ペキニーズのサイズや体型はどんな感じ?被毛の特徴や散歩量、費用なども
愛嬌のある表情がとても魅力的なペキニーズ。温厚で愛情深い性格ですが、猫のようなマイペースな部分も持っている犬としても知られています。
今回は、そんなペキニーズが成犬に成長したときのサイズや必要な散歩量、一緒に暮らすうえでかかる費用などをご紹介します。ペキニーズを迎えることを検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ペキニーズの成犬のサイズや体型
ペキニーズは豊かな被毛に覆われていることから、見た目から体重や体高がわかりにくいところがあります。まずは成犬になったときの体のサイズからご紹介します。
ペキニーズは生後10ヶ月~10歳前後が成犬期
ペキニーズをはじめとした小型犬は、大型犬に比べて子犬期における成長スピードが早く、生後10ヶ月頃には成長が止まり成犬の体のサイズになります。
体重と体高
ペキニーズの標準体重は5kg前後、体高は20cm前後です。一般的に犬はオスのほうが体重が重いですが、ペキニーズにおいてはメスのほうが体重が重い場合もよくあります。
また、オスは小さく見えるのが理想的であるとされています。そのため、見た目に反して抱き上げるとずっしりと感じられるのも特徴の1つです。
体型は適度にがっしりで短足
適度にがっしりとしたバランスの取れた体型です。首回りがずんぐりとしボリューム感のある被毛なことからライオンを連想させるルックスで、小さいながらも凛々しさが感じられます。足が短くがに股ぎみで、体を左右に揺らしながら歩く姿も特徴的です。
成犬期、老犬期にはフードの切り替えを
成犬期を迎えて大きく変わるのが、必要な栄養やカロリーです。成長が盛んな子犬は多くのカロリーや栄養が必要なので、子犬用のフードは栄養価が高くなっています。成長が止まった成犬に子犬用フードを与えると栄養過多により肥満になってしまうので、成犬用のフードに切り替えなければなりません。
成犬期の終わりははっきりと決まっていませんが、10歳頃になると今までよりも運動量が少なくなってきたり、寝ている時間が増えてきたりといった変化が少しずつ見られ始めます。老犬期が近づいてきたら、いつから老犬用のフードに切り替えればよいのかなどを、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
ペキニーズの被毛の特徴
毛色はさまざま
毛色は、ホワイトやブラック、フォーン(金色がかった色)、レッド(赤みをがかったブラウン)などさまざまな種類が存在しますが、メラニンの欠乏により色素が形成されないアルビノと、濃い赤褐色のレバーは犬種標準で認められていません。
被毛はダブルコートでトリミング不要
ペキニーズの被毛は、太くてハリがあるオーバーコートと、柔らかいアンダーコートが生えたダブルコートです。
体温調節の役割をするアンダーコートは、春になると冬毛から夏毛に、秋になると夏毛から冬毛に生え変わります。そのため、換毛期は特に抜け毛が多いです。スリッカーブラシやピンブラシでブラッシングをして、抜け毛を取り除いてあげましょう。
長い被毛ですが伸び続ける性質ではないので、トリミングをしなくても大丈夫です。もしお手入れの手間を軽減させたい場合は、全体的に少し短くする、もしくは汚れやすい足や肛門周辺などの毛を部分的にカットするとよいでしょう。
ペキニーズの散歩・運動
ペキニーズの健康を維持するためには、適度な運動も欠かせません。必要な散歩量やおすすめの運動について見ていきましょう。
散歩量は比較的少なめ
ペキニーズは1日1~2回、10分程度の散歩をすれば大丈夫です。多くの運動量を必要としない犬種なので、散歩の途中で走らせたりする必要もありません。
室内で遊ばせるだけでも、十分な運動になるのでは?と思うかもしれませんが、外の匂いを嗅いだりすることは、犬にとってストレス発散になります。そのため、天候の悪い日を除き散歩は毎日するようにしましょう。また、散歩の途中で他の犬に触れ合ったりすることで、社交性も育まれます。
肥満防止やコミュニケーションのための運動
ペキニーズは運動好きな方ではありません。ただ、肥満予防やコミュニケーションのためには、ボール遊びやロープの引っ張りっこなどをして遊ぶとよいでしょう。ただ、ペキニーズは猫のような気まぐれな性格で、遊びに誘っても気分が乗らないときは知らんぷりといったこともよくあります。
運動をさせる際は、短時間で切り上げるようにしましょう。鼻ぺちゃで空気の通りがあまりよくないので、長時間の運動は体に負担をかけてしまいます。
ペキニーズを飼うためにかかるお金
小型犬であっても家族が増えるということは、経済的な負担もそれなりにかかります。ペキニーズを迎えたいと考えている場合は、どれぐらいの費用がかかるのかを事前に知っておき、経済的にやっていけるかどうかをしっかりと考えることが大切です。
食費
年間のフード代はおよそ25,000~40,000円、おやつ代は10,000円程度かかります。ドッグフードは手軽な価格のものから、プレミアムフードと呼ばれる比較的高額なものまで実に種類が豊富です。
価格だけを重視して選ばず、使われている素材や添加物なども考慮し、良質で安全性の高いフードを選んであげましょう。また、季節によって食べる量の増減があったり、高齢になって療法食に切り替えになったりなどもあることから、月々にかかる食費が変わることはよくあります。
医療費
狂犬病予防接種や混合ワクチン接種、フィラリアやノミダニ予防薬、健康診断など、病気予防のためにかかる費用は約40,000円です。
病気や怪我をした場合は、これにプラスして治療費がかかります。ペキニーズは皮膚炎や膝蓋骨脱臼を起こしやすいと言われています。
参考までに皮膚炎の治療費は通院1日で7,000円程度、膝蓋骨脱臼をして手術が必要な場合は、手術1回・入院6日で250,000円程度かかります。治療費は全て実費なので、高額な治療費がかかることも多いです。
日用品費
日用品にかかる年間費用は、およそ30,000~40,000円です。定期的に買い足す必要が出てくる日用品としては、以下が挙げられます。
- トイレシート
- ウンチ袋などをはじめとした散歩用品
- 消臭スプレーなどの衛生用品
- シャンプー・リンス
- ブラシ
- おもちゃ、など
お手入れ費
最低でも月に1回はシャンプーをしてあげる必要があります。トリミングサロンにシャンプーをお願いした場合、ペキニーズの料金は5,000円前後が相場です。また、シャンプー+トリミングの料金は、7,000~9,000円程度です。
よって、自宅でシャンプーやトリミングをしない場合は、年間でおよそ60,000~10,000円の費用が発生します。
移動費
各鉄道会社が定める条件のキャリーケースに入れ、ケースを含めて規定の重量以内であれば、犬を電車に乗せることができます。
犬は手回り品(手荷物)扱いとなり、一例としてJRや阪神電車の手回り品料金は、キャリーケース1個につき280円です。また、東京メトロや小田急電鉄など、キャリーケースのサイズの規定はあるものの、手回り品料金を無料としているところもあります。
成犬になっても子犬みたいなペキニーズ
成犬になっても子犬のようなかわいさが感じられる、愛嬌たっぷりなペキニーズ。小型犬の中でもそれほど大きくなく運動量も少ないため、そこまで広いスペースがなくても育てやすいと言えます。
中型犬や大型犬と比べてかかる費用は少ないですが、病気や怪我をした際は、一度に高額な治療費がかかることもあります。事前にペキニーズの特質を理解しておくことはもちろん、経済面も考慮しておくようにしましょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!