匹飼うにあたっては注意が必要なこともあります。
無駄吠えが増える可能性がある
ポメラニアンを多頭飼いするうえで1番の懸念点は、無駄吠えが増える可能性があることです。犬は1匹が吠えるとつられて他の犬も吠えることがあります。ポメラニアンはもともと無駄吠えしやすい犬種なので、複数匹で同時に鳴いてしまうと近隣トラブルの原因にもなりかねません。先住犬のしつけを完璧にしておくことが重要です。
体格差があると怪我してしまう可能性も
ポメラニアンは骨が細い犬種なので、一緒に暮らす犬が大型犬だとじゃれているつもりでも怪我をしてしまうことがあります。愛犬たちが遊んでいるときは目を離さずに見ていないといけなくなるので、体格差があまりない子を迎えるのがおすすめです。
年齢差は?
年齢が近い方が仲良くなるスピードは早いと言われているものの、迎え入れる年齢が兄弟犬や1~2歳ほどしか変わらないという場合、ほぼ同時にシニア期を迎えます。そうすると、介護やお別れの時期が重なってしまうこともあるので、多頭飼いをするときには年齢差も留意しておきましょう。
ベストな年齢差として紹介されているものは3~5、5~8などバラバラですが、先住犬が家のルールを理解し、落ち着きが見られるようになってからが良いかもしれません。
先住犬がシニアの場合、新しく迎え入れた子が元気いっぱい過ぎてストレスになってしまうこともあれば、刺激されて若々しくなることもあります。
性別は?
多頭飼いするにあたってはオスとメスの組み合わせが推奨されています。しかし、必ずしもそうとは言い切れません。一般的に同じ性別の子、特にオス同士は縄張り意識が強いので喧嘩になってしまうこともありうまくいかないと言われていますが、良好な関係を築ける子もいます。ポメラニアンは仲間意識の強さから同じ性別でも問題ないことが多いようなので、そこまで気にしなくても大丈夫かもしれません。
性別が異なる子同士の場合、望まない繁殖をしてしまうこともあります。一緒に飼うのであれば、ヒートの時はオスと部屋を分けるなどの対策をしましょう。できれば避妊・去勢手術をしてください。
愛犬の子どもを見たいという理由でオスとメスを飼おうとするという人もいますが、素人が犬の繁殖を行うのは難しくリスクも高いので、プロのブリーダーに任せるのが安心です。
他の犬種とも飼えるけれど
ポメラニアンはフレンドリーな性格をしているので、別の犬種との組み合わせでも一緒に暮らせる可能性はあります。しかし、警戒心の強すぎる犬種や独立心の強い犬種はあまり多頭飼いには向いていません。その子の性格にもよるので一概には言えませんが、これらの特徴がある犬種を2匹目に迎えようと考えている場合は先住犬であるポメラニアンとの相性をよく考え、慎重に判断しましょう。
ポメラニアンは多頭飼いもできる犬種!
犬が好きな人であれば多頭飼いは憧れますよね。ポメラニアンは小型犬なので大型犬よりも飼育の手間がかからず、比較的多頭飼いしやすいと言われています。しかし食費や医療費などの費用は当然1匹よりもかかりますし、被毛のお手入れも大変です。
複数匹いることは可愛いですし癒されますが、お世話の手間や金銭面など、飼い主さんの負担も倍になっていくことをしっかり考えなければいけません。
多頭飼いをする前に、メリット・デメリットやポメラニアンを多頭飼いする際の注意点などをすべて理解したうえで判断してくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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